小田急不動産株式会社とomusubi 不動産は、両社で締結した空き家再生に関する「基本協定書」に基づき、DIY型賃貸※を特長とする空き家サブリース事業「小田急ありのまま賃貸 〜空き家活用DIY賃貸〜」を昨年サービスインし、同年4月に第1号物件となる中央区佃2丁目長屋を受託し、入居者募集を開始したことを発表した。
※ 国土交通省が賃貸住宅の流通促進の一環として普及に取り組んでおり、借主(入居者)の意向を反映して住宅の改修を行うことができる賃貸物件。
出典)国土交通省 ガイドブック「DIY型賃貸借のすすめ」
<外観・内観写真>


1.小田急ありのまま賃貸 概要
同事業は近年空き家の増加が社会問題化していることを背景に、小田急沿線に顧客基盤を有する小田急不動産と、DIY賃貸の運営で豊富な実績を誇るomusubi不動産が双方のノウハウを活かし、未活用資産の有効活用や人口流入促進により小田急線の沿線価値の向上を目指す事業となっている。
小田急不動産が、物件オーナーから空き家を借り上げ、omusubi不動産がDIY可能な賃貸物件として入居者を募集・貸し出すスキームで、賃貸物件で新たに入居者を募集する際に通常必要とされるクロスの張替えや古い設備の入れ替え等のリフォーム工事を未実施の状態で、入居者に転貸(サブリース)する。
DIYとは、do it yourself の略語で、一般的には自らの手で修繕や加工等を行うことだが、DIY賃貸においては、内装の専門業者に依頼する工事も含む。
【事業スキーム図】
2.物件の特長
月島駅は、東京メトロ有楽町線・都営大江戸線の2路線が利用可能で、都心方面へのアクセスに優れている。周辺には近代的なタワーマンションが建ち並ぶ一方で、本物件周辺エリアは昔ながらの店舗や住宅も多く、下町のレトロな雰囲気を感じられるのが魅力だ。
同物件は推定大正時代建築の建物ではあるが、耐震補強工事が施されているため、入居者自身の好みに合わせたDIYが可能で、住居以外にアトリエや店舗等の用途でも使用可能。

<間取り図>
3.第1号物件受託に至った経緯
同物件は、オーナーが相続した実家であり、何代にもわたり大切に受け継がれてきた。相続した空き家状態の同物件について、賃貸活用を検討したが、一般的な賃貸では多額のリフォーム費用がかかることから、活用方法に苦慮していた。
そのような中、同事業を知り、最小限の費用負担で賃貸できること、小田急不動産・omusubi不動産が借り上げることにより、空き家の維持・保全に手間がかからなくなること、入居者さまがDIYをして住むことにより、資産価値の向上に繋がることなどから、同事業での物件活用を決断したという。
4.今後の展開
小田急沿線においても、今後は空き家が増加することが想定され、空き家対策は喫緊の課題です。同事業は、住宅ストック活用に貢献するだけでなく、入居者にとっても新たな住まい方の選択肢となるサービスとなっている。今後、小田急不動産とomusubi不動産は小田急沿線を中心に、積極的に同事業を展開するため、受託物件を街のサステナビリティに貢献するポテンシャルを持つ魅力的な不動産として情報発信していくという。
5.物件概要
・物件名称:中央区佃2丁目長屋
・所在地:東京都中央区佃2丁目
・交通:
東京メトロ有楽町線月島駅 徒歩3分
都営大江戸線月島駅 徒歩3分
・構造・規模:木造 地上2階建
・間取り:3SDK
・専有面積:85.94m2
・築年数:不明
・賃料(管理費込):120,000円
※事業利用の場合は賃料に別途消費税加算
・敷金/礼金:0ヶ月/1ヶ月
健美家編集部