複数の企業本社ビルが登場
変化し続ける「新高島駅」周辺
JR・東急電鉄を始めとして複数の路線が乗り入れる「横浜駅」と、「元町・中華街駅」をつなぐ、横浜高速鉄道みなとみらい線。その「横浜駅」と「みなとみらい駅」の間に位置するのが、今回紹介する「新高島駅」だ。
先に開発が進んだ「みなとみらい駅」と比べると、やや存在感が薄い印象があった「新高島駅」。
しかし、ここ数年、この「新高島駅」から「みなとみらい駅」方面に向かう「みなとみらい大通り」沿いでは再開発ラッシュが続いており、「新高島駅」周辺の様子はすっかり様変わりしている。
まず、2019年には、京急ミュージアムを併設する「京浜急行本社ビル」や「資生堂グローバルイノベーションセンター(S/PA・エスパーク)」、「横浜アンパンマンこどもミュージアム」が相次いで完成。
続く2020年には、「コーエーテクモゲームス本社ビル」・「横浜東急REIホテル」・「KTZepp Yokohama」の複合ビルを始め、「村田製作所みなとみらいイノベーションセンター」、「横浜グランゲート」、「ぴあアリーナMM」が登場。
そして2021年には、電機メーカーLGの研究開発拠点である「LGグローバルR&Dセンター」や、「神奈川大学みなとみらいキャンパス」も完成した。
実際にこの界隈を歩いてみると、立ち並ぶ新しいビル群や、工事が進行している現場の多さに圧倒される。「新高島駅」は大きく変貌を遂げ、そして、今現在もまだまだ進化し続けているのだ。
2023年、施設・ホテルなどを有する
駅直結の大規模複合ビルが完成予定
そんな「新高島駅」に、2023年、「みなとみらい21中央地区53街区開発事業」として大規模複合ビルが誕生する予定となっている。
事業者は、大林組、ヤマハ、京浜急行電鉄、日鉄興和不動産、みなとみらい53EAST合同会社の計5社。
大林組の2019年 03月 28日のリリースによると、「WEST棟」と「EAST棟」の2棟から成るビルの延べ面積は、約18万m2。総投資額約1,100億円にのぼるという。
具体的なテナントはまだ発表されていないが、高品質なオフィスを中心に、商業施設、ホテル、にぎわい施設、オープンイノベーションスペースなどがつくられる計画だ。
高さ153?、地上28階、塔屋2階の「WEST棟」は
25~28階 ホテル
9~24階 賃貸オフィス
5~ 8 階 自社オフィス
4階 全体共用
3階 カンファレンス、小ホール等にぎわい施設
2階 店舗、オープンアトリウム
1階 駐車場、店舗、オープンアトリウム
また、高さ85.5m、地上15階、塔屋2階の「EAST棟」は、
4~15階 オフィス
3階 オープンイノベーションスペース、オフィス、店舗
2階 店舗
1階 駐車場、店舗
というフロア構成になる予定で、工期は2020年12月~2023年11月となっている。完成すれば、「新高島駅」のブランド力を大いに押し上げる存在となるだろう。
さらに同リリースには、横浜駅からのペデストリアンデッキを「グランモール軸」まで延伸させる形で一体的に整備し、新たな人々の流れと、周辺街区を含めたエリア全体のにぎわいの創出を目指すと書かれている。
この一帯が繋がり、全体的に整備されることになれば、「新高島駅」や「みなとみらい駅」のみならず、横浜の街全体の活性化にもつながると考えられる。周辺の資産価値向上にも、大いに期待が持てそうだ。
健美家編集部(協力:斎藤一美)