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福岡市地下鉄「七隈線」2023年3月27日の延伸開業前から価格相場が上昇傾向! 今後の沿線の家賃相場上昇に影響も

調査(不動産投資)/都市・マーケット ニュース

2023/04/03 配信

事業を通して社会課題解決に取り組む、株式会社LIFULL(ライフル)が運営する“住まいの本当と今”を伝える情報サイト「LIFULL HOME’S PRESS(ライフルホームズプレス)」は、延伸開業する福岡市地下鉄七隈線が沿線の中古マンションおよび中古一戸建ての価格相場、家賃相場にどのような影響を及ぼしているか、調査を実施した。

■“通勤・通学は30分圏内が当たり前”の福岡で最大14分短縮がもたらす住まい選びへの影響

七隈線は、2005年に福岡市西南部の鉄道空白地帯と中心部の天神南駅を結ぶ地下鉄路線として開業したが、博多駅へは終点の天神南駅から天神地下街を約600m歩いて空港線に乗り換える必要があり、地下街を「乗り換えダッシュ」する光景もよく見られ、博多へのアクセスはよいとは言えなかった。

3月27日の延伸開業で博多駅までダイレクトにアクセス可能となり、七隈線各駅から博多駅までの所要時間※1は最大で14分短くなった。

通勤・通学は30分圏内が当たり前とされる福岡圏域※2において、交通利便性が高まりで居住ニーズも高まることが想定されることから、直近1年の七隈線沿線の中古マンション・一戸建ての相場、家賃相場の変化を調査した。

※1:七隈線・空港線の所要時間は、福岡市交通局HP「各駅間標準所要時間」による。JR筑肥線の所要時間は、平日の最速所要時間。2023年3月27日時点
※2:令和3年社会生活基本調査結果(総務省)

■【中古一戸建て】価格相場は、博多から20分台となる駅で県平均より顕著に上昇

七隈線沿線の直近1年の中古一戸建て価格相場※3の上昇率ランキングの上位には、賀茂駅(12.51%)や梅林駅(10.69%)などが入った。福岡県全域の上昇率が5.82%であるのに対し、これまで博多駅まで30分以上を要していた七隈線沿線の駅の上昇率は高く、延伸開業後、博多駅まで20分台でアクセスできる新たな通勤圏として需要が高まっていると考えられる。

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■【中古マンション】薬院エリアと中心部から離れる駅の価格相場の上昇が目立つ

七隈線沿線の直近1年の中古マンション価格相場※4の上昇率ランキングは、薬院駅が1位(7.96%)、薬院大通駅が2位(6.56%)と、これまで博多へはバス利用が主流だった薬院エリアの2駅が上位となった。

薬院駅は、「2023年LIFULL HOME’Sみんなが探した!買って住みたい街ランキング」でも前年から6ランクアップし7位にランクインしているほか、渡辺通駅(24位→13位)や別府駅(53位→17位)、も順位を上げており、延伸開業で利便性が向上する七隈線沿線への注目が集まっていると考えられる。

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■【賃貸物件】賃料はまだ影響なし!今後上昇する可能性から七隈線沿線に住むなら今がお得!?

七隈線沿線の家賃相場※5の上昇率は、1位薬院大通駅、2位野芥駅、3位金山駅となった。福岡県全体の上昇率が3.30%であることから、中古マンションや中古一戸建てと比較しても、七隈線沿線の家賃相場が大幅に上昇しているということはなさそうだ。開業後、アクセスの良さから七隈線への注目が高まることで賃料への反映も予想され、「いま住むのにお得」とも言える。

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※3:築10年、建物面積100m2の場合の中古一戸建て参考価格
※4:築10年、専有面積70m2の場合の中古マンション参考価格
※5:築10年、専有面積20m2の場合の参考賃料

七隈線および空港線全駅の家賃相場・価格相場

■七隈線沿線と空港線の不動産相場を比較

延伸開業後、七隈線と博多駅までの所要時間が同等となる空港線(および直通先のJR筑肥線)と賃貸物件の家賃相場、中古マンション、中古一戸建ての価格相場を調査した。

七隈線沿線の家賃相場は、空港線の各駅よりおおむね安価な水準となっている。一方でJR筑肥線との比較では、中古マンションを中心に七隈線の物件価格が上回るエリアもあったが、七隈線はJR線よりも運行頻度が高い(延伸開業後の平日朝の最小運行間隔は3分30秒)ため、利便性を重視し高額な物件でも魅力を感じる人も少なくないだろう。

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■考察 LIFULL HOME’S総研チーフアナリスト 中山登志朗(なかやまとしあき)氏
七隈線沿線の開発余地の多さから福岡市中心部にダイレクトアクセス可能な新興住宅地、新たなマンション開発適地として注目が集まる

福岡市営地下鉄七隈線は、福岡市西区の「橋本」から早良区、城南区を経由して中央区の「天神南」まで、福岡市中心部へのアクセスを可能にする足として活用されてきた。ただし、終着の「天神南」から更に「博多」や福岡空港に向かうには不便で、七隈線の「博多」乗り入れは2005年の開業以来、福岡市南西部住民の悲願だった。

陥没事故の影響もあり、1.4qほどの延伸工事には時間を要したが、2023年3月以降延伸区間が開業すると、七隈線各駅から「博多」までは所要時間が14分短縮される。

七隈線の交通利便性が飛躍的に向上することに伴い、沿線周辺の地価や物件価格、賃料水準の上昇は確実視されており、ほぼ並行する空港線の各駅と現状10%程度の差がある物件価格や賃料も、開業後には沿線各駅の居住ニーズが顕在化し、その差が縮小するものと考えられる。また、物件の新たな開発用地が少なくほぼ飽和状態の空港線沿線に比べ、七隈線沿線には多くの開発余地が残されており、福岡市中心部にダイレクトアクセス可能な新興住宅地、新たなマンション開発適地として注目が集まるだろう。

七隈線の延伸によって、2024年の「みんなが探した!住みたい街ランキング」にも七隈線の駅が数多く上位に登場することが期待される。

2023年LIFULLHOME’S「みんなが探した!住みたい街ランキング」九州圏版

健美家編集部

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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