東京ミッドタウン八重洲の隣、八重洲一丁目東
A地区・B地区で再開発が進行中
2022年3月2日、東京建物株式会社は、これまで推進してきた「東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発事業」において東京都知事より組合設立の認可を受け、組合総会を経て市街地再開発組合が設立されたことを発表した。
本事業は、「東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発事業(以下、B地区)」とともに、東京圏の国家戦略特別区域の特定事業として、東京都の都市計画審議会による審議、国家戦略特別区域会議の同意、内閣総理大臣による認定を受けているもの。
同社は地権者として本事業に参画しており、特定業務代行者としても事業協力を行っている。
開発地の所在地は、東京都中央区八重洲一丁目207番1他。東京2023年3月に竣工予定の「東京ミッドタウン八重洲」の隣に位置する。
開発地の面積は約1.4 ha、敷地面積約1,300㎡、延べ面積は約12,000㎡、建物の高さは地上10階、地下2階、高さは約45mの規模だ、
ちなみにB地区には事務所や飲食店舗、劇場、集会所、診療所、共同住宅、駐車場などが入る地上51階、地下4階、高さ249.72m(最高249.72m)、延べ面積約225,000㎡の複合開発ビルが建つ予定。こちらは2025年3月竣工予定となっている。
リリースによると、本事業ではA地区・B地区が連動して整備されることとなっており、「1東京駅前の交通結節機能の強化」、「2国際競争力を高める都市機能の導入と地域コミュニティや賑わいの創出」、「3防災対応力強化と環境負荷低減」の3つが事業方針として掲げられている。
「1東京駅前の交通結節機能の強化」としては、東京駅と周辺市街地等を結ぶ地上・地下の歩行者ネットワークの整備や、羽田や成田への国際空港直行バスや主要都市を結ぶ高速バスの発着するバスターミナルを整備などが行われるとのこと。
バス停留所をバスターミナルに集約し、歩行者の環境を改善と乗換えの利便性向上を図るほか、空港の24時間化に対応したラウンジ等の整備、多言語対応、公共的駐輪場の整備による違法駐輪の改善や歩道を拡幅、歩道上の既存地下出入口の撤去による歩行者空間の拡充などが進められる。
また、「2国際競争力を高める都市機能の導入と地域コミュニティや賑わいの創出」として、国際会議・学会・セミナー等を開催するカンファレンス施設や、演劇・コンサート等を開催する劇場の整備が行われるとのこと。
これらの施設を最先端技術の知識共有・体験スペースとして活用し、ライフサイエンス等に関する情報発信をはかるほか、外国人の初期診療や予防医療等を実施する医療サービスの窓口提供、大学関連病院等の高度医療施設のサテライトの誘致を目指すという。
また、歴史と伝統のある祭りやイベント活動、防災活動等の継続的な取組実施により、まちの魅力や活力の向上を目指し、地域コミュニティと街の賑わいを演出するとしている。
「3防災対応力強化と環境負荷低減」としては、「八重洲二丁目北地区市街地再開発事業」と連携して帰宅困難者滞在施設や防災備蓄倉庫等を整備し、地域の防災対応力を強化。
また、既存の地域冷暖房施設と相互に熱融通を実施することで地域全体として環境負荷低減やエネルギー利用の効率化を実施するという。
2008年6月に「東京駅前地区八重洲一丁目東地区市街地再開発準備組合」が設立され、2015年9月に都市計画が決定。そして今年2月にA地区組合設立認可が下りた本事業。
今後は2022年に権利変換計画認可、2023年に施設建築物着工、2025年に竣工というスケジュールを予定している。
2028年には「八重洲二丁目中地区市街地再開発事業」で地上43階、地下3階、高さ約226m、延べ面積約388,300㎡の超高層ビルも登場する予定ということで、まだまだ進化が止まらない、東京八重洲口前。
これからこの街の景色がどう変わっていくのか、今後を楽しみに見守りたい。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))