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不動産投資家にはチャンス?地域銀行の「越境貸出」が増加!日銀がレポートを公表

調査/金融・融資関連 ニュース

日銀は5月31日、日銀レビュー・シリーズNo.19―J−4「地域銀行の越境貸出の動向」を公表した。日銀レビュー・シリーズとは、最近の金融経済の話題を、金融経済に関心を有する幅広い読者層を対象として、平易かつ簡潔に解説するために、日本銀行が編集・発行しているものである。ただし、そこに示されている意見等は執筆者に属し、必ずしも日銀の見解を示すものではない旨、注意書きに記されている。

今回のレポートでは、地域銀行のエリア別貸出動向について分析しているが、特に増加する「越境貸出」に着目しており、不動産投資家の融資戦略にも参考になると思われる。以下、その内容について紹介していきたい。

ここでいうエリアとは、本店所在地、近隣地域、都内、それ以外、の4地域である。このうち、「近隣地域」への貸出しが「越境貸出」に該当する。

地域分類は、北海道、東北、関東甲信越(除く東京)、東京、北陸、東海、近畿、中国、 四国、九州・沖縄の 10 エリアで、本店が所在するエリアのうち「本店所在地(本店が所在する都道府県)」以外を近隣地域としている。例えば、埼玉県の地域銀行が千葉県の事業者に貸出す場合などが該当する。

地域銀行のエリア別貸出構成比を時系列で分析すると、2013年頃までは都内店のボリュームを積み増していたが、2014年頃に頭打ちとなり、それ以降は越境貸出が増加している。

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また、店舗数の増減をみても、本店所在地以外の都市圏(南関東、東海、近畿)が増加している。このことからレポートでは、「地域銀行が県外(各地域銀行の本店所在地の都道府県以外の道府県)貸出に注力していく過程では、既存の店舗を活用するだけでなく、新規の出店を通じ進められてきたことが確認される。」と分析している。

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次に、個別行における県外貸出の動向について分析しているが、レポートでは、「県外貸出の多寡は、経営体力にも依存しているのではないか」との仮説を検証している。

その結果、「自己資本比率の高いグループほど、県外貸出を有意に積極化させる傾向が観察される」と結論付けている。すなわち、「経営体力に余裕のある地域銀行は、県外への積極的な新規出店にみられるように、地元以外に経営資源を振り向けることが可能である」ということになる。

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また県外貸出の金利水準について、本店所在地での貸出金利に比べ、県外貸出の金利が低く、その背景として、「アウェイ」での貸出であるため、県外で新たな顧客を獲得する際には、低金利を提示し、取引先銀行として「シェアイン」している実態もあるように思われると分析している。

また、越境貸出が広範化する結果、県外の地域銀行による貸出が増加する下で、地元銀行は、取引先との関係維持のために、貸出金利の引き下げを余儀なくされているとしている。

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以上が今回のレポートの概略であるが、この中には不動産投資家の融資戦略に参考となる項目がいくつかあった。

まず、各地域銀行の都内店の貸出は既に頭打ちとなっていること。つまり都内の物件の融資付けに地域銀行を利用することについて、現状、特に優位性は認められないということになる。

次に越境貸出の増加に対応して、都内以外の都市圏(南関東、東海、近畿)での新規出店が増加しているということ、また、これら新規出店を増加させている銀行の中でも、自己資本比率の高いグループが特に貸出を積極化させているということ、そして、越境貸出を行う銀行は、「アウェイ」で顧客を獲得するため相対的に低金利を提示しているということが挙げられていた。

つまり、融資付けを狙うときは、「自己資本比率の高い地域銀行の都市圏の新規店舗」に話を持っていくのがよいということになる。

もちろん、銀行には融資可能エリアがあるため、闇雲に物件を持ち込んでも融資が付くわけではない。ただ、融資可能エリア内で、通常は物件の評価が足りない等で融資が付かない、あるいは多額の頭金を求められる場合であっても、持ち込む銀行(支店)によっては、より好条件で融資が可能となることがあるかもしれない。

どの金融機関を使うかは、融資戦略の根幹である。そう考えると、日々物件情報を収集することはもちろんであるが、金融機関の動向にも常に気を配っておくことが、不動産投資家にとって重要であると言えるだろう。

健美家編集部

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