日清紡と東武鉄道の工場跡が
20年以上の歳月を経てファミリータウンに
東京都足立区のほぼ中央にある「西新井駅西口周辺地区」は、1998年ごろから再開発が進められてきた。
駅周辺の街づくりは進んでいるものの、街の顔ともいえる駅はかなり老朽化しており、まさに今改築工事が進められている。


足立区の「まちづくりニュース」によると、令和4年度に既存階段およびトスカ西館(駅ビル)の解体工事をおこなう予定となっている。
さらに「西新井駅西口交通広場」を整備し、通路空間の確保やバスターミナルなどを設置することで、利便性の向上を図る。こちらは令和12年3月の完成を目指す。

駅前に2つの大型商業施設
ファミリー向けマンションも立ち並ぶ
「西新井駅」西口には、かつて日清紡東京工場(約15ha)や東武鉄道西新井車両工場(約3ha)があった。その周辺には狭い道路も多い「密集市街地」が広がっていた。
広大な工場跡地に商業施設やマンションが建設されて、現在はファミリータウンへと生まれ変わっている。
そのため「西新井駅」西口の周辺には、平成10年以降に建てられた、比較的新しい建物が多い。


工場の面影は残っておらず、かつての「西新井駅」西口を知る人は多くない。当時を忍ばせるものは、もはや「ぼうせき通り」くらいしかないのだ。
足立区の資料「西新井・梅島エリア現況分析 人口・世帯編 」によると「西新井駅」のある西新井・梅島エリアは、2010年以降毎年人口が増加しており、 他地域からの流入もうかがえる。

駅周辺にはファミリー向けのマンションが多い。
子育て世代が多い印象で、西新井アリオに隣接する公園は、週末になると家族連れで賑わう。

夕方になると進学塾の前で、子どもの送り迎えの車が列をつくる。
「西新井駅」西口の再開発エリアは、比較的新しいファミリータウンといった趣きで、いわゆる下町の雰囲気や、治安の悪さのようなものは感じられない。
ただし、駅の北側を走る環七(東京都道318号環状七号線)を越えると、築年数の古い物件も多く、空き家などもあり、コントラストがはっきりしている。
東武スカイツリーラインのみならず
東京メトロ半蔵門線、日比谷線も使える
「西新井駅」は東武スカイツリーラインの急行停車駅であり、西新井大師のある「大師前駅」へ向かう東武大師線、さらに東急田園都市線直通の東京メトロ半蔵門線、東京メトロ日比谷線などが使える。
山手線の外側にあるもののアクセスは悪くなく、乗り換えなし、もしくは乗り換え1回、片道1時間あれば、都内の主要駅に着くことができる。
例えば、「上野駅」「秋葉原駅」は乗り換えなしで20分程度、「大手町駅」も乗り換えなしで30分程度。「渋谷駅」も乗り換えなしで45分程度である。
「新宿駅」「池袋駅」などは乗り換えが必要だが、それでも40分から50分ほどで着く。東武スカイツリーラインはもちろん、東京メトロ半蔵門線、日比谷線の沿線なら通勤も便利だ。
「人気」とまではいえないかもしれないが
「穴場」ではなくなってきた
「西新井駅」は下町のイメージが根強い足立区にあり、知名度も高くなかったため、昔は「家賃が安い穴場駅」のような扱いだった。今はそうともいえなくなってきている。
不動産・住宅情報サイトLIFULL HOME’Sによると、現在の家賃相場はワンルーム・1K・1DKで約6.51万円、2LDK・3K・3DKで約13.12万円、3LDK・4K・4DKで約18.65万円となっている。西新井の昔を知る筆者としては、じわじわと上昇している印象だ。
「西新井駅」西口エリアは、道路の整備や密集市街地の整備の途中である。再開発による値上がりの期待が残されたエリアで、先回り投資ができるかどうか、検討する価値はあるかもしれない。
健美家編集部(協力:外山武史)
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