下町の風景が広がる
暮らしのまち、大阪府門真市
Osaka Metro長堀鶴見緑地線や京阪電鉄に乗ると、大阪市内から20分ほどと、好アクセスの大阪府門真市。
これといった観光スポットはなく、ところどころにスーパーや飲食店があり、下町の情緒あふれる街並みが広がる。
名所と言えるほどではないが、門真市は自動車の運転免許試験場がある街として有名だ。
府内に2箇所しかないうちの一つがあり、免許を取得する時にお世話になった、という府民も多い。
また堺市と池田市を結ぶ主要地方道の大阪中央環状線や、近畿自動車道天理吹田線が走っていることから、交通量が非常に多いのも特徴の一つと言える。
パナソニック南門真地区事業所の跡地に
大型商業施設が新設!「ららぽーと」か?
京阪電鉄門真市駅の徒歩圏内で、天理吹田線の門真インターチェンジの近くに、大型商業施設の建設計画が“再始動”している。
門真市駅から南に向かって歩くこと約10分。約16万6000平米もある広大な土地が今回の舞台だ。

もともとは大手電機メーカー、パナソニックの南門真地区事業所があり、松下電器産業時代の1970年から、テレビやオーディオなどAV機器関連の研究・開発、生産の中核を担っていた。
しかし、時代の流れとともにAV機器の需要が低迷したことで規模を縮小し、拠点も他所へ移転する運びとなった。
この土地は2015年に三井不動産が買い取り、その3年後には「ららぽーと門真」として開業する予定だったが、敷地内で土壌汚染問題が判明し、一度は交渉が白紙に。
そこから音沙汰はなかったが、三井不動産が19年に発表した建設計画の中に「門真市松生町計画(仮称)」とあり、20年10月からは工場や社屋の解体工事が進んでいることから、計画が復活したものと見られる。
工事現場に貼られた開発事業概要を見たところ、敷地をA〜Dの4区画に分けて工事に着手している模様。それぞれの用途はAが商業施設と付属駐車場、Bが共同住宅、Cが商業施設とガソリンスタンド、Dが未定となっている。
商業施設以外に、住居機能を持った建物も設けられる予定だ。全体工事の完了は22年7月末をめざし、商業施設の開業はその年内ではないかと言われている。

新しい商業施設のブランドやパース、テナントはまだ三井不動産から正式に発表されていないが、当初の予定どおり「ららぽーと」ではないかと噂されている。
魅力ある商業施設の完成により
若い世代があふれる街に
いずれのブランドにせよ、門真市に知名度のある大型商業施設が建設されるメリットは大きい。
市内のスーパーは老朽化が進んでいたり、寂れていたりと、生活のためとはいえ「利用したい」とは思いづらい雰囲気が漂っている。
「ららぽーと」のようにアミューズメント性の高い商業施設が完成すると、多くの若者やファミリーが訪れることは必至だ。
周辺に誕生する共同住宅には若い人が住むようになり、街に活気が生まれるだろう。
大型商業施設の進出により、「運転免許試験場しかない街」のイメージがどれほど変わるのか、期待は高まる一方だ。
健美家編集部