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JR根岸線・横浜市営地下鉄ブルーライン関内駅近くに「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」が2023年4月開校予定

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2022/03/03 配信

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3学部4学科、約3,300人の学生が学ぶ「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」。地域に開かれたキャンパスを標榜する(出典:横浜市)

JR根岸線関内駅南口の前、大通り公園に面して建っていた横浜市教育文化センター。打ち放しのコンクリートとレンガタイルによる仕上げが印象的だったモダニズム建築は、1971年に前川國男の設計によって竣工。

1996年の耐震診断で倒壊の危険性が指摘され、2018年に解体された。その跡地に建つのが「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」だ。当初は2022年春の開校を目指していたが、コロナ禍などの影響で約1年延期され2023年4月開校予定となった。

横浜市の中心地に位置する
4つ目のキャンパスとして誕生

関東学院大学は、1884年に横浜・山手にアメリカ人宣教師が設立した横浜バプテスト神学校がルーツ。1949年の学制改革によって関東学院経済専門学校と関東学院工業専門学校を母体として関東学院大学が誕生した。

現在、金沢文庫、金沢八景、小田原の3ヶ所にキャンパスがあり、11学部を擁する総合大学として知られている。

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計画地の場所はJR関内駅南口からすぐ。JRと新横浜通りを挟み、横浜市庁舎跡地の向かい側に位置する(出典:横浜市)
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横浜DeNAベイスターズの本拠地、横浜スタジアムの最寄り駅として知られるJR関内駅。高架の背後に見えるのが建設中の「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」

同大学では、企業や自治体などと連携した社会連携教育を推進。新キャンパスでは関連のある法学部法学科・地域創生学科、経営学部経営学科、人間共生学部コミュニケーション学科の3学部4学科が教育研究に取り組む。国際都市であり、港湾都市でもある横浜市の中心に位置することで、関内・関外地区に相応しい社会連携教育を目指していくという。

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JR関内駅の北側から見た計画地。左の白い塀の向こう側が横浜市庁舎跡地で、2025年に地上33階、地下1階、高さ169mの超高層ビルが竣工予定
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JR関内駅北口方面の新横浜通りから計画地を見たところ。高さ74.9mと決して高いわけではないが、すでにランドマークとしての存在感をアピール

横浜市教育文化センター跡地の活用については、もともとはプロポーザル方式による横浜市の公募が行われ、市民の知の交流拠点「オープンナレッジポート」の創設という関東学院大学のコンセプト提案が採用された形だ。

新しいキャンパスが入る建物は地上17階、地下2階、高さ74.9m、延べ床面積約27,000㎡。地下1階から5階は市民も利用でき、6階から17階が大学となる(6階以上の一部は一般利用可能)。

ブックカフェや図書館などを
市民の知の交流拠点として活用

「オープンナレッジポート」創設のためにはさまざまな試みが行われる。まずは大小さまざまなイノベーションを誘発するために、大学の多様な機能を提供。大学がラウンドテーブルの機能を果たしながら、大学や企業、市民、起業家などが集い、交流するためのプラットフォームを形成。これによって、この地区に新たなインキュベーション拠点が創出される。

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地域に開かれた都市型キャンパスは、地下1階から5階までが一般開放される。右側は横浜市営地下鉄ブルーライン阪東橋駅まで続く大通り公園(出典:横浜市)
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明るくて開放的な空間が広がる低層部。敷地にはオープンスペースを設けるなど、市民が気軽に入ることのできる工夫が凝らされている(出典:横浜市)

また同大学にはさまざまな分野における国際的な教育・研究のリソースがあり、企業ニーズとマッチングさせるためのマッチングオフィスを設置するなどして、多様な産学連携を実現させる。

同時に留学生や海外研究者と交流できるスペースも設置。さらに約3,300人の学生が周辺地域を回遊したり、地域が実施する事業へ参画したりすることで、新たな賑わいが創出されると見ている。

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サンクンガーデンを配置し、広々とした空間を確保した地下1階のブックカフェ。1階からもアプローチしやすいため待ち合わせにも利用しやすい(出典:横浜市)
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裏手になる南西側にはスポーツ施設への入り口が設けられる。ランニングステーションのような施設を予定し、健康増進への意欲を高める(出典:横浜市)

そして、関内・関外地区で働いていたり、同地区に住んでいたりする人にとって気になるのは、知の交流のためのオープンスペースだろう。

地下1階から5階では、多数の蔵書にアクセスできるデジタル図書館、前述のマッチングオフィス、企業や市民が活動可能なコワーキングスペース、サンクンガーデンに設置されるブックカフェ、ホール、ギャラリーなどを開放。生涯学習講座などを積極的に開講し、市民の知的活動を支援するとともに、スポーツ施設も設置し、健康増進にも貢献するとしている。

変わりゆく関外の象徴として
市民に親しまれるランドマークに

「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」で注目したいのは、関内駅前という恵まれたロケーションだろう。計画地の西側は、総延長1200mにおよぶ大通り公園の北東端に面している。

敷地内の大通り公園側とJR関内駅側にはオープンスペースを設けた上で、半地下のサンクンガーデンを配置するなどして、周辺エリアとのシームレスなつながりを演出。市民の知の交流拠点に相応しい開放的なスペースがつくられる。

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吉田川、新吉田川という運河を地下鉄建設に伴い埋め立て、1978年に開園した大通り公園。 公園の真下を横浜市営地下鉄ブルーラインが通る
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大通り公園から見たところ。「社会に開かれた大学へ」を理念とし、2023年4月開校予定をアピールする看板が掲げられている

周知の通り、関内駅周辺は横浜という街の多彩な魅力が体験できるエリアとして知られている。JRを挟んだ北側には市民の憩いの場でもある横浜公園(横浜スタジアム)があり、その東側は横浜中華街への入り口になっている。

そして、日本大通りや馬車道の周辺には神奈川県庁や横浜市開港記念会館、神奈川県立歴史博物館といった歴史的建造物が建ち並ぶ。横浜を代表する観光都市としての魅力が多いエリアである。

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ハマスタの相性で知られる横浜スタジアム。関内駅だけでなく、横浜高速鉄道みなとみらい線日本大通り駅からも徒歩圏内
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横浜スタジアム側から計画地を見たところ。右手に見える旧横浜市庁舎は、改修工事を経て星野リゾートによるレガシーホテルとして生まれ変わる
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横浜スタジアムの北東側にある玄武門。10ある横浜中華街の牌楼(門)のうちの北門にあたり、五行説に基づいて門柱の色が黒になっている
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ハマっ子にはキングの愛称で親しまれている神奈川県庁。関東大震災後の1928年に建てられた近代建築で、アール・デコの影響が見られる
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1917年に横浜港の開港50周年を記念して建てられた横浜市開港記念会館。堂々たる時計塔を持つことからジャックの名で知られる

一方、JRの南側に位置する計画地から北西へ進むと、横浜市民の普段の暮らしぶりが垣間見える商店街のイセザキ・モール(伊勢佐木町商店街)が賑わいを見せる。

さらに北西へ行くと歓楽街が広がり、大岡川を越えると老若男女に人気のある飲み屋街の野毛へと繋がる。また、計画地から反対の南東へ行くと寿町に突き当たるなど、いわばリアルな横浜の姿を知ることができるエリアと言っていいだろう。

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イセザキ・モールの手前(関内駅側)に架かっているのが吉田橋で、この橋より港側(北東)を関内、伊勢佐木町側(南西)を関外という
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帯のように細長い形状の大通り公園の真ん中あたりにある伊勢佐木長者駅。奥に見えるのが「関東学院大学 横浜・関内キャンパス」

つまり、市民に開かれた場所としては、計画地周辺はバランスの取れたロケーションといえるのかもしれない。そもそも横浜市教育文化センターは、館内にあった教育文化ホールや市民ギャラリーが多くの市民に利用されてきた歴史がある。

伊勢佐木町の先にある黄金町がアートの街として生まれ変わり、寿町では簡易宿泊所をリノベーションしたゲストハウスが繁盛している今、約3,300人の学生が利用するキャンパスの誕生は、変わりゆく横浜を象徴する再開発になる可能性を秘めている。横浜駅周辺やみなとみらい21地区とは違った、新しい横浜の価値創出に期待したい。

健美家編集部

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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