
東京都から市街地再開発組合の
設立認可を取得
2021年4月28日に、東京都は葛飾区立石4丁目を中心とした「立石駅北口地区市街地再開発組合」の設立を認可した。
同組合には、東京建物・旭化成不動産レジデンス・首都圏不燃建築公社がそれぞれ開発事業に参画する予定だ。
当該再開発計画の対象地は、京成押上線の京成立石駅北口の一帯で、開発面積は約2.2ヘクタールとなる。

計画地は交通広場を挟んで東街区と西街区とに分かれており、東街区には区役所関連の施設や店舗が入る予定。
また、西街区には住宅と店舗が入る予定となっており、地上35階建で約650戸の住宅が計画されている。

今後のスケジュールとしては、2023年度に工事着工し、2028年度に建物を竣工する予定だ。
交通利便性の改善と
防災機能の向上を目指す
開発対象地である京成立石駅の周辺は、昔ながらの商店街が広がっている。
なお、駅周辺にはバス乗り場やタクシー乗り場などが設けられていない。
電車から降りた後に公共交通を利用するためには、2〜3分程度歩いて都道まで出る必要がある。
このため、再開発計画では、駅利用者の利便性向上を目的として交通広場が整備される上に、バス乗場やタクシー乗場が設けられる。

また、街路が狭く消防車など緊急車両の通行に支障がある現状を改善するため、街区整備も計画に含まれている。
そのほか、世代間交流の促進を狙いとして、緑地やオープンスペースなどが整備される予定。
南口エリアでも
再開発計画が進行中
京成立石駅の周辺で再開発計画が進行しているのは、北口のエリアだけではない。南口エリアでも都市開発計画が進行中だ。

※引用:葛飾区役所
南口エリアには立石駅通り商店街があり、周辺住民が集まっている。
しかし、建物の老朽化が懸念されており、葛飾区としては防災上の課題解決に取り組みたい意向だ。



2021年5月の時点では、南口エリアの東側で開発後の設計が進んでいる。
南口の東エリアでは、計画建物が地上34階のものと地上3階のものとに分かれており、北口エリアと同様に商店およびタワーマンションが建設される予定。
南口東エリアの進捗としては、2019年時点で都市計画の決定までは進んでいる状況だ。
都心までのアクセスが良く
利便性の高いエリア
京成立石駅は、もともと都心までのアクセスが良好で利便性は高い。
日本橋駅までは25分、新橋駅にも30分で行ける。なお、それぞれ京成線が乗り入れている都営浅草線の駅なので、乗り換えは必要ない。
また、空港までのアクセスも悪くはない。成田空港・羽田空港ともに1時間前後で行ける。
葛飾区というと、下町のイメージが強いことから高齢者が多いと思う人もいるかもしれない。
しかし、交通利便性の高さから、現役世代から見ても住みやすいエリアと言える。
実際に、北口エリアの開発対象となる立石4丁目の年齢別人口を確認すると、30代から40代が多く60代以上の世代は働き盛りの世代よりも少ない。
その一方で、20代の人口は多くないので、若年世代にはあまり人気がないと言えるだろう。
ちなみに、葛飾区全体の年齢別人口を見ても、特に多い世代は30代後半〜50代だ。
葛飾区は、全体的に働き盛りのファミリー世代に人気があるエリアになっている。
葛飾区で空室率の低い投資をするためには、ファミリータイプの物件を狙うのが堅実と言えそうだ。
2021年時点では北口にはスーパーマーケットなどがないものの、再開発で商業エリアが整備されれば、北口エリアでも生活利便性の向上が見込まれる。
売り出し物件の利回りは一般的だが
青田買いなら狙い目か
健美家で葛飾区の物件を検索すると、2021年5月初頭の時点では、一棟アパートもしくは一棟マンションの方が区分マンションよりも多く売り出されている。
立石駅周辺に限って物件を検索すると、売り出されている物件の利回りは6%〜7%台で、良くも悪くも東京23区内の物件としては一般的な水準だ。
しかし、すでに解説した通り、葛飾区には働き盛りの世代が集まっている上に、利便性が向上する再開発が始まるのは明るいニュースと言える。
大規模な開発が進む立石駅周辺は、今後狙い目のエリアとなるだろう。
取材・文:秦 創平
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