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「新宿グランドターミナル構想」で大変貌! 小田急百貨店跡地で、都庁より高い約260メートルのビル建設中

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2024/06/23 配信

1日約380万人という世界有数の乗降客数を誇る新宿駅の直近地区で再開発事業が進んでいる。

2024年3月から「新宿駅西口地区」の開発計画として、小田急百貨店新宿本館の跡地で地上48階、高さ約260メートルの超高層ビルの新築工事が始まった。2029年度には新宿都庁(高さ約243メートル)を超える新宿で最も高い超高層ビルが誕生する見込みだ。

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新宿駅西口地区の建設現場の様子(2024年4月下旬撮影)

2024年3月着工。小田急電鉄、東京メトロ、東急不動産の3社の共同事業

建物の完成イメージ。西新宿の超高層ビル群と調和する駅の新たなランドマークをつくり出すという。どの視点場から見ても駅に高さのピークがあるので目的地を認識しやすいそう。(画像出典:小田急電鉄のプレスリリースより抜粋。2024年3月25日発表)

2024年3月から新築工事に入ったのは東京メトロ丸ノ内線側のA区で、小田急電鉄、東京メトロ、東急不動産の3社による共同事業。

これまで「商業」と「オフィス」を主用途とした開発計画として小田急電鉄・東京メトロが推進してきたプロジェクトに、まちづくりや開発事業などのソフト面のノウハウを持つ東急不動産の参画が2024年2月正式に決まった。

地上48階、地下5階、敷地面積・約8,060平方メートル、延床面積・約251,000平方メートルの超高層ビルの建設が始まっている。

A区では3社共同事業として約260メートルの超高層ビルを建設中。B区では小田急電鉄の単独事業で商業施設や駅施設などの入る地上8階、地下2階の建物の建設が予定されている(出典:小田急電鉄のプレスリリースより抜粋。2024年3月25日発表)

建設工事が進むA区は以下の構想で進められているという。これらは小田急電鉄プレスリリース(2024年3月25日公表資料)からの抜粋である。

■商業機能イメージ 地下2階~10階

新宿エリア最大規模の商業施設を開発し、新宿が持つ旺盛な消費ニーズを充足させるとともに、ここでしか得られない新たな体験の提供を目指す。

地下1階・駅コンコースのパース

■ビジネス創発機能イメージ 12~13階

多様な消費者が多数来街する都内随一の商業地としての特性を生かし、顧客起点のイノベーション創出を目指す。

ビジネス創発階のパース

■オフィス機能イメージ 14階~46階

高層の特徴を活かした明るく開放的な空間。最新かつハイグレードなオフィスを提供。

オフィス階のロビーエリアのパース

■頂部 47~48階

都庁を超える高さ約260メートルの眺望を生かした施設の特徴となるような空間・体験を提供。

用途断面図。(出典:小田急電鉄プレスリリース、2024年3月25日公表より抜粋)。今後の協議により変更する場合もありうる

このほかにも、4年弱前に小田急電鉄と東京地下鉄が第70回新宿区景観まちづくり審議会で報告した「(仮称)新宿駅西口地区開発事業」(2020年10月21日公表 報告2)の資料によれば、新宿駅西口地区と隣接する新宿駅西南口地区(今後、京王百貨店新宿店などを建て替え予定)の南北の建物をつないで、全長約400mとなるスカイコリドー(空中回廊)の整備を予定している。

スカイコリドーの9階、14階には緑化を取り入れたテラスを設ける計画もある。来街者らが新宿のまちを眺望できる、くつろぎの空間の整備にも力を入れるようだ。

建物の中景には隣接街区とつなぐ全長約400メートルのスカイコリドーを整備する予定。出典:「(仮称)新宿駅西口地区開発事業」(小田急電鉄・東京地下鉄、2020年10月21日公表資料より抜粋)
駅前広場、新宿テラス (低層)、スカイコリドーをつなぎ、 縦動線も整備していく予定。出典:「(仮称)新宿駅西口地区開発事業」(小田急電鉄・東京地下鉄、2020年10月21日公表資料より抜粋)

駅、駅前広場、駅ビルなどを一体化して再整備。「新宿グランドターミナル」構想

こうした新宿駅直近地区での再開発は駅西口地区に限らず、駅の周辺一体で進んでいる。

背景として、新宿は1885年の新宿駅の開業で東口の繁華街や西口の超高層ビルを形成し、地区ごとに個性あるまちを発展させてきた。しかしながら、鉄道や道路によってまち同士が分断されてしまっており、加えて乗り換え経路の複雑さや、人同士が滞留し交流する空間が少ないなどの課題を抱えてきた。

そのため東京都や新宿区などは更新期を迎えた駅ビルの建て替えを契機に2018年に「新宿の拠点再整備方針」を策定。駅・駅前広場・駅ビルなどを一体化し再整備する「新宿グランドターミナル」構想を打ち出した。

「新宿グランドターミナル」構想では、主に4つの視点から都市機能の更新を目指している。

①世界一のターミナルにふさわしい機能の充実・強化

・築50年以上が経過した駅ビルの建替えを契機として、複数の駅と駅前広場も含めて一体的に整備する ことで、国際交流都市の玄関口としてふさわしい整備を行う

②駅とまち、まちとまちの回遊性向上

・新宿に訪れる誰もが自由に行き交うことができ、活動しやすい歩行者空間を創出する

③国際競争力の強化に資する機能の導入

・国際ビジネス交流ゾーンを形成する中核的な拠点の一角として、来訪者の多さや多様な機能の集積を 生かし、世界から投資や消費を生み出す、国際水準の環境整備や新たな魅力を発信し続ける機能の導入を誘導する

④周辺地域への展開

・ターミナルの再編を契機として、周辺のまちづくりを進め、新宿のまち全体の機能更新を促進する

(出典:東京都・新宿区の新宿の拠点再整備方針~新宿グランドターミナルの一体的な再編~2018年資料より)

具体策として、JRの線路上空にデッキの新設、車両を抑制し人中心の駅前広場への再編、改札周辺や駅前広場に面した位置へ地上・地下・デッキの高さを結ぶバリアフリーの縦の動線を配置、駅とまち、まちとまちをつなぐ歩行者空間の整備などを予定。誰もが使いやすい次世代のグランドターミナルを目指すという。

構想の実現に向けて、東京都などの行政と小田急電鉄、東日本旅客鉄道、京王電鉄、東京地下鉄、西武鉄道の鉄道会社5社らが共同で、2040年代に向けた新宿の新たなまちづくりを進めている最中だ。

建設現場の工事用フェンスには「新宿グランドターミナル」構想についての情報を掲示(2024年4月下旬撮影)

新宿駅西口地区では、東京都を施行者とする新宿駅西口駅前広場の土地区画整理事業も始まっている。

東京都が施行者として行う新宿駅直近地区の土地区画整理事業の再編方針。
出典:「新宿駅西口駅前広場における工事について 新宿駅直近地区土地区画整理事業」(東京都2022年3月24日公表資料より抜粋)
新宿駅直近地区で行われる土地区画整理事業についての整備図。出典:「新宿駅西南口地区の開発計画について」。(京王電鉄、東日本旅客鉄道、2022年4月13日発表資料より抜粋)
「新宿駅西口地区」の建設現場(工事用フェンスの奥のエリア)と、東京都が土地区画整理事業として進めている新宿駅西口駅前広場の風景(手前/2024年4月下旬撮影)
新宿駅西口駅前広場は、人中心の駅前広場に再編。出典:「新宿駅西口駅前広場における工事について 新宿駅直近地区土地区画整理事業」(東京都が2022年3月24日に公表した資料より抜粋)

京王百貨店新宿店とルミネ新宿LUMINE1も立て替え。新宿駅西南口地区でも開発計画

今後、京王百貨店新宿店とルミネ新宿LUMINE1の入るビルも2040年代の完成に向けて立て替えられる予定だ。2022年に京王電鉄とJR東日本は共同事業として新宿駅西南口地区の開発計画を発表した。

具体的には北街区と南街区の2街区に分け、甲州街道を挟んで京王百貨店新宿店とルミネ新宿LUMINE1は北街区として地上19階、地下3階、高さ約110メートルのビルを建設する計画、2040年代の完成予定。新宿サザンテラスに面するエリアは南街区として、地上37階、地下6階、高さ約225メートルの超高層ビルを建設する計画、2028年度の完成を目指している。

2040年代には新宿駅西口地区から新宿駅西南口地区に向けた南北の行き来がよりスムーズになり、南街区の建物を通って新宿サザンテラスや、高速バスターミナル・バスタ新宿方面へ行き来するといった動線も見込めそうだ。

北街区では最先端技術を駆使した宿泊施設や体験施設を整備。南街区では新宿を一望できる国際水準のラグジュアリーホテルの整備が予定される。出典:「新宿駅西南口地区の開発計画について」(京王電鉄、東日本旅客鉄道発表、2022年4月13日プレスリリースより抜粋)
甲州街道の上に北街区と南街区を結ぶデッキを整備する計画も。出典:「新宿駅西南口地区の開発計画について」(京王電鉄、東日本旅客鉄道発表、2022年4月13日プレスリリースより抜粋)
甲州街道側から新宿サザンテラス・バスタ新宿方面につなぐ歩行者通路の整備も予定される。出典:「新宿駅西南口地区の開発計画について」(京王電鉄、東日本旅客鉄道発表、2022年4月13日プレスリリースより抜粋)

このように行政と大手鉄道会社らが一体となって取り組む「新宿グランドターミナル」構想により、2040年代の新宿駅と周辺地域は大変貌を遂げることになる。今後も世界有数のターミナルにふさわしい新宿の大規模再開発の行方に注目したい。

執筆:スドウミキ(すどうみき)

スドウミキ

■ 主な経歴

出版業界で20年勤務。不動産分野を専門とする雑誌での取材・編集をきっかけにサラリーマン大家の夫と出会い結婚。2022年宅地建物取引士の資格を取得。夫の勧めで法人を設立し、築古アパート1棟を購入する。1歳の子どもを持つ一児の母。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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