2024年にこち亀をテーマにした施設が誕生
春にはniko and …プロデュースの学生向けマンションも
「少年ジャンプ」で2016年まで約40年間連載された『こちら葛飾区亀有公園前派出所(こち亀)』(集英社)の舞台、東京都葛飾区亀有。JR亀有駅の南口に、こち亀をテーマにした観光施設が建設される。開業は2024年を予定しているという。
2022年春には、日鉄興和不動産株式会社が手掛ける学生マンションシリーズ「リビオセゾン亀有」の入居が始まる。インテリアや空間演出はファッションブランド「niko and …」が担当した。
現役学生を対象にワークショップを開催し、「おしゃれなカフェ・バーのような空間が欲しい」「共同作業など、フレキシブルな使い方ができるといい」といった声を反映したという。
こち亀で描かれる昭和の亀有は下町情緒が溢れているが、令和の今は、昔ながらの下町の商店街と大型商業施設、新しいマンションが調和する街並みだ。
東京メトロ「大手町駅」まで25分でアクセス良好
乗客数は年々増加している
亀有駅はJR常磐線(各駅停車)と東京メトロ千代田線の直通電車が停車する。ここ数年の乗客数は増加傾向だ。
急行が停車しないものの、東京メトロ千代田線直通電車に乗れば「北千住駅」まで6分程度、「大手町駅」まで25分程度、「表参道駅」も37分程度の乗車時間で着く。このほか都内の主要駅におおむね1時間以内に着くことができる。
なお、亀有は足立区と隣接しており、足立区中川、足立区東和などもJR亀有駅から徒歩10分圏内となっており、足立区内にあっても建物に「亀有」の看板がついていたりする。
亀有駅の近くにある「亀有香取神社」の記録によると、神社ができた鎌倉時代の亀有は「下総国葛西御厨亀無村」と呼ばれていたそうだ。
諸説あるが、亀無は縁起が悪いということで「亀梨」を経て、「亀有」になったとされている。
亀有香取神社の表鳥居には、狛犬ならぬ狛亀が鎮座。かつての亀無村は亀に守られる町になった。
神社の中にはこち亀の両津勘吉像と、漫画『キャプテン翼』の絵馬掛けが目を引く。
絵馬掛けは『キャプテン翼』の作者、高橋陽一氏が後援会長を務める葛飾区のサッカークラブ『南葛SC』が、必勝祈願の参拝に訪れたことが縁で生まれたものだそう。
亀有香取神社のすぐそばにイトーヨーカドーと三井不動産が共同で開発し、2006年にオープンした「アリオ亀有」がある。地上5階地下1階、延床面積 約137,800m2という東京23区有数の超大型商業施設だ。
週末はファミリー層で賑わい、駐車場では渋滞ができる。駅前にもイトーヨーカドー駅前店があり、日常生活に必要なものは亀有エリアで揃えられる。
昔ながらの庶民的な商店街も健在だ。こち亀の舞台になった下町らしさが感じられる。鰻屋や和菓子屋には、こち亀にちなんだメニューもあった。
ここ数年で中古マンション価格が上昇
それでもまだ都心部より価格帯は低い
不動産投資の対象として見た場合の亀有はどうか。不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の住まいインデックスによると、亀有駅周辺の中古マンション(築10年/専有面積70m2)は、直近の3年間で18.37%程度上昇している。これは、東京都の変動である13.96%よりも上昇幅が大きい。
亀有駅エリアの価格相場を見てみると築10年/専有面積70m2の場合は4291万円であり、これでも「LIFULL HOME’S」の東京都の中古マンション価格相場で比較すると価格は低い。
健美家で収益物件を調べてみると、特に亀有駅徒歩圏内の足立区中川、足立区東和の物件は割安な傾向がある。
亀有駅エリアの賃料推移を見てみると、今も都心よりリーズナブルな賃料ではあるものの、直近3年は上昇率が4.54%となっており、東京都の2.97%よりやや高い。
JR亀有駅の乗車数も増加傾向にあることから、親しみやすい下町の雰囲気と利便性を併せ持つ亀有エリアの住みやすさが見直されているのかもしれない。
東京23区にも関わらず、駅から徒歩10分以内でも手掛けやすい価格の区分マンションなどがあるので探してみてほしい。
健美家編集部(協力:
(とやまたけし))健美家編集部(協力:
(とやまたけし))