芝浦エリアに高さ235mのツインタワー
2025年と2030年に竣工予定
2018年3月に国家戦略特区の認定を受けスタートした「芝浦プロジェクト(旧芝浦一丁目プロジェクト)」。
野村不動産ホールディングス株式会社が保有する「浜松町ビルディング(旧東芝ビルディング)」と、東日本旅客鉄道株式会社が保有する「東海道貨物支線大汐線用地」を合わせた4.7haの敷地にツインタワーを建設する。
2025年にオフィスとホテル中心のS棟、2030年に商業施設やレジデンスが中心のN棟が竣工予定となっている。
ツインタワーの高さは235m。延床面積は合計で約55万m2。これは、浜松町ビルディングの約1.4倍の高さであり、延床面積は約3.6倍となる。設計したのは世界的建築家の槇文彦氏。施工は清水建設株式会社が担う。
世界最高峰のラグジュアリーホテル
「フェアモント」の日本第1号がS棟に
2025年竣工予定のS棟高層階には、世界最高峰のラグジュアリーホテルであるフェアモントの「フェアモント東京」が入り、国際観光都市として東京の価値を高める。ホテルのロビー階にはテラスラウンジ、最上階にはスペシャリティレストランやスカイバンケットなどを計画している。
2025年に野村不動産グループが
西新宿からツインタワーS棟に移転
オフィススペースは100m×80mの「ロの字型」のフロアで、基準階の床面積は1500坪の広さ。社員同士のコミュニケーションを誘発する回遊性の高いレイアウトが可能となる。
このエリアならではの空と海の360度の眺望を最大限に活かすべく、一般的なオフィスビルの2倍以上となる18mの柱スパンを東西南北全ての窓面に採用。オフィスフロア内の柱の本数を少なくすることでレイアウトの効率と柔軟性の向上を実現し、明るく快適なワークスペースを提供する。
なお、2025年に野村不動産ホールディングス株式会社とグループ各社は本社を西新宿からツインタワーS棟に移転。野村不動産株式会社の代表取締役社長、松尾大作氏は記者会見で「都心で空・海・緑を感じながら働きかたをデザインする『TOKYO WORKation(トウキョウ ワーケーション)』を実現していきたい」と語った。
芝浦の景色も変わる。ツインタワーの足元には運河の親水空間、豊かな緑地空間が広がる。東京の利便性と空と海、そして水と緑に囲まれた心休まる環境を享受できる稀有な街を創造する。
敷地東側では長さ200mにわたる親水空間を整備。船が発着できる桟橋をつくり、通勤やアフターファイブでの利用を可能とする。敷地西側には緑地空間をつくり駅からのアプローチ空間とする。運河側、線路側も整備し、合計1万3500m2の緑化空間をつくり、緑の豊かなエリアとなる。
また、産学連携の取り組みとして東京大学先端科学技術研究センターとパートナーシップを組み、カーボンニュートラル技術拠点を整備。カーボンニュトラル技術の普及促進を目指して協働する。
浜松町、竹芝、芝浦の回遊性を高める
「三地区連携」も加速
芝浦プロジェクトが本格稼働し、浜松町、竹芝、芝浦の回遊性を高める取り組み「三地区連携」も一層加速する。具体的には、浜松町駅西口の「世界貿易センタービル再開発」、竹芝の「東京ポートシティ竹芝」とも連携し、新たな賑わいを創出する。
野村不動産ホールディングス株式会社の代表取締役社長兼社長執行役員である沓掛英二氏は「日本経済の成長を支えてきた象徴的な芝浦エリアを、国際ビジネスまた観光の拠点として一層発展させたい」と意気込む。
古くから海と陸、空をつなぐ交通の要衝だった芝浦。「芝浦プロジェクト」でより洗練され、さらなる国際的なプレゼンス向上も期待される。
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健美家編集部(協力:
(とやまたけし))