
本格始動が決まった“新サンプラザ”は
2027年春頃に竣工予定
東京建物株式会社と阪急阪神不動産株式会社は2023年2月、両社が事業協力者として参画する「みのおサンプラザ1号館」の再生事業において、2023年1月の区分所有者臨時集会で敷地売却決議が可決され、事業が本格始動することを発表した。

「みのおサンプラザ1号館」は、1979年に箕面駅前再開発事業によって建設された再開発ビルで、敷地面積約2,900u、鉄骨鉄筋コンクリート造地上8階建の建物。箕面文化・交流センターや物販テナントなどが入居し、阪急箕面線「箕面」駅のロータリーに隣接した箕面の玄関口として、地元住民や観光客から長年愛されてきた。
しかし、竣工から44年が経過し、建物・設備の老朽化が進行。2015年に実施した耐震診断の結果、耐震性を欠いていることが判明した。
以降、再生方針について検討が重ねられ、区分所有者への幅広い選択肢の提供や事業期間の短縮、組合運営の負担軽減を目的とし、「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」に定める「マンション敷地売却制度」を関西圏で初めて活用することとなった。
この「みのおサンプラザ1号館」再生事業は、施設フロア(1〜3階)と分譲型マンション(4〜11階)を有した11階建ての“新サンプラザ”として、2027年春頃に竣工予定となる。
公共施設と商業施設、
そして分譲型マンションが融合

2023年3月には、箕面市が「みのおサンプラザ1号館建替えに伴う公共施設の再編(素案)」のパブリックコメントを実施。1フロア程度の床を利用して既存公共施設の子育て支援センターや一時保育(あそびー)、箕面文化・交流センターを再配置するとともに、2フロア程度の交流施設・地域活性化施設を新たに整備する予定だ。
さらに、地元住民だけでなく観光客も気軽に立ち寄り、充実した時間を過ごせる滞在型施設や、箕面の雰囲気に合う飲食店や特産品アンテナショップなどがある施設も新たに整備するという。
なお、4〜11階の分譲マンションは、東京建物と阪急阪神不動産が運営していく予定だ。
阪急箕面駅周辺地区の活性化を狙う
「みのおサンプラザ1号館」の再生事業
北大阪急行線の延伸に伴い「箕面船場阪大前」駅や「箕面萱野」駅といった新駅を皮切りに、大規模な再開発によって大きく生まれ変わりつつある箕面市。
箕面市は今回の「みのおサンプラザ1号館」の建替えにより、日本各地で多くの建替え実績がある東京建物、関西圏で多くの建替え実績がある阪急阪神不動産とともに、地元住民や観光客が充実した時間を過ごせる交流施設・地域活性化施設の整備に努め、阪急箕面駅周辺地区の活性化を図っていく。
健美家編集部