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金融庁が各金融機関の投資信託に関する共通KPI分析を発表。運用に強い金融機関は?

調査(不動産投資)/金融・融資関連 ニュース

2023/03/03 配信

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市場全体は
コロナ禍から
回復

金融庁は、投資信託を運用している各金融機関でプラス収益の顧客割合がどの程度に上っているかを検証し、年に2回発表している。1月20日に最新の分析結果が発表された。

運用実績がマイナスになっている顧客の割合とプラスになっている顧客の割合とを金融機関ごとに検証しており、この分析を見れば、直近で投資信託の運用実績が優秀な金融機関を判断できる。

なお、コロナ禍の2020年3月末から比較すると、2022年3月末時点ではプラス運用となっている金融機関がかなり増えている。

投資信託の市場はコロナ禍による影響から回復したと見て良いだろう。

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2020年3月末と2021年3月末との比較。2020年3月はコロナが最初に経済へ影響を及ぼした時期であり、投資信託市場への影響も大きかったことがわかる。

※引用:金融庁

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2021年3月末と2022年3月末との比較。違いは出ているものの、それほど大きな違いにはなっていないと言えるだろう。

※引用:金融庁

2021年3月末と2022年3月末とで比較すると、2022年3月末の方が、マイナス実績の顧客を抱える金融機関がわずかに増えている。

2021年はコロナ禍によるマイナスの影響から反発する形で市場が回復へ向かったため、その勢いが現れていたと言えるだろう。

各金融機関の
運用実績について

金融庁の資料では金融機関の種類によってプラス収益・マイナス収益の顧客割合が示されている。メガバンクを含む大手銀行の顧客割合は以下の通りだ。

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知名度が高ければ投資信託の運用損益率も高いわけではないことがわかる。また、信託銀行は比較的運用損益率0%以上の顧客割合が高い。

※引用:金融庁

大手金融機関の中で収益0%以上の顧客割合が最も高かったのはソニー銀行だった。以下、りそな銀行・みずほ信託銀行と続く。

反対に、収益0%以上の顧客割合が低かったのは、オリックス銀行・あおぞら銀行・みずほ銀行だった。

大手金融機関全体のプラス収益顧客割合平均は79.5%であり、みずほ銀行は三大メガバンクの中で唯一平均を下回る結果となっている。

一方で、みずほ信託銀行は上から3番目の結果となっているため、投資信託用の口座を開設するなら、みずほ銀行よりもみずほ信託銀行の方が良さそうだ。

続いて、地銀の運用実績は以下の通りとなっている。

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調査対象の多さも影響しているのか、地銀は全体の平均パフォーマンスを下回る金融機関が多い。パフォーマンスの良いところとそうでないところとの差が開いていると言えるだろう。

※引用:金融庁

地銀は調査対象が多いため図の文字も小さく見づらいが、損益0%以上の顧客割合が最も高かったのは島根銀行だった。以下、埼玉りそな銀行・山陰合同銀行と続く。

島根銀行は前回の調査でも収益プラスの顧客割合がトップだった。安定して良い収益を上げていると言えるだろう。

そのほか、不動産投資の業界では名前が良く挙がるスルガ銀行も実績が高い。不動産投資で出た収益を投資信託で二次運用するのも良いのではないだろうか。

続いて信用金庫・信用組合の運用実績は以下の通り。

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信用金庫・信用組合は前回と比較して調査対象が大幅に増えている。

※引用:金融庁

信用金庫・信用組合の中で最も良い結果を出しているのは新潟県信用農業協同組合連合会だった。続いて尾西信用金庫(びさいしんようきんこ:愛知県一宮市)・宮城第一信用金庫と続く。

前回調査でトップだった銚子商工信用組合と2番目だった東春信用金庫(とうしゅんしんようきんこ:愛知県小牧市)も引き続き良い結果を出しており、安定感が高い。

地銀の調査結果と見比べると、仙台銀行はパフォーマンスがあまり良くなかったが、同じ仙台にある宮城第一信用金庫はパフォーマンスが良い。

仙台で投資するなら、宮城第一信用金庫を利用すると相乗効果を期待できそうだ。

最後に、証券会社の運用実績は以下の通り。

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七十七証券は全ての調査対象の中で最も運用収益率プラス以上の顧客割合が最も低い。

※引用:金融庁

証券会社の中で最も結果が良かったのは大万証券(だいまんしょうけん:愛知県)だった。以下、楽天証券・SBI証券と続く。

楽天証券とSBI証券は金融業界の中でも大手グループに入るので、認知している人も多いのではないだろうか。

なお、証券会社は結果が良いところとそうでないところとの差が非常に大きい。投資信託も証券市場で取引されるため、証券会社ならば専門分野なのではと思う人も多いかもしれない。

しかし、パフォーマンスの良し悪しは証券会社によりけりなので、このような資料を参考にするのも良いのではないだろうか。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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