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名古屋市営地下鉄が4駅、全国でも多数の駅名変更。果たしてその狙いは?

都市計画・再開発(地域情報)/名古屋/東海 ニュース

2023/03/15 配信

観光スポットへの誘導や
公共施設の移転に伴い駅名変更

全国の主要都市を中心に敷設されている、地下鉄ネットワーク。公営・私営と設置主体はさまざまだが、都市部において必須の移動手段であり、重要な交通インフラのひとつだ。愛知県名古屋市を走る名古屋市営地下鉄はそのひとつで、1957年に名古屋市交通局により開業した。

名古屋市営地下鉄の営業キロ数は約93q、駅数は87駅。1に位置当たりの乗車人員はコロナ禍まで7年連続増加し、2019年度は130万人を突破していた。画像は駅名が変わった名古屋城駅の出口。
名古屋市営地下鉄の営業キロ数は約93q、駅数は87駅。1に位置当たりの乗車人員はコロナ禍まで7年連続増加し、2019年度は130万人を突破していた。画像は駅名が変わった名古屋城駅の出口。

現在は東山線、名城線、名港線、鶴舞線、桜通線、上飯田線の計6路線が営業中で、守山区を除く名古屋市15区と日進市に路線が走っているが、今年1月4日始発より名城線と桜通線にある4駅の駅名が変更されている。詳細は以下の通りだ。

名称を変更した駅。名古屋城駅は「市役所 県庁」が、本陣駅は「中村区役所」の施設名が付記されている。 ※出所:名古屋市交通局
名称を変更した駅。名古屋城駅は「市役所 県庁」が、本陣駅は「中村区役所」の施設名が付記されている。
※出所:名古屋市交通局

施設の開業・閉業などの理由を背景に
駅名変更の事例はまだまだたくさん

乗客の利便性や周辺環境に変化による駅名の変更は決して珍しくない。2020年以降で代表的なものを挙げるだけでも、以下のようなケースがあった。

JR東日本 常磐線:佐貫 → 龍ヶ崎市

京急 本線:花月園前 → 花月総持寺
      仲木戸 → 京急東神奈川
京急 空港線:羽田空港国内線ターミナル → 羽田第3ターミナル
       羽田空港国内線ターミナル → 羽田空港第1・第2ターミナル
京急 大師線:産業道路 → 大師橋
京急 逗子線:新逗子 → 逗子・葉山

富山地方鉄道 呉羽線:大学前 → 富山大学前
           富山トヨペット本社前 → 豊田モビリティ富山Gスクウェア前

西武 多摩湖線:西武遊園地 → 多摩湖

神戸新交通 ポートアイランド線:京コンピュータ前 → 計算科学センター

JR北海道 札沼線:石狩太美 → 太美
         石狩当別 → 当別

JR九州 長崎本線:肥前山口 → 江北

長崎電気軌道 桜町支線:市民会館 → 市役所

背景としては、施設の開業や閉業が目立つ。2019年に東急田園都市線は周辺の再開発エリアの名称にちなんで、南町田から南町田グランベリーパークに改称し、全日で急行停車駅に変更。東武伊勢崎線の業平橋も東京スカイツリー開業に伴い駅名が変わるばかりか、路線名も東武スカイツリーラインの愛称が加わっている。

一方、東京都港区などを走るゆりかもめは、2019年に国際展示場正門が東京ビッグサイト、船の科学館が東京国際クルーズターミナルになった。船の科学館は2011年から本館営業を休止していて、これが関係したと思われる。

京急本線の花月園前も、元々は花月園遊園地があったものの、跡地に開業した花月園競輪場も2010年で閉鎖。地域のシンボルである總持寺の名称を使ったのだろう。

なお、京急は2018年に創立120周年を迎えたことを機にいくつかの記念事業を実施しているが、そのひとつとして72駅を対象とした新駅名の募集を行っていて、花月総持寺と京急東神奈川、大師橋、逗子・葉山への変更はこれによるものだ。

プロモーションのため、期間限定で駅名を変更するケースもある。京急は2017年に、電車・バス乗車券と三浦・三崎エリアの食事券・施設利用券をセットにした「みさきまぐろきっぷ」のリニューアルを記念し、久里浜線の三崎口を三崎マグロ駅に変更。翌年7月には「北斗の拳」とコラボして、本線の京急蒲田を京急かぁまたたたたーっ駅、上大岡を上ラオウ、県立大学を北斗の拳立大学に、約2か月間にわたり変更した。

このように、駅名変更の理由はさまざまあるが、それによって地域のイメージは大きく変わる。まちづくりに影響するかもしれない。

名古屋市営地下鉄も、変更により観光客の利用が増えると駅前は活性化し、新たな再開発の呼び水になる可能性がある。当然ながら、沿線の住宅需要にも影響するだろう。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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