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名古屋・中部国際空港セントレアが滑走路増設で更なる国際化へ。リニア新幹線との相乗効果に期待

都市計画・再開発(地域情報)/名古屋/東海 ニュース

2022/01/29 配信

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2027年に最初の増設が
完了するか

国土交通省と愛知県などは、愛知県の国際空港である中部国際空港について、現状では1本しかない滑走路を2本に増設する方向で調整に入った。

構想の発端は、既にある滑走路の老朽化に対応した修繕工事だ。

中部国際空港は2005年の愛知万博開催に合わせて開港しており、開港してから15年以上が経過している。

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自動車が通行する道路と同じく、空港の滑走路にもメンテナンスが必要だ。

時間の経過に伴う老朽化へ対応する必要があるほか、成田空港や関西国際空港など3大都市圏にある他の国際空港では、これまでに滑走路の拡張などが行われてきた。

そのほか、羽田空港も国際化するなど、中部国際空港の開港以降は日本国内における航空事業の在り方も変化しつつある。

また、燃料費の高騰に伴って航空会社が採算の取れない路線を廃止してしまうケースも増えた。

空港の利便性を維持するためには、輸送能力を上げることも必要と考えられている。

運営会社と国などとの間では、2006年の時点で将来的な課題に関する協議が行われており、その中には滑走路の増設も含まれていた。

2021年12月に行われた記者会見で、愛知県の大村知事は滑走路の増設案を表明するとともに、今後具体的な整備案の策定に入ると発表した。

現在の整備案として、既存の飛行機誘導路を改修する工事から始め、次に2本目の滑走路整備を始める。2本目の滑走路整備が完了したら1本目の滑走路改修に着手。

現在は飛行機の離陸と着陸を1本目の滑走路のみで運用しているところ、1本目を着陸専用・2本目を離陸専用にする。

この時点で、中部国際空港の発着能力は最大で現在の1.2倍になると試算されている。

最後に3本目の滑走路を整備し、最終的には現在の滑走路を廃止、これによって空港の発着能力は現行の1.6倍になるという。

一時的に滑走路が3本になるが、運用するのは新たに整備する2本のみということだ。

日本の主要空港で比較すると、2022年初頭の時点で羽田空港の滑走路は4本・成田空港及び関西国際空港の滑走路はそれぞれ2本ある。

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羽田空港は東京の空港であるだけに、国内の空港と比較して滑走路の数が多い。

なお、成田空港は2029年に3本目の滑走路を完成させる予定であり、中部国際空港の輸送能力は他の国際空港と比較して劣っている状況だ。

読売新聞の報道によると、2022年初頭から工事着手に向けた手続きに入り、2本目の滑走路完成は2027年を目途にするという。また、3本目の建設は2037年前後になる見込み。

リニア新幹線との
相乗効果を期待できるか

2022年1月の時点では、コロナのオミクロン株感染者が大きく増加している状況であり、日本各地で蔓延防止措置の適用が決定されている。

収束に向かうかと思われたところで感染者が大幅増加している現状では、最終的なコロナ収束がいつになるかの予測は困難だ。

しかし、世界の航空会社で構成される国際航空運送協会が2021年5月に発表したところでは、世界の航空旅客需要は2023年にコロナ前の水準を上回ると予測されている。

オミクロン株以降に新種が発生しないのか、正確な予測は難しいものの、コロナが収束すれば航空需要が再び上昇する可能性は高いということだ。

名古屋に関する話題といえば、東京~名古屋間を結ぶリニア中央新幹線の建設工事も進んでいる。

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名古屋駅ではリニア新幹線に関連する工事が進んでいる。

リニア新幹線の開通には各方面から大きな期待が集まっているが、2021年12月にJR東海は正確な開業時期が不透明になっていると発表した。

工事による大井川の水量低下などを理由として、静岡県が県内での工事を認めていないためだ。

当初は2027年にリニア新幹線が開通するとされていたが、遅れることは必至と見られている。

しかし、中部国際空港で2本目の滑走路が完成し輸送能力が上がったところにリニア新幹線が開通すれば、名古屋の交通利便性は大きく上昇するだろう。

東京に住んでいる人が名古屋から飛行機に乗って海外へ渡航するということも選択肢の1つになり得る。その逆も然りだ。

名古屋は今後多くの人を集める可能性と持っていると言える。飛行機とリニア新幹線による相乗効果に期待したい。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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