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日本橋界隈の小さな土地に大手が投資。その意図は?

調査/都市・マーケット ニュース

日本橋界隈で大手が小さな土地、不動産に投資をする例が目に付くようになってきた。

たとえば日本橋浜町周辺。この辺りは安田財閥の創始者、安田善次郎氏が明治期に小口の土地から島津家や細川家の屋敷などの大口の土地までを購入しており、現在も安田不動産が地域の大地主である。

写真中央に見えているのは再開発で生まれたトルナーレ日本橋。そのすぐ近くに個人経営の飲食店が登場、話題になった。左側の蔵のような建物、右奥の黒い外壁がそれ
写真中央に見えているのは再開発で生まれたトルナーレ日本橋。そのすぐ近くに個人経営の飲食店が登場、話題になった。左側の蔵のような建物、右奥の黒い外壁がそれ

同社は1997年竣工の日本橋浜町Fタワー以来、2003年の日本橋安田スカイゲート、2005年のトルナーレ日本橋浜町とオフィス、住宅に店舗なども入る大規模な開発を行ってきたが、2015年以降は元社員寮やバイク置き場などの遊休地を利用した小規模な店舗の誘致など、新しいやり方を加えてきている。

加えて2016年からは3カ月ごとに「浜町マルシェ」を始め、主催者には同社に加え、地元町内会、商店街も名を連ねる。さすがに明治時代からの大家さんだけあり、影響力は大きい。

写真中央が1961年に建てられた建物を改装したもの。その左側は新築のHamaHouse
写真中央が1961年に建てられた建物を改装したHAMA1961。その左側は新築のHamaHouse

さらに2017年には街のリビングをコンセプトにした書店&カフェ、スモールオフィス、会議などに使えるルーフトップなどがあるHama House、それに隣接したパリのステーショナリーなどを扱うPAPIER TIGRE(パピエ ティグル)のショップ、オフィスが入ったHAMA1961もオープンしている。

右側がホテルの建設現場。これまで若い人が集まる、地域のイメージを変えるホテルを作り続けてきた会社が関わっているとなれば、まちのさらなる変化が期待できる
右側がホテルの建設現場。これまで若い人が集まる、地域のイメージを変えるホテルを作り続けてきた会社が関わっているとなれば、まちのさらなる変化が期待できる

加えて現在はこうした一画で新たなホテル建設も進められている。これまでも街を変える、勢いのある施設を作ってきたUDSが手がけているとのこと。浜町がさらに変わることは間違いないだろう。

老舗が並ぶむろまち小路も含めた一体がムロホンと呼ばれるエリア
老舗が並ぶむろまち小路も含めた一体がムロホンと呼ばれるエリア

日本橋の中心部に立地する日本橋室町一丁目、隣接する日本橋本町一丁目でも似たような動きがある。周辺では大規模な再開発が進行中だが、それとは異なる、古い街並みを意識しつつも、新たな店の参入を促すという動きがあるのだ。

仕掛けているのは地域の再開発を主導してきた三井不動産。こちらも安田不動産同様、地域の歴史的なリーダーである。

ムロホンのロゴが新たに開業した店に掲げられており、こうした店舗を少しずつ増やしていくとしている
ムロホンのロゴが新たに開業した店に掲げられており、こうした店舗を少しずつ増やしていくとしている

同社ではムロホンとの愛称で呼ばれる地域の活性化プロジェクトを立ち上げ、既存ビルの建替えや改修を勧めるという。2018年3月までに開業した3棟には外観に日本橋ムロホンビルのロゴを入れ、地域に馴染むような外観デザインを施している。

地元に長くオフィスを構える人に聞くと、このエリアは土地所有者が複数おり、権利関係が複雑とのこと。それをまとめて大きな開発に結び付けるのは難しいだろうという意見である。

低層の古い建物が多く残るムロホンエリア。趣きはあるが、夜は寂しい
低層の古い建物が多く残るムロホンエリア。趣きはあるが、夜は寂しい

ただ、立地的には非常に魅力的であり、かつ古い建物が残る佇まいも悪くはない。特に再開発で大型のビルが隣にあるとなれば、そこに古い街並みがあるのはメリット。多様性のある街ほど訪れる人には楽しいからだ。

路地を入ったところにある小さな土地。ここに三井不動産が飲食ビルを建設するという
路地を入ったところにある小さな土地。敷地面積は78uちょっと。ここに三井不動産が飲食ビルを建設するという

実際、歩いてみると、裏通りには三井不動産が手がけるにしては小さすぎるのではないかと思えるような区画もあった。夜間は暗くなり、人通りも減るこのエリアを小さな点を複数作ることで変えて行こうというわけだ。

こちらも新たに誕生したビル。カフェ、ショップが入っている
こちらも新たに誕生したビル。カフェ、ショップが入っている

実は日本橋に限らず、大手が小さなビルの再生を手がける話は他でも聞かれるようになっている。小さな場所を変えることで地域全体が変わるという考え方が浸透してきているということだろうか。個人の投資家からすると強力な、強力過ぎるライバル登場である。

ただ、大手の場合、現時点では例で挙げたように自分たちの本拠地、影響力のある場所でのみでの展開である。その意味では参考にすべきではあるものの、脅威と考える必要はない。彼らがどのような場所に目をつけ、開発しているのか。ぜひ、現地をチェックしてみていただきたい。

健美家編集部(協力:中川寛子)

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