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赤羽駅から徒歩10分、便利なのに忘れられていた赤羽岩淵が動き始めた

都市計画・再開発/東京 ニュース

センベロのまちから若い女性も集うまちへ。最近、賑わう赤羽の隣にある東京メトロ南北線の駅、赤羽岩淵をご存じだろうか。

江戸時代には五街道のひとつ、日光街道の脇往還として栄えた日光御成道の宿場町であり、その当時は寒村だった赤羽を凌ぐ賑わいのあった場所である。過去と現在の地図を比べて見られる今昔マップでみると明治の早い時代には岩淵本宿のほうが赤羽よりもはるかに民家が密集、そもそも地域全体が岩淵町となっている。

かつては岩淵が宿場町として栄えていた
かつては岩淵が宿場町として栄えており、赤羽は人家も少ない状況だった

ところが、明治18年に赤羽駅が誕生、交通の利便性が逆転する。さらに赤羽の武蔵野台地上に軍の施設が立地、赤羽が軍都として栄える一方で岩淵宿は徐々に寂れていく。その状況は平成3年に赤羽岩淵駅ができてもさほど変わらないままだったのだが、この2〜3年で変化が起き始めている。

3棟の空き家改修で人が集まり始めた

地域の核となって活動する織戸氏。周辺地域との連携も進んでいる。日光御成街道の縁で日光からの宿場町まるしぇへの出店も
地域の核となって活動する織戸氏。周辺地域との連携も進んでいる。日光御成道の縁で日光からの宿場町まるしぇへの出店も

きっかけになったのは2016年に行われた『リノベーションスクール@都電・東京』。同スクールでは実在の遊休不動産に対して活用を提案するのだが、そこでお題となったのが赤羽岩淵の駅から歩いて2分ほどの場所にある染め物工場跡地に建つ長屋。その課題がきっかけとなり、リノベーションスクールに参加していた建築家・織戸龍也氏が以降、この地に関わることになった。

一番奥の黒い建物が
一番奥の黒い建物が「co-toiro iwabuchi」。地域の人は岩淵という地名に誇りを持っており、それを冠したことで地域に受け入れてもらいやすくなったそうだ

そこで生まれたのが通り沿いにある築60年の4軒長屋を改修した「コトイロの家」。DIY可の賃貸住宅として再生されており、当初はその入居者を対象に生まれたのがシェアキッチン&コワーキングスペースの「co-toiro iwabuchi」(現在は広く地域にも開かれている)。さらに「コトイロの家」の隣には1階が店舗、2階が住居という形の店舗兼住居も作られた。

短期間に3棟の長屋が再生されてきたわけだが、それだけではない。織戸氏は私有地である長屋の建つ一画を利用、宿場町まるしぇを開催、地元の人を集めるとともに、ここで商売が成り立つことを実証してきた。

赤羽駅まで歩いても10分。問題なく歩ける距離である
赤羽駅まで歩いても10分。問題なく歩ける距離である

「赤羽から歩いて10分。北本通り沿いは通過する車両が多いため、一見ニーズがあるようには見えませんが、通りの裏手にはマンションが増加しており、住宅街の中を見ると人通りは少なくありません。その利便性、銭湯が残る下町風情などもあり、ドミトリー形式の宿泊施設、シェアハウスなどもあり、観光客も含め、意外に若い人も入ってきつつある地域です」と織戸氏。

歩いてみると寺社や普通の一戸建ての向こうにマンションが。通り沿いではじわじわと建替えが進んでいる様子
歩いてみると寺社や普通の一戸建ての向こうにマンションが。通り沿いではじわじわと建替えが進んでいる様子

新たな出店も続々、サイクリストという新たな集客も

その結果、これから出店が続くという。1店は宿場町まるしぇに出店、その後、地元で月に1回のポップアップストアを続け、集客が可能と決断した八百屋。そしてもう1軒は人が集まるサロンなども開催予定という書店である。通り沿いには小型スーパーがあるものの、それ以外にはコンビニもない住宅街に新たな出店。地道ながらニュースなことだと思う。

自転車店、カフェ、そして住宅が並ぶ一画
流行のロードバイクが揃う自転車店、カフェ、そして住宅が並ぶ一画

また、既存のカフェロードバイク店にも人が集まっている。赤羽岩淵は荒川から近く、岩淵水門は自転車乗りの人たちにとっては集合地点、目標地としてよく知られた場所のため、そこから人が来ているのである。

特に荒川沿いにはこれまでサイクリストが気軽に寄れる、朝から営業しているカフェが無かったそうで、インスタグラムでのフォロワーも多く、想像以上の来客とか。これまで多くの人は鉄道目線での集客を考えていたと思うが、意外なところからも人は来るものである。

織戸氏はさらなる手も仕掛けている。たとえば地元の銭湯と新たに住み始めた、あるいはこの地に滞在する人たちを繋ぐ仕掛けや、北区の商工会議所、観光協会などとの連携、さらには北区、豊島区など東京の北部にある自治体との連携など、いずれも発展性を感じる試みである。

地元からは空き家を何とかして欲しいという相談もあるそうで、地域には「コトイロの家」その他の影響が確実に及び始めている。次に何か、もうひとつ変化があれば、きっと大きく変わる。穴場な場所に投資を考えているなら、この地の変化をウォッチしておいて損はないはずだ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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