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変わる大都市「東京」、新陳代謝を高める街づくりへアクセル。老朽物件の除去・更新で成熟社会に付加価値

都市計画・再開発/東京 ニュース

いま大都市「東京」が変貌を遂げようとしている。リニア新幹線やカジノ、成田空港・羽田空港をつなぐ新線、JR山手線の新駅、日本橋再生、首都高の地下化など。

2020年東京オリンピック・パラリンピック開催決定を契機に、都内ではあちらこちらで工事ラッシュだ。街の新陳代謝を進めようと、都内各所で再開発事業や駅の改良工事なども進められている。東京を21世紀型の都市と社会につくり変え、それを世界に発信しようと考えている。

1964年の東京オリンピックの際には、首都高速道路や環状7号線などを連続立体交差道路とし、新幹線を開通させるなど世界に例を見ない効率的な都市構造を実現、その後の高度経済成長に大いに寄与したことが思い起こされる。

東京イメージ

ただ、1964年のときとは全く違う。

2020年の東京オリンピックについて、都市調査会代表で元東京都副知事の青山やすし氏は、

「新しい都市モデルを世界に発信するべき。スポーツや文化・芸術、緑・水辺などに重点を置いて、それらが成熟社会を迎えた21世紀都市のキーワードとなる。

東京には、質の高いオフィスビルやマンションを増やしていくこと以上に、これら質の高い都市空間を増やし、これらを楽しむ生活習慣を醸成して快適な都市像を世界に発信していくべきだろう」

と、指摘する。

克服しなければならない課題は、東京オリンピック会場周辺の都心部や、その周辺部における公共交通機関の整備に係る多くのプロジェクトの推進だといい、例えば、有楽町線と半蔵門線の接続(地下鉄8号線・11号線の整備)や新空港線(いわゆる蒲蒲線)による京急蒲田とJRと東急蒲田の接続、環状8号線道路の地下を通るエイトライナー、都電荒川線のLRT化とその延伸、リニア新幹線延伸などを挙げる。

この中で有楽町線と半蔵門線の接続は、有楽町線の豊洲駅から東西線の東陽町駅を経て半蔵門線の住吉につなげる計画で、東京都は6月29日、「住吉〜豊洲間」の延伸事業について2018年度中に事業の枠組みを決める考えを示した。

江東区の住吉商店街には2020年までの開通を≠ニいうスローガンが長らく掲げられているが、これまで話が進まなかったことで地元では苛立ちも少なくなかった。だが、2020年には間に合わないものの事業化に向けて動きが出たことで、歓迎する声が上がる。

東京都は、この延伸計画に関する需要予測や収支計画、採算性などを分析した上で国や東京メトロなどの事業者と協議するという。

2020年にはJR品川新駅が誕生する。その周辺エリアでは、浜松町駅周辺で再開発が予定されているが、それに先駆けて不動産大手2社などが田町駅東口に隣接する東京ガス所有地に、総延床面積30万uを超える街づくりを進めている。

今年5月にスーパーなどの商業施設や飲食店、ホテルなどが入居する予定の地上31階建てのビルが竣工した。

2020年春には、主にオフィス等が入居予定の、地上36階建てのビルが竣工する予定だ。双方とも田町駅直結となる。5月竣工部分は、東京の新たな玄関口を意識し、欧州中心に展開するホテルチェーン「アコーホテルズ」が運営するホテル「プルマン」を初めて誘致した。

こうした交通インフラの再整備を当て込んだ都市再生にとどまらず、足元で課題となっている防災都市づくりに伴う老朽マンション対策や、密集地における細街路の拡張なども推進していくことが求められている。

街づくりの視点は、成熟社会の東京づくりに貢献していくこと。青山代表は、

「私たちは、これから都市が成長していく時代、建物を新たにつくっていく時代にそれをコントロールするための精緻な法制度をつくった。

分譲マンションや賃貸マンションをつくり維持するための法制も整備した。しかし、建物を壊したり、分譲マンションや賃貸マンションを除却する制度はまだつくっていない」

と指摘。これからは、多くの分譲マンションや賃貸マンションを壊したり、あるいは空き家となった老朽建築物を除却していく時代になり、それが都市づくりの要諦と位置付けている。

また、ザイマックス総研の推計によると、2018年末時点の東京23区のオフィスビルストックは、貸し面積ベースで1261万坪となり、このうち47%を中小規模のビルが占める。

しかも中小ビルは、築20年以上が486万坪と8割を超えている。大規模ビルも築20年以上が半数ほど。今後は、競争力の劣る物件の再開発や複数物件を取りまとめて建て替えたり、用途変更(コンバージョン)による更新が進んでいくと見る。

東京イメージA

こうした都市の新陳代謝を進める再整備は不動産マーケットに直接波及する。とりわけ、外資の対日不動産投資に伴う安定的な資金流入が期待できる。すでに収益不動産の低利回り化が進んでいるものの、マイナス金利下の日本にあって外資マネーの流入に衰えはない。

対日不動産投資を2007年のミニバブルとの比較で見ると、地方物件への投資が多いのが東日本大震災後の特徴である。地震に備えた動きで、東京だけでなく地方都市に投資したり、物件タイプもオフィスビルや住宅、ビジネスホテルなど分散化している。

ちなみに関係者に話を聞くと、東京オリンピック後は不動産に対する需要が減少するとの見方が強い。しかし、過去のバルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、ロンドンなどオリンピック後も不動産市況が落ち込むことがなかった。

五輪開催で知名度が高まったことが需要をけん引したと言われ、日本政府も同様の流れに期待したいところ。

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案は6月19日の衆院本会議で可決、7月22日が会期末の延長国会で成立する見込みだ。日本には、人口減少の本格化による国力の衰退をくい止める都市づくりが求められている

健美家編集部

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