• 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集
  • 収益物件 売却査定

2,030アクセス

日本の都市評価トップ3は京都、大阪、福岡

調査/都市・マーケット ニュース

2020/09/16 配信

緊急事態宣言の解除後も、引き続き人との密集を避けるためにリモートワーク(在宅勤務)が推奨され、飲食・宿泊などサービス業界はコロナ前の需要回復に程遠い状態にある。東京五輪・パラリンピックの1年延期や訪日客の蒸発でインバウンド消費が大きく落ち込んだ。東京や大阪をはじめとする都市の有りようが様変わりしている。

堂々1位を獲得した京都市の街並み
3年連続1位を獲得した京都の街並み

そうした状況の中で、森記念財団都市戦略研究所は今月、国内109都市を経済力や暮らしやすさなどについて採点して「日本の都市特性評価」としてランキング形式で発表している。同調査は今年で3回目。それによれば、都市評価が最も高い総合スコア1位は3年連続で京都市となり、2位に大阪市、3位に福岡市がランクインした。

「経済・ビジネス」「研究・開発」「文化・交流」「生活・居住」「環境」「交通・アクセス」の6分野・83指標を用いて評価したもので、4位以下トップ10には横浜、名古屋、神戸、仙台、金沢、札幌、松本の順番でランクインしている。

入稿・全国都市特性ランキング
▲出所:森記念財団都市戦略研究所

◎東京23区はコロナ影響吸収

1位の京都市を見ると、文化・交流に対する評価が109都市の中で最も高い。観光地の数や文化財の指定件数、景観まちづくりの積極度が貢献している。研究・開発は、大学数や論文の投稿数など日本屈指の知的集積としての魅力が都市力を引上げる要素になっている。

2位の大阪市は、ビジネス環境の良好さを反映したほか、生活・居住や宿泊客室数なども評価された。今後、市民生活や福祉などの面が改善するとスコアをさらに上げるという。

3位の福岡市では、他都市と違い特筆すべき点として、経済・ビジネスにとどまらず、文化・交流、研究・開発、生活・居住の領域でも評価が高い。

また、109都市とは別に、東京23区を同様に評価したところ、評価トップは千代田区、2位に港区、3位に中央区となった。都区部1位の千代田区は、経済と生活・居住、交通・アクセスに対する評価が最も高い。文化・交流では、ホテルなど高級宿泊施設の客室数やイベントホール、国際会議・展示会開業件数などを評価した。

2位の港区は、経済・ビジネス、文化・交流で突出した強みを持ち、研究開発や暮らしやすさでも評価を上げた。3位の中央区は、都心3区の中で環境面での評価が最も高く、電気自動車(EV)充電スタンドの多さや水辺の充実度が評価をけん引している。

ただ、同調査は、新型コロナ感染の影響を反映していない。コロナが都市に与えた影響は、観光客だけでなくビジネス客も含めて海外からの人の往来が減少し、国際会議の開催件数を大きく目減りする。働き方改革が加速し、そこで生まれる多様なワークスタイルにより勤務地の多様化も進むと見られている。

東京23区の都市特性評価
▲出所:森記念財団都市戦略研究所

◎地方は地域資源の最大活用が鍵に

そうした中で、評価作成の委員長を務めた明治大学名誉教授の市川宏雄氏は「交流人口の多い都市はコロナの影響が大きく、少なからず人の動きは都市から郊外へと向かう。

経済は全ての都市で一定程度の悪化となり、外国人観光客(インバウンド)がコロナ前に戻るには数年を必要とする」とした。その上で、今後の都市のあり方は、都市が自らの特性を踏まえながら工夫する必要性を訴えている。

コロナの影響も想定しているが、109都市の上位7市と東京23区の上位6区のスコアが下落し、その以外の都市や区が相対的にスコアを伸ばすものの、大きな順位変動を起こすまでには至らないとしている。人が郊外や地方に向かい、通勤が減って渋滞が減ることで都市部のCO2が減るなどの思わぬ環境効果も生み出しそうだが、これらの大都市部は、総合的なスコアが大きいため、コロナのマイナス影響を概ね吸収すると見立てている。

一方で、コロナ禍のマイナスの影響については2つの側面も指摘した。一つは、国内外からの交流人口が特に多い観光都市や東京都心部などは、文化・交流の分野でのマイナスの影響が相対的に大きくなり、那覇、函館、松本、鎌倉、倉敷、長野、熊本、出雲といった国内有数の観光都市は、近場の魅力の再発見などでマイナスの影響が限定的だとする。

アフターコロナの街づくりについて、東京23区や都心では文化的な魅力と環境水準を高めて、都市活動の人々の動きに対して快適な密度集積を生み出すダイナミックな街づくりが求められているとした。

強力なブランドイメージを持っていない都市であっても、居住環境・自然環境・郷土文化に加えて、交通アクセスの改善など手元にある資源を最大限に活用することで定住人口と交流人口の促進につなげられると結んでいる。

(鹿嶋淳一)

健美家サイト会員登録で最新コラムやニュースをチェック!

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

ページの
トップへ