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大宮が第二の品川に?!大宮駅グランドセントラルステーション化構想の気宇壮大

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2019/06/10 配信

大宮駅周辺では駅の東西で大門町2丁目中地区市街地再開発事業等の再開発が進み、公共施設再編の一環となる大宮区役所新庁舎や都市計画道路「氷川緑道西通線」の整備と様々な動きがあることを以前お伝えした。

だが、実はこれらを上回る壮大な計画がある。それが2016年から検討が始まり、2018年8月に大宮駅グランドセントラルステーション化構想として発表された駅周辺の整備計画である。

グランドセントラルステーションとは単一の駅としては世界最大規模を誇る、アメリカはニューヨーク市のマンハッタン地区にあるターミナル駅。

ここには44面67線(!)もの広大なプラットホームがあり、駅構内はある種、ひとつのアミューズメント施設のようなもの。歴史的な建造物の立派さでも知られる。それを冠する計画なのである。

同構想によると首都圏での大宮駅の重要性はこれまで以上に増しているという。ひとつには北陸・北海道新幹線の開業や上野東京ラインの開通等から、交通結節点としての大宮駅である。これについては今後、北海道新幹線の延伸やリニア中央新幹線の開業、首都圏三環状道路等の高速道路網の概成、空港アクセスの改善等、取り巻くインフラの劇的な進展が図られることで、今後さらに拠点性が高まっていくともされている。

大宮と品川が首都圏の玄関口として描かれている
大宮と品川が首都圏の玄関口として描かれている

もうひとつは比較的地盤の安定している大宮台地上にあり、自然災害にも強いという立地が、首都圏のリスク分散に寄与するという意味での重要性である。例として同構想は以下のような具体的な記述を挙げている。

「日本経済の中枢を担う企業が東京に一極集中しているという現状の中、例えば、国際競争の最前線としての「東京」に対し、東日本ブランチ(支社)が集まるビジネス拠点を大宮が担うことにより、日本経済全体のリスク分担を図ることが考えられます。

また、首都直下地震の発災時には、さいたま新都心と連携して首都圏機能のバックアップ拠点として機能するとともに、日本海側にも太平洋側にもつながっているという立地特性から、リダンダンシー※の確保にもつながるものと考えます」。

この構想では大宮と品川を首都圏から外への玄関口として位置付けているのだが、その点で非常に興味深いのは大宮は前述したように台地上にあり、地盤的にも安全だが、品川はそうではないという点である。

構想にはそこまで書かれていないのだが、品川駅周辺そして現在開発が進んでいるエリアは近世まで海だった場所である。もちろん、現在の技術で建設されたビル群に何かが起きるとは思えないが、土地そのものが軟弱なのである。

大きな災害が起きた時、何も変化が起きなことは考えにくい。それを知ると、大宮に首都圏機能のバックアップを求めるのは納得できるのではないだろうか。

大宮の強みと弱み
大宮の強みと弱み

その一方で大宮駅周辺では東口周辺地区を中心に狭隘な道路や老朽化建物が広がる。せっかくの台地上という強みを台無しにし損ねない弱みをも抱えているのである。さらに交通渋滞の慢性化や乗換の利便性があまりよろしくないその他にも弱みはある。それを克服し、品川を上回る拠点性のある都市へというのがグランドセントラルステーション化構想なのである。

対象となっているのはこのエリア。かなり広大
対象となっているのはこのエリア。かなり広大

具体的な内容としては東日本の交流拠点にふさわしい多様な都市機能の導入、東西通路の整備など歩行者ネットワークの構築、多様な交流を生む駅前広場の整備、周辺道路や駅構内の整備などが挙げられているが、何をどこにというところまではまだ落とし込めてはいない。

東口を中心にした将来予想図。どう考えても構想建築物複数である
東口を中心にした将来予想図。どう考えても構想建築物複数である

ただ、注目したいのはどうやら東口には駅前に3棟、少し離れて1棟の高層建築物が想定されていること。それ以外にも何棟かが描かれており、大きく変わるのは東口ということのようである。古いまちだけに地権者が多く、さまざまな経緯もあってなかなか開発が進まなかったと聞く東口である。それがこれからの10年でどう動くか。楽しみである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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