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横浜市営交通が100周年! ブルーライン延伸&グリーンライン6両化など、進化し続ける横浜の交通網

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2021/04/05 配信

1日の平均乗車人員は約100万人!
横浜市民の生活を支える鉄道

神奈川県横浜市は、東京23区に次ぐ規模の自治体。人口はおよそ375万人で、これは日本の市区町村のなかでは最多。高さ296mのランドマークタワーがそびえるみなとみらいや地区や、横浜コスモワールド、八景島シーパラダイスなど、都市機能と自然が豊かにあり、住むにも働くにも遊ぶにも適したエリアだ。

横浜市内を中心に運行する、横浜市営地下鉄。ブルーラインとグリーンラインの2線があり、両線で未来に向けた取り組みが行われている。
横浜市内を中心に運行する、横浜市営地下鉄。ブルーラインとグリーンラインの2線があり、両線で未来に向けた取り組みが行われている。

そんな同市にはJRや東急線、京急線、相鉄線などさまざまな鉄道会社の路線が乗り入れているが、そのひとつが横浜市営交通(横浜市交通局)だ。現在は市営地下鉄の「ブルーライン」と「グリーンライン」と市営バスを運営していて、両方を合わせると1日当たりの利用客は約100万人。多くの市民の足となっている。そんな横浜市営交通だが、4月1日で100周年を迎え話題だ。

横浜市営交通は1921年、民間の横浜電気鉄道が運営する路面電車を横浜市が買収する形で事業を開始した。かつては市電(路面電車)やトロリーバスを運行していたが、いまは市営地下鉄と市営バスが事業の柱だ。公営交通といえば財政が厳しいイメージだが、2017年度までは市営バス・地下鉄の両事業で経常損益が8年連続で黒字を達成している。ただし、直近は新型コロナによる乗客の減少により、経営は楽観視できない。

横浜市営地下鉄の路線図。市内だけではなく都心部へのアクセスも良好で、横浜の基幹交通としてなくてはならない路線だ。 出典:横浜市営交通局
横浜市営地下鉄の路線図。市内だけではなく都心部へのアクセスも良好で、横浜の基幹交通としてなくてはならない路線だ。
出典:横浜市営交通局

100周年を迎えたということで、車内広告をすべて100周年関連にしたギャラリートレインの運行や記念乗車券の販売、市庁舎での展示、シウマイ弁当で有名な崎陽軒とのコラボ商品の販売などを展開しているが、さらに気になるのはこれからの発展。じつは、さまざまなプロジェクトが進行している。

ブルーラインは延伸が決定
横浜市内から川崎市北部まで通ることに!

そのひとつが、ブルーラインの延伸だ。同線は1972年12月の開業以来、着実に路線を伸ばし、現時点ではあざみ野(横浜市青葉区)~湘南台(藤沢市)間を全長40.4㎞で結んでいる。あざみ野駅なら東急線、横浜駅はJR線をはじめとする鉄道各社、上大岡駅では京急線、湘南台では相鉄線・小田急線というように各近郊鉄道と連携を図り、広域な交通ネットワークを形成しているのが特徴だ。15年7月からは快速運転も始め主要駅間の所要時間は短縮。港北ニュータウンを中心とする北部と横浜中心部、南西部などの郊外部のアクセスは、さらによくなった。

そんな同ラインでは、あざみ野から市域を超え新百合ヶ丘まで延伸する見通しで、2030年度の事業化に向けて検討を推進。昨年6月には環境影響評価手続きに着手している。概略ルートはすでに決まっていて、地下トンネル構造を基本に、あざみ野駅から小田急新百合ヶ丘駅南口付近まで延伸するという。新駅は駅間隔を市営地下鉄の既存駅と同様の間隔を基本に、4駅を設置。横浜側は「①既駅のあざみ野駅」と「②横浜・川崎両市の市境となる嶮山(けんざん)・すすき野付近」、川崎側はスポーツ複合施設の「③ヨネッティー王禅寺付近」と「④新百合ヶ丘駅付近」となる予定だ。

ブルーライン延伸計画の概要。概略ルートや新駅の大まかな位置は決まっている。昨年6月からは環境影響評価手続きが始まった。 出典:横浜市記者発表資料
ブルーライン延伸計画の概要。概略ルートや新駅の大まかな位置は決まっている。昨年6月からは環境影響評価手続きが始まった。
出典:横浜市記者発表資料

延伸による効果は大きい。現状、あざみ野~新百合ヶ丘間の約6.5㎞は路線バスで約30分かかるが、地下鉄が通ると約10分程度に短縮される。

新百合ヶ丘~新横浜間も約35分から約27分になる。時間的なインパクトはあまりないが、横浜市北西部や川崎市北部、多摩地区など、広い範囲から新横浜までのアクセスが強化されるのは大きい。新幹線は言うまでもなく、同所には横浜アリーナや日産スタジアム(横浜国際総合競技場)といったスポーツやライブなどに使われる施設があり、交通の便が良くなると遠方から足を運びやすくなるばかりか、沿線での宿泊・飲食など波及効果もあるだろう。延伸により広範に及ぶエリアの価値向上が期待できる。

グリーンラインは4両から6両へ
将来的な乗客増に備える

中山駅(横浜市緑区)からブルーラインのセンター南駅・センター北駅に接続し、日吉駅(横浜市北区)までの13㎞を結ぶグリーンラインは、2008年に開業。東京都心や横浜方面へのアクセスがよく、開業年は7万2000人だった利用者は、18年時点に14万8000人まで増えた。そこで、将来的な乗車人員の回復や沿線のまちづくりの観点から、現状の4両編成から6両化を推進することに。駅ホームの延伸工事や車両基地の改良工事を行い、今年度末には駅ホーム及び車両基地の6両化対応が完了。2022年夏ころから順次、6両化車両を導入する予定だ。

グリーンラインではこれまでも、朝ラッシュ時は1時間当たり19本に増発するなど、混雑緩和策を実施してきた。一時は171%(13年)だった混雑率は163%(19年)になったが、いまだ高水準のまま推移している。6両化でさらに解消したいところだ。

同線に関しては、「沿線のまちづくり」にも注目したい。同線の沿線は人口定着が進んでいて、今後も都筑区などでは人口増加が見込まれている。6両編成になり混雑が緩和されると、沿線に住みたい人はますます増える可能性がある。住宅地として注目されるかもしれない。

100周年を機に、ますます便利になっていく横浜市営地下鉄。鉄道の整備に伴い市営バスなどとの連携も強化されると、住民たちの住まいに対する意識が変わったり、域外からの注目度も高まるだろう。交通網の強化をきっかけに、より利便性の高いエリアに変貌するポテンシャルを秘めている。

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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