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都営地下鉄大江戸線の延伸計画で進む、練馬大泉地域の再開発

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2022/06/20 配信

都営地下鉄大江戸線では、開業当初から延伸計画がある。

近年、その延伸予定地区の練馬区大泉地域などで、延伸を睨んだ再開発が進んでいる。23区では数少ない鉄道空白地域であり、今まで開発が遅れていたことから、延伸による新駅周辺地域の発展に注目したい。

延伸が期待される大江戸線の起点駅光が丘駅
延伸が期待される大江戸線の起点駅光が丘駅

都営大江戸線延伸計画の経緯と国や都、練馬区の検討状況

都営地下鉄大江戸線は、練馬区光が丘駅から新宿駅までの放射部と、新宿駅から港区の六本木駅、中央区の築地市場駅、墨田区の両国駅、台東区の上野御徒町駅、千代田区の飯田橋駅など、東京都心部地域を、山手線のようにぐるりと回って、新宿区の都庁前駅に戻って来る、環状部から成る。環状部は、内回りと外回りが運行されており、既存の地下鉄よりも地下の深部を走るのが特徴だ。耐震性に優れているとされる。

その大江戸線には、平成12年の全線開業時から延伸計画があった。光が丘から練馬大泉地域を抜けて、清瀬市、新座市を通り、埼玉県の東所沢駅まで延伸する構想である。特に練馬大泉地域は、東京23区でも数少ない鉄道空白地域であり、延伸による地域の利便性向上の効果は大きい。

出典:国土交通省交通政策審議会
出典:国土交通省交通政策審議会

国や東京都も、前向きに検討を進めている。

東京都は、平成27年に「広域交通ネットワーク計画」の中で、大江戸線の延伸を、優先的に検討すべき5路線の一つに位置付けた。

国土交通省交通政策審議会は、平成28年の「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」の中で、地域の成長に応じた鉄道ネットワークを充実させるために進めるべきプロジェクトであるとした。

その後の令和元年12月および令和3年3月に東京都が公表した「『未来の東京』戦略」の中では、「鉄道事業者をはじめとする関係者と事業化について協議・調整を進め、調整が整ったら順次事業に着手する」としている。

東京都練馬区は、実際に延伸による利益を受ける側であり、実現に向けて積極的な活動をしている。平成23年から延伸推進基金を積み立て、積立額は令和元年に50億に達した。さらに、平成27年より、延伸する駅やトンネル、車庫などの具体的な施設整備について、東京都と実務者協議をおこなっている。

出典:練馬区「延伸計画の概要」
出典:練馬区「延伸計画の概要」

延伸に先行して進む練馬区の3駅設置予定地区の再開発

大江戸線延伸を見据え、東京都と練馬区は、土地区画整理事業により、これら3駅を結ぶ全長3.2キロの都市計画道路補助230号線を整備中だ。

令和3年3月には、土支田駅予定地を越えて、土支田通りから外環道に向かう途中まで既に整備が完了し、交通解放がなされている。大泉学園町予定地の大泉学園通りまで、既に、道路用地は8割が確保されている。

出典:練馬区
出典:練馬区

土支田駅予定地周辺の土支田中央地区では、230号線のみならず、駅前交通広場の整備や区画道路・公園等の整備を含めた、土地区画整理事業が令和4年3月に完了している。ただ、現地の現況は、補助230号線は確かに綺麗に整備されているものの、土支田駅予定地付近にはまだ空き地や畑が広がっている状況だ。

230号線土支田駅予定地付近
230号線土支田駅予定地付近

大泉町地区と大泉学園町地区の再開発。特に大泉学園町地区に注目

練馬区では、補助230号線の整備に伴い、延伸後新駅予定地の大泉町三丁目地区および大泉学園町地区でも再開発を進めている。

平成28年10月には、大泉三丁目地区地区計画が策定され、補助230号線の沿道を中心とした、土地の高度利用を進め、商業・業務施設の利用を促進するとしている。

また、地区全体としては、緑豊かで良好な住環境の保全、景観に配慮した街並み形成を進めるとしている。このような計画の下、補助230号沿道では5階程度までの高さ制限、その他の地区では低層住宅地区とするとしている。

出典:練馬区
出典:練馬区

大泉学園町地区も、令和4年1月に地区計画が決定した。それによると、新駅周辺地区と大泉学園通り周辺地区は近隣商業地区とし、商業施設の集積を図り、商店街を形成する計画だ。新駅周辺には駅前広場の建設も計画されている。

出典:練馬区
出典:練馬区

このようにみると、練馬区の進める大江戸線延伸予定の3地区の再開発では、大泉学園町地区が、最も今後の発展が見込める地域であるといえるだろう。

大泉学園通りは、まっすぐ南に進むと、西武池袋線の大泉学園駅にぶつかり、大江戸線延伸新駅との中間地域であれば、2路線の駅利用ができるようになる可能性もある。さらに、近くには関越自動車道の大泉ICもあり、車便もいい。

大泉学園町地区の令和4年の公示地価は274,000円と、23区城西地域では割安である。大江戸線延伸を睨んで、投資対象として注目してみたいといえる。

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取材・文:佐藤永一郎(さとうえいいちろう)

FP不動産投資よろず相談所

■ 主な経歴

筑波大学大学院修了。2級FP技能士。
会計事務所で約10年、中小企業、不動産オーナーの節税コンサルティングや融資サポートなどに携わる。 スタートアップのCFO、監査役などを経て、築古戸建ての不動産投資家として独立。
不動産投資のコンサルオフィス「FP不動産投資よろず相談所」を運営。不動産投資や税金をテーマとした執筆活動もおこなう。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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