三菱地所レジデンス株式会社は、これまでにない新しい水回り住設機器「MIXINK(ミキシンク/商標登録出願中)」をタカラスタンダード株式会社と共同開発。キッチンと洗面化粧台を合体させた新しい住設機器で、水回りを1つにまとめることで居住スペースを有効活用し、限られた空間における新しい暮らし方を提案する。第1号物件として、現在建設中の賃貸マンション同社の賃貸マンションブランド「ザ・パークハビオ」に導入予定だという。

多様化するライフスタイルにあわせた
新たな間取り開発への取組み
これまで、賃貸マンションにおけるワンルームプランは、必要不可欠と考えられた水回りに制約を受け、定番化された間取りで作られてきた。
しかし近年ライフスタイルが多様化する中で、三菱地所レジデンスは、個人によって住みやすい間取りは定番の間取り以外にもあるのではないかと考え、賃貸マンションの仲介業務に携わるグループ会社へヒアリング。その結果、住まい選びの決め手になる要因で一番多いのは「生活スペースの広さ」であることがわかったという。
そこで、現状当たり前に設置されていた水回りは、多様化するライフスタイルの中で、兼用可能なものがあるのではないかとの結論に至り、「MIXINK」の開発につながった。
キッチンと洗面化粧台を一体化させ
省スペース化を実現し、生活空間を拡大する
「MIXINK」は、キッチンと洗面化粧台を1つにまとめた新しい水回り住設機器。調理にも洗面にも利用可能な流し台と、調理に必要なIHコンロやレンジフード、洗面化粧台に欠かせない鏡、調理器具や洗面用具も十分入れることができる各種収納を備えている。また、周囲をホーローパネルで仕上げ、住人がマグネット小物等でカスタマイズを楽しめる仕様に。
「MIXINK」の導入により、生活空間が拡大し、ワークスペースの創出や、TVボードの隣に+αの家具配置が可能になるなど、生活空間の創出を実現。また住宅に必要不可欠と思われていた機能をコンパクトにまとめることで、住まいにおける動線の効率化につながり、無駄を省き利便性を重視したライフスタイルを提案している。


「MIXINK」導入による
実際の間取りの変化
キッチンと洗面所のスペースを「MIXINK」でまとめることで、居室が7.0畳から8.3畳に拡大。約18.5%広くなった計算だ。
また、生活空間が1.3畳拡大されたことにより、居室内にワークスペース(デスク、椅子、書類棚)を創出。在宅ワークにも適したレイアウトを実現した。

現代の多様なライフスタイルに寄り添った
新しい間取りを選択可能にする
ワンルームプランにおいて、水回り設備のスペースは大きな割合を占めていたが、MIXINK」により、限られた専有面積の中で、様々なプランバリエーションを用意し、ニーズに応じた間取りを提案できるようになる。
キッチンでの調理より、快適なワークスペースや趣味に使えるスペース、効率的な動線を重視する人に、自分らしい住まい方を提案する。
「MIXINK」と新しい間取りへの取り組み
今後の展望
ワンルームプランにおける「MIXINK」は、限られた専有面積の中で、多様なライフスタイルに寄り添うことができる新しい提案だ。「在宅ワーク」という働き方や、「中食」「デリバリー」といった食文化等、ライフスタイルが多岐に渡る近年、同社の賃貸マンションシリーズ「ザ・パークハビオ」は、今後も「MIXINK」の採用物件を増やしていく予定だという。
また機能の集約による空間創出プロジェクトとして、ホテル、SOHO、新築分譲マンション、リノベーション物件といった多岐にわたるアセットへの導入や、生活空間の創出を可能とする様々なアイテムとの併用についても、検討を進めていく考えだ。
健美家編集部