不動産調査のスタイルアクト(東京都中央区)は12月9日、今年8月に発表した東京23区で年収の高い学区の調査を更新した。
全世帯から単身者や夫婦のみと推定される世帯を除外して算出したところ、最も年収が高かったのは学区内に六本木ヒルズや元麻布ヒルズを含む港区の小学校で前回と同じ「南山小学校」(1409万円)だった。
単身者などを除いて算出したことで全体の年収が上がっているのが特徴だ。2位は千代田区の「番町小学校」(1151万円)、3位が渋谷区の「神宮前小学校」(1067万円)だった。1000万円を超えたのは、6位の「佃島小学校」(1006万円)までだった。
それぞれの区の1位を見ると、品川区は前回トップの御殿山小学校から学区選択制を導入している第三日野小学校に変わった。第三日野小は、2017年4月入学の新入生が校区内の対象者だけで受け入れ人数を超過しており、希望者は抽選の状態という。
前回の調査と比べて1位の小学校に変動があったのは、品川区のほか文京区、江東区、目黒区、世田谷区、中野区、北区、荒川区、練馬区の計9区となった。主な理由は、単身者や夫婦のみを除外したことでファミリー層が多く住む学区の順位が上がったためだとしている。
更新後の東京23区別の年収1位の学校は次の通り。
▽千代田区=番町小(1151万円、前回878万円)
▽中央区=佃島小(1006万円、同747万円)
▽港区=南山小(1409万円、同1005万円)
▽新宿区=津久戸小(954万円、同656万円)
▽文京区=金富小(972万円、前回は礫川小688万円)
▽台東区=忍岡小(961万円、同651万円)
▽墨田区=菊川小(825万円、同586万円)
▽江東区=平久小(859万円、前回は豊洲北小680万円)
▽品川区=第三日野小(1051万円、前回は御殿山小739万円)
▽目黒区=菅刈小(990万円、前回は東根小734万円)
▽大田区=田園調布小(1016万円、同782万円)
▽世田谷区=池之上小(1007万円、前回は東深沢小764万円)
▽渋谷区=神宮前小(1067万円、同710万円)
▽中野区=塔山小(823万円、前回は武蔵台小591万円)
▽杉並区=桃井第三小(936万円、同653万円)
▽豊島区=目白小(815万円、同608万円)
▽北区=柳田小(806万円、前回は西浮間小584万円)
▽荒川区=第二日暮里小(753万円、前回は尾久第六小565万円)
▽板橋区=緑小(872万円、同696万円)
▽練馬区=立野小(875万円、前回は関町北小680万円)
▽足立区=栗原北小(805万円、同620万円)
▽葛飾区=西小菅小(922万円、同677万円)
▽江戸川区=清新第一小(868万円、同699万円)。
同社では、子どもの教育環境を考慮して住宅購入を決めることが住宅を買う理由の上位に上げられる中で、学区内の平均年収を可視化することでマンション選びの参考にできるのではないかと考えている。
健美家編集部