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東京都・「西大井駅」利用者激増の可能性?大井町と西大井を結ぶ「光学通り」にニコンが新本社を建設。

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2021/11/19 配信

西大井は東京都品川区南東部にあり、JR東日本の横須賀線や湘南新宿ライン、相鉄線直通が乗り入れる西大井駅がエリアの中心部。その周辺にはタワーマンションや分譲・賃貸マンション、戸建てが広がる。駅のそばには飲食店やスーパーもあり、普段の生活には困らないだろう。

1986年に開業した西大井駅。複数の路線が乗り入れるが停車数が少なく、湘南新宿ラインの快速は通過することも。1日の平均乗車人員は約1万2777人と少ない。
1986年に開業した西大井駅。複数の路線が乗り入れるが停車数が少なく、湘南新宿ラインの快速は通過することも。1日の平均乗車人員は約1万2777人と少ない。

そんな西大井駅。都心や神奈川方面に出るのに便利で、本来ならもっと利用者がいてもおかしくないが、1日の平均乗車人員は2020年時点で1万2777人と、100万人を超える新宿や池袋に比べると、あまりにも少ない。

近隣に目立ったランドマークもなく、都内かつ品川区の一角としては寂しい印象だ。ただし、近隣にはJR京浜東北線と東急大井町線が乗り入れる大井町駅があり、同じく東急大井町線の下神明駅や戸越公園駅、中延駅もなんとか徒歩圏内。

少し離れるが、東急池上線の荏原中延駅や旗の台駅も歩いていけないことはない。西大井駅を中心に複数の駅があり、利用者が分散しているからこそ、同駅の利用者は少ないのかもしれない。

現状では地味に映る西大井駅だが、今後は利用者が激増する可能性がある。それが、同駅から歩いて5分ほど、西大井と大井町を結ぶ「光学通り」沿いに、日本を代表する光学機器メーカーの株式会社ニコンが新本社を建設すると今年11月に発表したからだ。

100年以上にわたり拠点を構えた
ゆかりの地に新本社を建設

ニコンは現在、品川駅近くの「品川インターシティ」に本社を構えているが、11月4日に移転すると発表。その場が、西大井駅近く「大井製作所」の敷地内の空地だ。

FireShot Capture 028 - Nikon - ニュース - 報道資料:新本社の建設計画について - www.nikon.co.jp

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ニコン新本社の建設予定地。光学通りと同じく大井町まで伸びる立会道路に挟まれた土地で、西大井広場公園と隣接。光学通りを挟んで大井製作所のビルが建っている。 出典:プレスリリース
ニコン新本社の建設予定地。光学通りと同じく大井町まで伸びる立会道路に挟まれた土地で、西大井広場公園と隣接。光学通りを挟んで大井製作所のビルが建っている。
出典:プレスリリース

建設予定地の大井製作所は、ニコンが100年以上にわたり拠点を構え、さまざまな製品やサービスを生み出してきた、ゆかりの地だ。光学通りという呼び名も、同社の旧社名が「日本光学工業株式会社」であり、多くの従業員が通勤に利用したからだそう。

ニュースリリースによると、新本社は敷地面積1万8000㎡の土地に、地上6階、延床面積4万2000㎡のビルを建てる予定。コーポレート部門や各時評ユニットの企画部門および先進R&D関連部門を集約し、開発機能の強化や事業間シナジーの創出を図るのが狙いで、柔軟な働き方に対応するワークプレイスを整え、デジタル化も推進するという。

新本社の完成イメージ。ニコンの各事業の歴史、製品。技術などを一堂に展示する「ニコンミュージアム」も併設する。 出典・ニュースリリース
新本社の完成イメージ。ニコンの各事業の歴史、製品。技術などを一堂に展示する「ニコンミュージアム」も併設する。
出典・ニュースリリース

日射遮蔽効果に優れた外装デザインにすることで空調用エネルギーを抑え、自然光の室内への導入や自然換気を促す機能も有するなど環境にも配慮。オフィスの稼働状況に応じた可変風量システムの導入などを合わせ、建物全体で大幅な省エネも実現する。

快適な室内環境を実現しながら、従来の建物で必要なエネルギーと比較し、省エネによって50%以上のエネルギー消費量の削減を実現する「ZEB Ready」認証を取得する見込みで、太陽光発電の導入による創エネも行う計画だ。工事は2022年夏に始まり、24年春に竣工、同年夏に本格稼働を予定している。

新本社が西大井に建つと、エリアへの影響は必至だ。飲食店などは増え、賃貸需要も高まる可能性は大いにある。不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の「住まいインデックス」によると、西大井駅の標準的なマンションの賃料は直近3年間で3.38%上昇していて、これは東京都の変動の3.00%と同程度の水準だが、今後は平均以上の伸びを見せるかもしれない。

さらに気になるのは、光学通りのもうひとつの入り口である、大井町の存在だ。同エリアでは大井町駅から品川区役所にかけて大規模な再開発が計画されていて、オフィスやホテル、住宅などが整備されるという。

大井町駅バスターミナル近くにある、光学通りの入り口。通りの名や社名をアピールする看板が目立つ。通りにはエリアで有名な飲食店などが並ぶ。
大井町駅バスターミナル近くにある、光学通りの入り口。通りの名や社名をアピールする看板が目立つ。通りにはエリアで有名な飲食店などが並ぶ。

ニコン新本社が稼働し、多くの従業員が大井町も利用するようになれば、同エリアもますます発展するに違いない。今回の計画は、西大井と大井町という2つのエリアに影響を与える、大きなプロジェクトになりそうだ。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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