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築地の今とこれから。都心の超一等地の行方

都市計画・再開発/東京 ニュース

2021/01/17 配信

「築地市場」が2018(平成31)年11月「豊洲」へ移転。市場のなくなった築地はどうなるのか?大正13年(1924年)海産物問屋として創業した北田水産 北田喜之助社長、北田喜嗣専務にお話を伺った。(インタビューは2020年10月31日)

■築地市場の歴史

江戸時代から明治、大正まで魚河岸は日本橋にあった。しかし、大正12年の関東大震災で壊滅的な打撃を受けた。その後、魚河岸は芝浦での仮設市場を経て、築地に移転。“東京都卸売市場”へと発展していく。

築地は本願寺の寺町として栄え、大名の屋敷、海軍の学校などがあったが、やはり震災で大きなダメージを受けていた。築地市場は、公設の中央卸売市場として1935年から2018年まで83年間に亘って使用されていた。

昭和40年当時の築地市場の様子
昭和40年当時の築地市場の様子

■豊洲移転後の築地

豊洲移転前の築地は、場内600、場外500、青果120、その他100店舗と、1300店舗以上がひしめき合っていた。場外市場は、一般客、外国人観光客で賑わい、特にインバウンドの外国人客の観光スポットとして、人気の飲食店には早朝から長蛇の列が並ぶようになった。

現在では場内にあったお店は豊洲に移転し、跡地は整地されている。当初の予定では、2020年東京オリンピックのバルターミナルとして利用された後、開発が進められる予定であった。だがオリンピックの1年延期により、その後の具体的な計画はまだ未定である。

きれいに整地された築地市場の場内跡地。東京オリンピックでは、バスターミナルとして使用される予定。後方に見えるのは、カチドキのタワーマンション群(2020年10月撮影)
きれいに整地された築地市場の場内跡地。東京オリンピックでは、バスターミナルとして使用される予定。後方に見えるのは、カチドキのタワーマンション群(2020年10月撮影)

場外市場では、移転前とほぼ同数の約500店舗が現在も営業中。外国人観光客向けに業態を変えたお店も多い。

北田水産 北田喜嗣専務(築地食のまちづくり協議会理事長)は、
「移転後も築地にはお店が残っていることをアピールしていきたい。豊洲は一般客を対象としていないため、築地はプロの小売りのお店のクオリティを、一般のお客様が楽しめる街にしたい。」
と語る。

「築地の魅力は、なんと言っても銀座から歩いて行ける便利な立地。ブランド物の買い物ついでに、新鮮な魚を食べたり、買ったりできるレジャースポットだ。せまい通りに、お店がごちゃごちゃしているのも、外国人観光客には人気だ。再開発により、今後、街がどのように変わっていくかはわからないが、築地らしさはずっと残していきたい。」と北田専務。

築地市場のミニ版ともいえる“築地魚河岸”。約55店舗が元気に営業中。かつての市場の雰囲気を味わうことができる。
築地市場のミニ版ともいえる“築地魚河岸”。約55店舗が元気に営業中。かつての市場の雰囲気を味わうことができる。
“築地魚河岸”の屋上スペースにあるBBQスペース。ちょっとした都心の穴場スポットかもしれない。
“築地魚河岸”の屋上スペースにあるBBQスペース。ちょっとした都心の穴場スポットかもしれない。
一般客や外国人観光客向けの案内所も。
一般客や外国人観光客向けの案内所も。

■「築地の街づくり方針」案

2019(平成31)年3月策定の、東京都による「築地まちづくり方針」によると、
築地の将来像について、国際会議場(MICE施設)等の機能を中核として、築地ブランドを含む、新たな東京ブランドを創造・発信する拠点、文化・芸術、テクノロジー・デザイン、スポーツ・ウェルネスなどの機能が融合した拠点とする計画となっている。

@ 交流促進ゾーン
都民に開かれた舞台ともなる大規模な集客・交流施設や、新たな東京ブランドの創出に資する研究開発施設。

A おもてなしゾーン
国際競争力向上に必要な展示場機能を備えた質の高い国際会議場、ボールルームなどを備えた上質なホテル。

B ゲートゾーン
「浜離宮恩賜庭園」などとも連携する交通ターミナル機能や防災機能、ホテル、サービスアパートメント。

C 水辺の顔づくりゾーン
水辺を活用して賑わい空間を創出し、アメニティ性の高い広場や緑地、レストランなどをイメージ。

(ゾーンごとの機能導入イメージ) 各々のゾーンの特性を踏まえ、現時点でのイメージを示すものであり、「食文化など歴史的、文化的ストックを十分に生かす」等の機能導入の考え方についても、本方針を踏まえ、民間事業者からの提案を受けて、具体化していくことを想定している。
(ゾーンごとの機能導入イメージ)
各々のゾーンの特性を踏まえ、現時点でのイメージを示すものであり、「食文化など歴史的、文化的ストックを十分に生かす」等の機能導入の考え方についても、本方針を踏まえ、民間事業者からの提案を受けて、具体化していくことを想定している。

■築地周辺交通網の整備

・環状二号線の整備

「東京オリンピック・パラリンピック」開催時にメイン会場となる「新国立競技場」や選手村、「MPC(国際メディアセンター」などを結ぶ「五輪道路」として計画されていた環状二号線を整備。

・地下鉄新線

2016(平成28年4月の交通政策審議会で答申された「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」でも、「都心部・臨海地域地下鉄構想の新設及び同構想と常磐新線延伸の一体整備(臨海部〜銀座〜東京)」として「国際競争力の強化に資する鉄道ネットワークのプロジェクト」に位置づけられた。

計画では、東京メトロ「銀座」駅付近に「新銀座」駅を設置し、ここを起点に「新築地」駅、「勝どき」駅、「晴海」駅、「新市場」駅の各駅を経由し、りんかい線の「国際展示場」駅付近の「新国際展示場」駅に至る全長約4.8kmのルートが想定されている。

一方で、つくばエクスプレスを秋葉原駅から東京駅まで延伸する計画と、銀座エリア〜東京ビッグサイトのある有明エリアを結ぶ地下鉄新路線を一体化させた構想案も示されている。

地下鉄新駅は築地本願寺・築地場外市場に隣接して設けられる予定となっており、築地市場再開発エリアの鉄道交通利便性が高まり、更なる利便性のアップも期待される。
地下鉄新駅は築地本願寺・築地場外市場に隣接して設けられる予定となっており、築地市場再開発エリアの鉄道交通利便性が高まり、更なる利便性のアップも期待される。

■新しい築地へ

銀座から至近。都心の超一等地に23ha(東京ドーム5個分)の広大な敷地。再開発とともに歩む、築地場外の街づくり。地元と東京都とグローバルが交わる街。2021年オリンピック後の、築地の新たな発展から目が離せない。

(取材協力)
北田水産株式会社 北田喜之助社長 北田善嗣専務
大正13年築地で創業。築地市場開場と共に歩み続ける仲卸売業者。豊洲本店、築地場外店、築地魚河岸店の3店舗から、職人が目利きした新鮮で安全な海の恵みをお届けいたします。

築地の北海番屋は、「魚がし北田」直営店。魚がしのプロが目利きした海鮮丼を食することができる。
築地の北海番屋は、「魚がし北田」直営店。魚がしのプロが目利きした海鮮丼を食することができる。

取材・文 和田野学

【プロフィール】(株)リクルートで住宅情報事業部、(株)リクルートスーモカンパニーで不動産広告事業に携わる。首都圏、関西、広島、九州エリアの営業、取材活動を通じて、多くの不動産デベロッパー、ハウスメーカー、地元不動産会社とのパイプを持つ。現在は会社経営。

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