100年に1度ともいえる大規模開発が進む中野のお隣、東中野。新宿駅から総武線で2駅目。JRのほかに都営地下鉄大江戸線も利用でき、都心へのアクセスに優れた立地であることから、賃貸ニーズの高い街である。
山手通り側の西口方面は、大型マンションが立ち並び、駅ビル「アトレ東中野」が、2012に開業するなど、再開発が進み活気を帯びている。
しかしその一方の東口付近は、2007年築の2棟のタワーマンションがあるものの、駅周辺には古い飲み屋街が残り、懐かしい雰囲気を醸し出している。
これまで東口のシンボル的存在だった結婚式場「west53rd日本閣」が2020年に閉館し、その跡地に25階建てのマンションの建築が2024年の完成に向けて、進んでいる。
この場所には、「(仮称)東中野5丁目計画」として、地上25階、地下1回の共同住宅の計画が進んでおり、「パークタワー東中野グランドエア」の名称で、三井不動産レジデンシャルと東京建物により、総戸数165戸の分譲マンションとして、2024年の3月の竣工に向けて工事が進んでいる。東中野駅の東口からは徒歩1分の場所ある。
上の写真からもわかるように、すぐ裏手には、2007年に建てられた、2棟のマンション「パークタワー東中野」「ユニゾンタワー東中野」が建っている。
ユニゾンタワーの1~3階にはスーパーマーケットやクリニック、スポーツジムなどの店舗が入る商業施設「ユニゾンモール」があり、今回建設中の「パークタワー東中野グランドエア」とは、2階部分へ続く連絡通路で、つながるため、ユニゾンモールへのアクセスが便利になり、ユニゾンモールもより一層、活気を帯びそうである。
ほかにもマンションの建設が東口エリアで進んでおり、東口エリアも活気づいていきそうだ。
東口周辺から、地下鉄東西線 落合駅までは歩いて10分もかからない。落合方面に歩いていくと、マンションの建設が進んでいるのがわかる。15階建て、64戸のマンションである。
東中野の家賃相場を調べてみると、ワンルーム・1K・1DKの平均は8.2万円。新宿の11.16万円、中野の8.98万円(ライフルホームズ調べ)とやや劣る。しかし都心への交通利便性から、駅近のマンションの家賃では1LDK20万、2LDK27.5万円で入居者を募集しているマンションもあり、高価格帯の賃貸マンションも点在している。
東中野から新宿まで電車で4分。六本木まで大江戸線で18分と、都心への移動に便利なことが東中野に住む何よりの魅力であろう。
ただし普段の買い物に便利な商業施設が、新宿や中野と比較すると、東中野には駅ビルや駅周辺にわずかにある程度で、数が少ない。もう少し飲食店や衣料品店なども充実していたら、さらに暮らしやすくなるだろうが、それは今後に期待したいものである。
区内唯一の映画館があり、かつては文化人が集うサロンも
東中野は文化の街。ファミリー層も住みやすいように変化
かつて東中野駅前には岡本太郎や安部公房などの文化人が集まる洋食レストラン兼結婚式場の「モナミ」があり、人気を得ていた。
東中野駅前には、コアなファンを持つ、中野区唯一の映画館「ポレポレ東中野」がある。ポレポレ東中野では、ドキュメンタリー映画や、新人作品など先駆けて公開し、話題を集めている。時々、ポレポレ東中野の前に映画の上演を待つ人の列を目にする。
東口から1分もかからない場所には、専門学校「東京テクニカルカレッジ」があり、建築科やゲームプログラミング科などがある。
これまで東中野駅周辺には保育園が少ないのが、子育て世帯にとっては難点であったが、ここ数年のうちに、東中野の駅ビル内を含め、周辺に保育園が増えており、子育て世帯にとっても住みやすさが増している。
何より交通利便性から、社会人はもちろん学生にとっても住みやすく、手堅い賃貸ニーズが期待できる街だといえるのではないか。
今後、東口エリアでも開発が進むことでますます東中野駅周辺が盛り上がることを期待している。