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東急東横線祐天寺駅周辺で建設ラッシュ。更新少なかったまちに変化か?

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2021/07/12 配信

耐震、高架化が終わり、駅ビルが誕生したのが2018年のこと。三軒茶屋と目黒を繋ぐバス路線のちょうど真ん中に位置しており、乗降客は年々増えている
耐震、高架化が終わり、駅ビルが誕生したのが2018年のこと。三軒茶屋と目黒を繋ぐバス路線のちょうど真ん中に位置しており、乗降客は年々増えている

東急東横線祐天寺駅周辺複数の開発が同時に進んでいる。祐天寺駅は渋谷から3駅目。中目黒、学芸大学という人気のある、繁華な街に挟まれながら、各駅停車しか停まらないため、認知度はそれほど高くはない。

駅から5分としないところに放置されている一戸建て、アパートなども
駅から5分としないところに放置されている一戸建て、アパートなども

駅名が示す通り、駅から少し離れたところには古刹祐天寺があり、このエリアには祐天寺が所有する借地が広範に広がっている。そのため、古いアパートなどが多く残されてもおり、建物の更新はあまり行われてこなかった。

半径300mに6件が建設予定

ところが、2021年春から祐天寺駅周辺で建設ラッシュが起こっている。駅から広めに見て半径300m圏で目につく広さのものだけで6カ所。そのうちには道を挟んで向かい合う土地もあり、完成の暁には街全体の印象が大きく変わることになる。以下、実際の状況を見ていこう。

駒沢通り沿いで進む解体工事。複数の一戸建て、店舗、アパートなどを取り壊している
駒沢通り沿いで進む解体工事。複数の一戸建て、店舗、アパートなどを取り壊している

まずは駅からはもっとも離れた駒沢通り沿い。ここでは通り沿いとその背後の複数棟の解体が行われており、今のところ、建物の用途、規模についての掲出は行われていない。だが、事業主が代官山の本社を置くデベロッパーであることからすると賃貸あるいは分譲マンションであろうと推察される。

左側が建設現場。正面が駅ビルである。近さがお分かりいただけるはずだ
左側が建設現場。正面が駅ビルである。近さがお分かりいただけるはずだ

もう一棟、駅前のロータリーから70~80mほど、バス通りで建設中の7階建て物件もマンションとオフィスになる予定。かつて三菱UFJ銀行があった場所で、三菱地所レジデンスが手掛けている。

駅ビルが6階建てということを考えると、頭一つ分高い建物になる計画である。利便性の高い立地ではあるが、それほど広い間取りが取れるほどの敷地ではないため、単身、カップル向けだろう。

前掲の現場から50mほど離れた場所で日地を挟んで2か所の工事現場が。正面は4階建てのビルになる
前掲の現場から50mほど離れた場所で日地を挟んで2か所の工事現場が。正面は4階建てのビルになる。右側の建物は外装工事中

その建設現場から50mほど入ったところでもマンション、店舗の入るビルが建設中で、こちらは5階建て。東急リバブルが手掛けており、規模からするとこちらは賃貸だろう。

4階建てのオフィスビル建設現場の並びには駐車場、そして最近使われなくなった店舗があり、開発するつもりならここも可能性が高い
4階建てのオフィスビル建設現場の並びには駐車場、そして最近使われなくなった店舗があり、開発するつもりならここも可能性が高い

そして、その現場と道を挟んだところでは4階建てのオフィスビルが建設中で、こちらはすでに3階までが埋まっている。ワンフロア33坪ほどのそれほど大きくはない建物だが、人気は高い。

最近封鎖された駐車場(左側の黄色いフェンスのあるあたり)。言葉通り駅前立地である
最近封鎖された駐車場(左側の黄色いフェンスのあるあたり)。言葉通り駅前立地である。その奥も現在外装工事中

さらに駅に戻ると駅のほぼ前の駐車場がクローズされ、フェンスで覆われている。まだ、どこが何を作るかの掲出はないが、なんといっても駅前立地である。1階に店舗、上階に住宅、オフィスなどというのがセオリーだろう。

建設予定地は右側のオレンジのフェンスのあたり。写真中央が駅のあるあたりだ
建設予定地は右側のオレンジのフェンスのあたり。写真中央が駅のあるあたりだ

駅を挟んで駒沢通りと反対側は住宅エリアだが、こちらでもまとまった土地の開発が進められている。といっても、こちら側の場合は基本、賃貸住宅。いろいろな意味で駅周辺で賃貸住宅の供給が一気に増えるということになろう。

その一方で空き店舗、空き家も点在

左手の3軒は記憶にないくらい以前から空いている。一番奥だけは向かいにある弁当店の倉庫として使われるようになったが、それ以外は放置されている
左手の3軒は記憶にないくらい以前から空いている。一番奥だけは向かいにある弁当店の倉庫として使われるようになったが、それ以外は放置されている

こうした開発の一方で祐天寺は商店街内も含め、あちこちに使われていない不動産が多く点在している。代官山、中目黒の隣であり、恵比寿、三軒茶屋からも近い場所だが、これらの街に比べると賃料が安いという理由からだろう、借りたいという人は少なくない。

しかし、これまでは空いていても貸してもらえなかったという話が少なからず聞こえてきており、地元では所有者である祐天寺が古い物件を貸すこと、その前に手を入れることを面倒がっているという噂も。実際、この20年以上に渡って空いたままという店舗もあるほどだ。

だが、今回の建設ラッシュの大半も祐天寺の借地上にある可能性が高いと考えると、いよいよ、更新に動き出したということになろうか。これまで賃貸住宅、分譲マンションともに新規供給が極端に少なかった場所だけに、集中して供給されると注目度が一気に上がる可能性がある。

逆にこれまでも駅周辺にはチェーン店以外の進出がなく、しかも、早々に撤退するケースが多かったことを考えると、安易に賃料高めの新築を多数供給することは街のイメージにはマイナスに繋がる可能性も考えられる。

東急東横線沿線は意外に駅前が開発されておらず、個人店が多いのが魅力のひとつだが、今回の多数の開発はそれとは別の方向に行く可能性も秘めているのだ。

それぞれの開発の具体的な内容が出てくるのはまだしばらく先。相場動向も含め、どのような変化が起きるか、注視したいところである。

健美家編集部(協力:中川寛子)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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