
「大崎駅」と「五反田駅」の間
目黒川沿いで進行する再開発
JR山手線、東急池上線、東京メトロ浅草線の3路線が利用でき、ビジネスの拠点としても人気の「五反田駅」。近年のタワーマンション建設ラッシュで賑わいは増したものの、渋谷・新宿とくらべると落ち着いた雰囲気で、単身者からファミリーまで幅広い層に支持される街だ。
そんな「五反田駅」と、そのお隣、JR山手線、東京臨海高速鉄道りんかい線が乗り入れる「大崎駅」の間の目黒川沿いで、現在、「東五反田2丁目第3地区開発計画」が進められている。
計画の主体となっているのは、東五反田二丁目第3地区市街地再開発準備組合。事業協力者として竹中工務店が参加し、コンサルタント及び基本設計としてアール・アイ・エーが参画。
2021年度に権利変換計画認可を受け、2022年度の着工、2026年度の竣工を目指す。

イマジカ グループ本社周辺、1.6ヘクタールの
土地を3分割して新たな街づくり
再開発の舞台となる「東五反田二丁目第3地区」周辺は、品川区立日野学園・品川 区立総合体育館や、当地区同様に市街地再開発事業で整備されたパークタ ワーグランスカイ、オーバルコート等が立ち並ぶ、比較的静かなエリアである。


当地区周辺ではこれまでも段階的に開発が行われ、公園等のオープンスペースや道路整備が進められてきた。しかし、地区内の約 30 棟の建物は築 35 年以上経過している建物が約6割を占めているほか、歩道が無い箇所や狭い道路もあり、安全性・防災性に課題が残っていたという。
「東五反田2丁目第3地区開発計画」では、この課題を解決し、目黒川に面する環境を活か した街づくりを推進するため、建築物の整備と併せて周辺道路・歩行者空間・公園等の整備も行う。
対象区域は、イマジカ グループ本社やイマジカ ラボ東京映像センター、プレス工場、一般家屋などがある東五反田2丁目12〜14番地の約1.6ヘクタールの土地。
この土地を東エリア(A地区)約9200平方メートル、中央エリア(B地区)=4500平方メートル、西エリア(C地区)約3000平方メートル。に3分割して、開発が行われる。

公園、タワーマンション、商業施設の誕生で
目黒川沿いの街が大きく様変わりする
A地区には、地上約20階・延べ約7万平方メートルの業務棟(商業ビル)を整備。B地区には、地上約40階・延べ約4万1,000平方メートルのタワーマンションを建設予定。この住宅棟には、保育所も完備される見込みだ。

そして、C地区山本橋の橋詰は約 1,500 uを公園として整備。また隣接する 御成橋の橋詰には広場(約 700u)を整備 することで、隣接地区の公園・広場を一体化。都会の中のクールスポットを確保しつつ、地域のシンボルとなる目黒川親水空間づくりを行うという。
これに併せて、計画地の道路沿い、目黒川沿いおよび業務棟と 住宅棟の間に幅員約 4〜6mの歩行者空 間を整備することで、周辺の安心・安全 な歩行者ネットワークを形成。
また、3つのエリアの周囲当地区北側の道路(地区幹線道路4号)を幅員 12mに拡幅整備するこ とで、さらなる交通の利便性を図る。
公園、タワーマンション、商業施設。そして、周辺道路の整備が総合的に行われることで、周辺の街の住みやすさ、利便性もさらにアップすることだろう。今回の再開発でさらに人気が高まりそうな「五反田駅」に、これからも注目したい。
健美家編集部(協力:斎藤一美)