
世界最高水準のIR実現に向け
MGMとオリックスが強力タッグ
大阪府と大阪市は9月下旬、2025年の大阪・関西万博の会場となる夢洲(ゆめしま)に誘致を目指す総合型リゾート(IR)の事業者に、アメリカの大手IR運営グループ「MGMリゾーツ・インターナショナル」と国内大手企業「オリックス株式会社」のグループが選定された。
統合型リゾート(IR)は、多様なレジャー施設や娯楽施設を一つの区域に集めた滞在型都市型リゾート。大阪は関西の観光経済と地方経済を活性化させる起爆剤として期待している。
大阪府の吉村洋文府知事が「世界最高水準のIRを実現する」と意気込む通り、初期投資額は約1兆800億円。

約61,000uのカジノ施設をはじめ、IR全体で客室約2,500室の宿泊施設、最大6,000人以上収容の国際会議場など、年間の来場者数は国内外から約2,050万人、年間売上約5,400億円を見込んでいるという。
万博、その先のIR計画を見据え
夢洲の交通アクセスも整備

大阪市のベイエリアに位置する人工島の夢洲は、2025年に開催される大阪・関西万博の舞台。このIR計画は、万博終了後の広大な土地を活躍するプランだ。計画地は海で隔離されていることで、騒音の対策や治安の維持がしやすく、市民・住民の暮らしの妨害を避けやすいというメリットがある。

また、万博の開催をきっかけに、交通アクセスも整備される。2024年までにOsaka Metro「夢洲」駅が完成予定で、Osaka Metro中央線の「コスモスクエア」駅から「夢洲」駅まで延伸される予定だ。
さらに、JRゆめ咲線の夢洲までの延伸構想も浮上。京阪中之島線がOsaka Metro中央線「九条」駅と接続し、夢洲と京都・大阪都心間のアクセスを改善する構想も囁かれるなど、IRを誘致することができれば、「夢洲」駅がターミナル駅へと発展する可能性も十分にあるだろう。
IR誘致を和歌山、長崎と競合するも
土地面積や話題性で大阪に分があるか!?
世界最高水準のリゾートエリアとして大阪府・大阪市が一体となって大きな期待を寄せる夢洲のIR計画。現在、IR誘致で大阪府大阪市と競合しているのは和歌山県和歌山市や長崎県佐世保市だが、知名度や話題性、土地面積を比較しても大阪に分があると言えるだろう。
開業予定時期は2020年代後半。IRの誘致が決まれば、此花区や港区、港区や住之江区といったベイエリア、さらにOsaka Metro中央線など夢洲につながる沿線を中心に、大きな盛り上がりを見せるはずだ。
健美家編集部