駅の改良工事と同時に
周辺道路の整備を進行
神奈川県において湘南エリアへの玄関口となる藤沢駅で、駅の改良工事と周辺道路の整備が進行している。
藤沢駅は、JR東海道線と首都圏の私鉄である小田急線に加えて、江ノ島電鉄が乗り入れている駅だ。
藤沢市は、駅周辺の回遊性を高めることなどによって、周辺の活性化につなげたいと考えている。
2019年2月末に、藤沢市・JR東日本・小田急電鉄の三者は、南北自由通路の拡幅整備事業及び駅改良工事に関する基本協定を締結した。
事業の具体的な内容は、駅の南北自由通路を拡幅する工事と、現状は地上階にある小田急線の改札駅を橋上化するものだ。
藤沢市は、工事を2期に分けて、先行して小田急線側の道路改良工事及び小田急線改札の橋上化に着手することを決定した。
設計は小田急電鉄が担当し、2023年度の工事着手を目指すとされている。
現在はJRと江ノ電の改札口が駅の2階で、小田急線の改札口が1階になっており、改札口が別々に分かれている。
特に乗客数の多いJRと小田急線について、改札口を2階にまとめることで、 駅の利便性を高めるのが狙いだ。
※引用:藤沢市
駅の改良によって、例えばJR・小田急線の沿線から江ノ島方面へ行く人や、湘南エリアから横浜・東京方面へ行く人などの利便性が向上することになる。
駅の周辺ではハード・ソフトの改良が
続々と進行中
当該事業に先駆けて、駅北口の広場をリニューアルする工事が、2021年9月に完了した。
車道・歩道の改修とともにバリアフリー化も進められている。
※引用:藤沢市
また、藤沢市は駅の地下通路に関してもリニューアルを進めている。
地下通路に関しては、現在は何もないただの通路になっているが、リニューアルに伴って、小規模な店舗やイベントスペースなどが設けられる予定。
全部の事業が完了すると、駅の周辺は従来とかなり変化することになる。
ソフト面に関しては、駅北口の広場について一般社団法人を指定管理者に指定し、イベントや出店の許可申請窓口が明確になるようにした。
そのほか、駅前広場の利用に関する条例を制定し、利用目的の多様性や安全性を確保している。
藤沢市は人口・世帯数が
それぞれ増加中
藤沢市は、神奈川県の中で4番目に人口が多い市だ。1番目から3番目までは、横浜市・川崎市・相模原市の順に続く。
また、鎌倉・茅ヶ崎・平塚など湘南エリアの中では最も人口が多い。
2021年10月時点における藤沢市の人口は44万1,832人だ。例えば東京23区の人口と比較すると、葛飾区(46万2,378人:2021年9月時点)とほぼ同程度になっている。
特徴的なのは人口と世帯の伸び率であり、藤沢市の統計によると、人口・世帯ともに長期継続的・安定的に増加している。
※引用:藤沢市
藤沢市は東京都心のベッドタウンとも言える位置にあるためか、2020年にコロナが流行し始めてからも、人口・世帯の増加は続いている。
なお、1世帯当たりの人口は2.2人なので、藤沢市に住んでいるのはDINKSの世帯が中心と言えるだろう。
そのほか、年齢別の人口を見ると、藤沢市で最も多いのは40代の人口だ。40代に次いで50代・30代となっている。
※参照:藤沢市
40代・50代になると家を買う人も増えるが、20代と30代の合計は約10万人で全体の約20%を占めており、決して少なくはない。
人口が増加を続けている点から考えても、今後、横浜や東京都内で勤めるサラリーマンなどの賃貸ニーズが拡大する可能性はあるだろう。
駅の改良は交通利便性に関する変化だが、藤沢駅周辺の生活利便性は高い。
藤沢駅周辺でDINKS向け物件を探してみるのも良いのではないだろうか。
取材・文:
(はたそうへい)