
駅前再開発と商業施設リニューアルで
変わり始めた「自由が丘」の街
圧倒的なブランド力で長年人気を博してきた東急東横線・大井町線の「自由が丘駅」。住みたい街ランキングでは常にランキング上位につけていた同駅だが、一方で駅前周辺の建物の老朽化や道幅の狭さによる車両混雑といった課題も抱えていた。
そんな状況を改善すべく現在「自由が丘駅」周辺では再開発や商業施設のリニューアルがさかんに行われている。
その筆頭に挙げられるのが、正面口を出てすぐの場所で行われている「自由が丘一丁目29番地区第一種市街地再開発事業」。すでに計画地にあった多くの店舗が閉店・移転を完了しており、令和5年度工事着手、令和8年度建物竣工を目指している。
ほかにも東急ストア「フレル・ウィズ自由が丘店」が2022年秋から冬にかけてリニューアルを実施。
また2023年秋には「自由が丘のピーコック」跡地に商業施設「イオンモール」が開業する予定だ。

創業16年を迎える「トレインチ自由が丘」が
オフィスやラウンジを備えた商業施設にリニューアル
この変化の波に乗り、2022年11月2日、南口から徒歩2分の場所にある「トレインチ自由が丘」がリニューアルオープンした。
この「トレインチ自由が丘」は、2006年に大井町線車庫跡地を活用してつくられた商業施設。複数の飲食店やファッション・雑貨関連の店舗がテナントとして入店していたが、開業から約16年経って一部施設が老朽化していたため大規模リニューアルを実施。
リニューアル後は、商業施設とシェアオフィス、ラウンジなどで構成される複合施設に生まれ変わった。
1階「OUTDOOR CO-LIVING」には既存のベーカリーやレストラン、生活雑貨に加えて、ドーナツ、ソフトクリーム、デリ、お茶などを取り扱う商業店舗8店舗が出店。
そして2階部分には、UDS株式会社が企画・設計・運営する、ラウンジ、カフェ、オフィス、レンタルスタジオを併設する「(tefu)jiyugaoka」が開業している。

同施設リニューアルの企画・設計も担当したUDS株式会社のホームページによると、フリーランス、個人事業主の利用を想定したオフィスエリアには月額契約の個人向け個室ブースや固定デスクを完備。
会議室、テレカンブース、ポスト、コピー機なども備えているとのこと。
その日の気分で好きな場所を利用できるラウンジエリアもあり、月額制またはドロップインの2パターンでの利用が可能だという。


ほかにはイベントやワークショップなど多目的に利用できるレンタルスタジオも併設。コーヒー専門店「Raw Sugar Roast」の小田政志氏が手掛けるカフェも出店し、日中はハンドドリップコーヒー、夜はクラフトビールや自然派ワインなどの提供も行っている。
平日の夜にこの「(tefu)jiyugaoka」を訪れてみたところ、ワーキングスペースで仕事をするビジネスマンを始め、コーヒーやビール、ワインなどを楽しむ人々で大いに賑わっていた。
これまでファッション・スイーツ・雑貨の街というイメージが強かった「自由が丘」の街だが、「トレインチ自由が丘」のような新たなスタイルの商業施設の登場により、また新たな可能性が開けるかもしれない。


<「(tefu) jiyugaoka」利用料金体系>
・個室ブース 月額 80,000円/ 室(2名まで登録可) ・固定デスク 月額 60,000円/ 室(2名まで登録可) ・ラウンジ(フリーアドレス)月額 33,000円/名、ドロップイン 1時間900円 ・レンタルスタジオ(29.1u) 1 日利用 33,000円 <営業時間> 10:00〜22:00(個室ブース、固定デスクは24時間営業、カフェamber は21:00L.O.)
※リリースより抜粋
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健美家編集部(協力:斎藤一美(さいとうかずみ))
■ 主な経歴
ファイナンシャル・プランナー(AFP)。
大手情報誌出版社にて金融情報誌のデスク業務やWEBメディアの立ち上げ・運営・メンバー育成業務などに携わった後、2007年にフリーの編集者・ライターとして独立。
現在は金融・不動産・保険分野を中心に、雑誌やWEBメディア、社内報などで執筆・編集を行うほか、金融初心者をターゲットとしたメディアアドバイス業務なども行っている。