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東京都東村山市が市立小中学校を集約し公共施設との複合化を計画。持続可能なまちづくりの実現を目指す

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2024/06/14 配信

児童・生徒数の減少に合わせて学校をスリム化

東村山市は東京都の多摩地区北部にある市で、人口はおよそ15万人弱。東久留米市や清瀬市、東大和市、小平市、埼玉県所沢市と接し、西武新宿線を使うとまで最短21分という距離から、ベッドタウンとして発展してきた。一方で市内には食品メーカーなどの工場も進出している。

駅や住宅街に商店街が隣接し、一部駅の周辺には大型商業施設も。市内には西武各線とJR武蔵野線が縦横に走り、中央には新青梅街道と府中街道が交差する。画像は市街地の様子。
駅や住宅街に商店街が隣接し、一部駅の周辺には大型商業施設も。市内には西武各線とJR武蔵野線が縦横に走り、中央には新青梅街道と府中街道が交差する。画像は市街地の様子。

自然豊かな田園都市である東村山市だが、近年は他の自治体と同じく人口減が始まっており、市の推計によると2035年には14万人、45年には13万人を割り、2060年には約11万人になる見通しだ。

これに伴い子どもの数も減り、22年から60年にかけて小学生は7005人から4003人(約43%減)、中学生は3560人から2096人(約40%減)となると予測している。

こういった推計を踏まえ、今年に入り市は2030年までの「公共施設再生アクションプラン」を公表し、市立小中学校を現状の22校から14校に集約するイメージを明らかにした。

学校教育法に基づく1学校あたりの学級数(12~18学級)を標準とした将来の学校の適正規模は小学校7校、中学校3校の合計10校だったが、このパターンでは市域の一部地域において通学距離が片道2㎞を超えるエリアが生じ、全域を概ね片道2㎞以内でカバー可能な状況とするために必要な配置を再検討したところ、14校の敷地に集約するパターンであれば条件を満たせるという。

学校の適正配置の検討結果である14校の敷地に集約するパターンのイメージ。 画像出典:東村山市
学校の適正配置の検討結果である14校の敷地に集約するパターンのイメージ。
画像出典:東村山市

集約した小中学校に公共施設を複合化する計画

同プランでは集約した小中学校に図書館や児童クラブ、公民館などの公共施設を複合化する計画だ。そのコンセプトを以下のように示している。

①安心・安全に利用できる施設
②多目的に活用で、交流促進が図れる施設
③学校を核とした地域づくりの促進と多様なアイデアの導入
④多様性や環境性能に配慮した施設
⑤周辺環境と調和し、まちの魅力を高める施設

学校の集約に際しては建て替えなどを検討しているが、耐震性の確保や災害発生時の避難を考え、わかりやすい避難経路になることを想定。備蓄品の保管場所の確保など、防災拠点や避難所としての機能を充実させる。

また、GIGAスクールへの対応やデジタル端末・サービスの利活用が促進できる環境も整備し、学校施設だけではなく公共施設や機能の移転・集約により共通して利用な機能について管理面積の縮減が見込まれ、これにより生み出されるスペースの一部は地域の持続可能性に貢献できるよう、学校や周辺地域の実情に合わせ多目的スペースとして利活用することも考えている。

地域における意見交換などの結果を踏まえ、学校及び周辺の地域づくりに有効なサービスの提供を目指し、公民連携手法の積極的な導入も検討・個人や団体、地域事業者などが、それぞれのアイデア・ノウハウを発揮した活動ができるような環境整備・仕組み作りを進める。

複合施設では学校だけではなく多用な公共施設の機能が配置されることからバリアフリー対応をはじめとするユニバーサルデザイン化を推進。子どもや家族を取り巻く社会状況が変化していることから、学校教育における特別支援教育や合理的配慮に基づいた環境整備も進める。

地域全体でSDGsに貢献するため複合施設の構成全体としてZEB化をすするなど、カーボンニュートラルなど環境へ配慮した施設作りも目指す。また、学校を核とした複合施設は整備後も数十年にわたり多くの人が利用する施設になることから、周辺環境と調和した魅力ある施設を目指す。

長期的な取り組みになることから、対象機関である2030年度までに優先的に建て替えやリニューアルに向けた検討に着手する学校も選定。

財政的な状況などから対象期間内に設計や検討に着手できる数は3校程度と見積もったうえで、選定した学校の検討に関連する学校も含め、萩山小学校、東村山第一中学校(富士見小学校・南台小学校)、化成小学校の計3エリア(5校)を早期着手校として選んだ。

なかでも萩山小学校をもっとも早期に建て替える学校として位置づけ、同校を核とした複合施設の整備について地域住民や子ども、保護者からの意見や、サウンディング調査の結果などをもとに「萩山小学校等複合施設の整備に関する基本計画」として整備した。

他の早期着手校、該当エリアについても今年度以降に具体的な検討に着手するという。

再生の進め方は、同一の敷地で単体の学校を建て替え他の公共施設の有する機能を集約した複合施設として再編する「①学校建替え+公共施設の複合化・多機能化」、移転を伴う複数の学校の再整備と合わせ、他の公共施設の有する機能を集約した複合施設として再編する「②将来的な学校の移転・集約を含めたエリア全体での検討」、老朽化の進む公共施設の更新を計画的かつ効率的に進めるため、既存学校施設のリニューアルを検討する「③既存学校施設のリニューアル改修」の3パターンを想定。

萩山小学校はパターン①、化成小学校はパターン③が適用される。

効果も目覚ましく、現状の全公共施設を現状の規模・用途・配置で建て替えた場合と適正配置の14校にした場合を比べたところ、公共施設の面積は34%削減され、2022年から60年にかけてのコストは3703.4億円から2614.5億円と、役1089億円も削減されるという。人口減の課題を抱える自治体が、分散する学校や公共施設の集約や複合化に迫られるのは明白なこと。東村山市の取り組みは大いに参考になるだろう。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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