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京王井の頭線・小田急線が通る「下北沢駅」近辺に、またしても再開発の波。既存のまちなみとの調和で、エリアの付加価値はさらに高まる?

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2021/12/11 配信

小田急線の地下化跡地と井の頭線の高架下
双方で再開発が目白押し

下北沢とは、東京都世田谷区の北東部に位置する下北沢周辺の地域名のこと。略して「下北(シモキタ)」と呼ばれ、演劇や音楽、古着、アートといったサブカルチャーの発信地として、あまりにも有名だ。世界各国で発行されている情報誌「タイムアウト」による「世界で最もクールな50の街」のひとつに選ばれたことでも話題になった。

新しくなった下北沢駅。小田急線と京王井の頭線が乗り入れていて、新宿の渋谷にアクセスしやすい。駅周辺は繁華街だが、郊外には住宅地が広がる。
新しくなった下北沢駅。小田急線と京王井の頭線が乗り入れていて、新宿の渋谷にアクセスしやすい。駅周辺は繁華街だが、郊外には住宅地が広がる。

エリアの中心は小田急線と京王井の頭線が乗り入れる下北沢駅で、つねに若者でごった返している。駅近くには人気のカフェや飲食店、古着屋などが多く、行列の店も少なくない。

なお、2020年度の1日平均乗降人数は小田急線が8万2821人で、小田急電鉄の全70駅の中では第11位、京王線は7万5522人で、同電鉄のなかでは新宿駅や渋谷駅、吉祥寺駅、調布駅に次いで第5位の規模となっている。

ここ数年の大きな変化といえば、小田急線の再整備だ。同電鉄は和泉多摩川駅~東北沢駅間の10.4㎞の複々線化事業を2019年に完了。世田谷代田駅~東北沢駅間の約1.6㎞が地下化したことにより、地上の線路跡地などでは再開発プロジェクトが着々と進行し、2019年11月には、小田急の駅構内に商業施設「シモキタエキウエ」がオープン。カフェやベーカリー、タイ料理店など、個性豊かな店舗が賑わいを見せている。

2020年9月には温泉宿の「由縁別邸 代田」がオープンした。箱の根の源泉から運んだ温泉や露天風呂付の部屋があるなど、都心にいながら温泉地の雰囲気を味わうことができるとして、人気のようだ。他にも、イベントやウィークエンドマーケットなどを開催する「下北線路街 空き地」、飲食店や物販店に加えコワーキングスペースやシェアキッチン、広場などが集まった新しいスタイルの商店街「BONUS TRACK(ボーナストラック)」、今年6月には店主の顔が見える「個店街」がテーマの「reload(リロード)」も開業するなど、線路跡地はすっかり賑わいの場所になっている。

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上から「下北線路街 空き地」、「BONUS TRACK」。線路跡地の直線状に並んでいるので移動しやすく、若者だけでなくミドル層やシニア層も買い物や散歩を楽しんでいた。
上から「下北線路街 空き地」、「BONUS TRACK」。線路跡地の直線状に並んでいるので移動しやすく、若者だけでなくミドル層やシニア層も買い物や散歩を楽しんでいた。

ただし、下北沢の再開発は小田急線がばかりではなく、京王井の頭線の高架下でも進められている。それが、2022年3月に第1期、同年夏に第2期が開業する複合商業施設の「ミカン下北」だ。

これは、駅近くの高架下と高架下横に建物が4棟建設され、オフィスや店舗、駐輪場が入るとされるプロジェクト。「ようこそ。遊ぶと働くの未完地帯へ。」をコンセプトに掲げていて、名称の「ミカン」はフルーツではなく「未完」を指すようだ。

FireShot Capture 033 - - www.keio.co.jp

FireShot Capture 034 - - www.keio.co.jp

施設はA~E街区まであり、それぞれに店舗やオフィスなどが入る。 出所:ニュースリリース
施設はA~E街区まであり、それぞれに店舗やオフィスなどが入る。
出所:ニュースリリース

現状でわかっているのは、アパレルショップやシェアラウンジを併設した書店、商業施設への出店が珍しい人気のレストランなどだ。

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「ミカン下北」の建設現場。高架下にはコワーキングスペースなどが設けられ、高架の横にも建物が建ち店舗が入る予定。
「ミカン下北」の建設現場。高架下にはコワーキングスペースなどが設けられ、高架の横にも建物が建ち店舗が入る予定。

世田谷との取り組みとしては、下北駅前広場と茶沢通りを結び、ミカン下北を通る歩行者などが主体の道路を区が整備。これにより駅周辺の防災機能の強化、歩行者などの回遊性の向上を図るという。また、区立図書館が所蔵する資料の予約や貸し出し、返却などに特化した図書館カウンターも出店する。

駅前に新たな商業施設が生まれ、人気の店舗が出店するとなると、多くの人が集まることは必至。小田急線の線路跡地とともに、エリアを盛り上げていくに違いない。ただでさえ人気の下北沢が、さらに魅力的になっていくだろう。

また、これら再開発プロジェクトの特徴は、駅前に高層の住居や商業施設などを作るのではなく、これまでの街の景観との調和が図られている点だ。古さと新しさが共存しているので、地域住民や下北ファンは受け入れやすいだろう。

あるいは、これまではサブカル色が色濃くて来訪を控えていた層にも、新たな施設は刺さるかもしれない。まちの付加価値が高くなると駅周辺はもちろん、近隣エリアの住まいにも影響を与える可能性が高い。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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