宇都宮駅の新たなシンボルとなるか?
2022年に隈研吾氏デザインの交流拠点施設登場
栃木県・宇都宮駅周辺では現在、「宇都宮駅東口地区整備事業」として、新たな街づくりが進められている。
今回はその中から、2022年11月にオープン予定の会議中心型のコンベンション施設「宇都宮駅東口交流拠点施設」(所在地:栃木県宇都宮市宮みらい1-20)についてご紹介しよう。
同施設の設計・建設を担当するのは、2018年に実施された同整備事業の事業者募集において、優先交渉権者に選定された野村不動産を含む17社で構成されるグループ「うつのみやシンフォニー」。
そして、デザイン監修を担当しているのが、そのうちの1社、世界に名だたる隈研吾氏が率いる「隈研吾建築都市設計事務所」である。
「宇都宮駅東口交流拠点施設」が登場するのは、宇都宮駅直結、改札口からメインエントランスまで徒歩約2分という非常に便利な場所。規模は建築面積は6,640m2、延べ床面積は11,485m2、地上4階建てとなる。
大・中ホール、大・小会議室などさまざまな空間を有する同施設だが、注目は何といっても収容人数2,000人、1,872m2の規模を誇る?ホールだ。
学会、業界団体の大会のほか、ビジネス展示会、販促・物販催事、 レセプションの開催など幅広いイベントにも対応できるよう、階段式ではなく平?間を採用。
壁面には、ガラスクロスをベースに、宇都宮市の特産品として名高い???(おおやいし)と木合板が使われており、???の採掘場で石を切り出す際に現場に刻まれるカットラインをイメージして、大谷?と?がリズミカルに配置されている。
軽石凝灰岩である???は、表面に細かな凹凸が音の反響をほどよく吸収する特性もあり、コンサート開催時の音響効果も期待できるそう。この???は、同交流拠点施設の2階に配置されたエントランスホールと、ファサードにも配される予定だという。
また、1F 水のプラザ(約2,000m2)、2F 緑のテラス (約1,600m2)、3F 風のホワイエ(約2,400m2)の合計約6,000m2に及ぶ交流広場を各階層に配置し、交流拠点施設との一体的な利用が可能とのこと。
世界的に有名な隈研吾氏が手掛けた建築ということもあり、そのデザイン性の高さにも注目が集まる同施設。完成した暁には、大きな話題となりそうだ。
駅周辺再開発と既存施設の連携で
新たなビジネス交流の拠点となるか!?
ちなみに宇都宮市は同施設以外に、2,000席の大ホールを備える 「宇都宮市文化会館」や、1,600席のメインホールを備える 「栃木県総合文化センター」など、複数のコンベンション関連施設を有している。
これらの施設と、今回登場する「宇都宮駅東口交流拠点施設」とが連携を取ることで、より大規模なコンベンションが開催できるようになるとのこと。
また、「宇都宮駅東口交流拠点施設」周辺ではこのほか、2022年を目途に複合施設(商業、ホテル)や 高度専門病院、分譲マンションなども整備されることが決まっている。
2023年にはJR宇都宮駅東口と芳賀工業 団地までの約14.6kmを約44分間で結ぶ次世代型路面電車システム「LRT(ライトライントレイン)」も開業する予定となっており、これからも宇都宮の街はおおいに盛り上がりを見せそうだ。
新幹線停車駅ながら、駅前周辺は比較的地味な印象がぬぐえなかった宇都宮。この「宇都宮駅東口交流拠点施設」の登場により、街全体が文字どおり、国内外のビジネスの交流拠点として大きく発展していくことを期待したい。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))