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2018/03/26 配信

2019年度に埼玉県川口市のJR川口駅の東、駅から歩いて5分ほどの場所にある川口市の中心的な商店街川口銀座商店街の再開発が始まる。

ここは樹モールの愛称で親しまれてきた商店街で、埼玉県では有数の人出で知られる。

その一方で、地区内の土地は不整形が多く、それもあって低未利用な区画が多く、さらに老朽建物が多いという問題点を抱えていた。耐震上、問題がある建物の更新が必要とされていたのである。

駅から5分、賑わう商店街の再開発である
駅から5分、賑わう商店街の再開発である

再開発はその商店街の東側を大規模に変える予定で、2019年度に着工する。

計画によると事業地域は約1.1haで地権者は35人。再開発地域内にはイトーヨーカドー・ザ・プライス、スターバックスコーヒー、マクドナルドや鳥貴族などの大手チェーン店が出店しており、これらの店舗は順次閉店する予定。

完成予想図。現時点ではどんな商業施設になるのかなどは未定
完成予想図。現時点ではどんな商業施設になるのかなどは未定

参画するのは清水建設・野村不動産のJV。再開発後には29階建て、約480戸程度のタワーマンションが建設されることになっており、1~3階には商業施設、オフィスなどが入る計画。

完成予定は東京五輪の2年後の2022年。川口の表玄関にふさわしい魅力ある商業業務機能を拡充、中心地区としてふさわしい土地の高度利用を目指すという。

川口市といえばタワーマンションが林立するまちとして知られる。実際1994年のスカイフロントタワーに始まり、汐留の超高層棟が建設されるまで建造物では日本最高の高さを誇ったエルザタワー55(1998年)のように話題を呼んだ建物も多い。

ところが、そのタワーマンション建設ラッシュは2005年、2006年をピークに次第に収束していく。

最も新しいタワー、サウスゲートタワー川口が2014年で、このところ、川口市の名を不動産市場で聞かないのはそのせいもあるだろう。

その観点からすると大規模再開発で話題になるのはまち全体としてはマイナスではない。特に賃貸居住者は名前を知っているまちを選びがちだからである。

反面、懸念もある。川口市は駅前を中心に大規模商業施設、スーパーの多い地域として知られている。東口駅前にはそごう、かわぐちキャスティ、ユーアイコープにドンキホーテ、コモディイイダ、そして駅北側には2006年にオープンした、シネコンも備えた大規模商業施設アリオ川口がある。

そうした充実度から考えると、駅から川口市役所にかけての地域は比較的商業施設が少なく、今回、再開発で閉店するイトーヨーカドー・ザ・プライスや樹モールはその地域への入り口に当たる。市内でやや不便な地域が出来てしまうのである。

また、新しくできる商業施設に現在出店している店舗が再出店するかどうかは決まっておらず、そもそも、工事期間中に商店街が現在の活気を維持できるかという危惧もある。

もちろん、再開発ビルが話題になれば良いのだろうが、完成までにはまだ3年以上ある。その間、周辺も含めて、この地域の競争力が落ちることは否めない。

健美家編集部(協力:中川寛子)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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