不動産投資市場の現状と先行きを表す指標のひとつとなる「不動産投資短期観測調査」の、2017年6月調査分が公表された。不動産サイクルがピークに達して約1年。利回り予想によると、このピーク状態は今後も継続しそうだという。
● 半年後の予想は若干悲観的だが、価格は「高原状態」をキープか
不動産投資家へのアンケートをベースとしたこの調査では、昨年6月の調査以来、仕入価格および売却価格の見通しをきくと、「上昇」よりも「もちあい」の割合が高く、若干悲観的な傾向がみられる。ただ、実際には調査の半年後には価格は上昇に転じるパターンを繰り返しており、地形に例えれば、山の頂ははっきりしないものの、全体的には高めに推移する「高原(プラト)状態」が続いている。今回の調査でも、半年後の予想は悲観的ではあるものの、不動産価格自体は「高原状態」を維持するものと思われる。
- 長期金利上昇の懸念は後退も、融資スタンスは引き締め傾向に
前回の調査では、長期金利が上昇すると答えた人が30%近くいたが、今回は15%まで減少。今後半年間に関しては現状維持と考える人が8割を超え、金利上昇の懸念は後退している。
しかし一方で、金融機関の融資ス
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