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国交省が基準地価発表、地価上昇は地方都市へ波及、地方4市は12年ぶり2桁上昇に!

調査/物件価格・利回り ニュース

銀座
▲全国最高地価は今年も東京の「明治屋銀座ビル」だった

国土交通省は9月19日、都道府県地価調査(基準地価)を発表した。今年7月1日時点の地価を全国約2万1500地点を対象に調査したところ、全国全用途の平均は2年連続で上昇、用途別では商業地が3年連続で上昇し、住宅地では下落幅の縮小が継続した。

三大都市圏では、全用途平均・商業地・住宅地のいずれも各圏域で上昇が継続し、地方圏では商業地が0.3%の上昇と1991年以来28年ぶりの上昇に転じるとともに、住宅地の下落幅も縮小傾向が続いた。特に札幌市・仙台市・広島市・福岡市の地方4市の商業地は10.3%上昇し、地方4市の2ケタ増は12年ぶり。地価の上昇は都心部から地方圏へと波及している。

この背景として国土交通省では、景気回復に伴う雇用・所得環境の改善に加え、低金利により、交通利便性に優れた地域を中心に住宅需要が堅調であること、オフィス市場の活況と訪日客などの増加により店舗・ホテル需要が高まり、再開発事業が進展していることが不動産需要を押し上げているとしている。

地価@

地価A

全国の最高値は、東京・銀座二丁目の「明治屋銀座ビル」で1u当たり4320万円(3.1%上昇)だった。大阪圏での最高地価は、昨年に続き心斎橋・なんば地区の「住友商事心斎橋ビル」で2440万円(45.2%上昇)で、上昇率も大阪圏のトップとなった。

銀座二丁目は、物販など店舗需要が強く、店舗賃料が堅調に推移していることが地価を押し上げ、心斎橋エリアは外国人観光客を中心に賑わい、ドラッグストアをはじめとする出店需要が依然としておう盛だとしている。

住友商事心斎橋ビルは、シンガポール上場リートのクリサス・リテール・トラストが2013年5月に94億円ほどで取得し、「クリサス心斎橋」として保有していたが、その後、外資ファンド大手に渡り、今年4月に住友商事が購入している。

全国の地価上昇率トップ10を見ると、商業地は沖縄が4地点と最も多く、次いで大阪の3地点、北海道、京都府、東京都の各1地点がランクインした。北海道の1地点は、倶知安町で66.7%と最も高い上昇率となり、2位に那覇市松山1丁目(50.3%上昇)、3位に大阪市中央区宗右衛門町(45.2%上昇)となった。上昇率10位に付けた東京は、台東区浅草1丁目の「ザ・ハウス浅草」(34.5%上昇)だった。

住宅の地価上昇率トップ10は、沖縄県が6地点を占め、北海道が3地点、愛知県1地点となった。北海道が1〜3位までを独占し、倶知安町が66.7%、62.5%、35.0%とそれぞれ上昇した。

そのほかは、6位の名古屋市中区を除いて那覇市や読谷村など沖縄県勢となった。全国的に訪日客の増加に伴うインバウンド需要が広がりを見せており、北海道は昨年見舞われた胆振地震の影響は一部にとどまっている。

東京を見ると、住宅地は東京23区で4.6%(前年4.3%)上昇とすべての区において上がっており、上昇幅が大きいのは荒川区や豊島区、台東区など都心への交通利便性が高い地域に目立つ。千代田区など都心部は上昇幅が縮小していることから、消費者の目は周辺地域に向かっているとみられる。

主な仲介会社からは、「売れ行きとしては城東エリアが良くなってきた」や「売り時感も依然として強い」といった声が聞かれる。東京多摩エリアは、武蔵野市や三鷹市、小金井市、立川市などJR中央線沿線や、狛江市、稲城市など東京23区に隣接・近接する地域を中心に上昇傾向となっている。

東京圏の商業地は、東京23区全体で8.4%(前年7.2%)上昇し、すべての区で上昇が続いている。目黒区、大田区、練馬区でも上昇率が5%を超え、すべての区が5%超の上昇率となった。中でも中央区は9.7%(前年9.9%)上昇と、昨年に続き10%近い伸びを示した。

しかし、ここ数年の価格上昇を受けて、複数の不動産会社は、「これ以上のキャップレートの低下は想定しづらく、しばらくはもみ合いの状態になるだろう」との見方もしている。

地価B

大阪圏の商業地は、大阪市で13.1%(前年8.4%)上昇した。下落が続く旭区、東住吉区と横ばいの此花区、大正区、西淀川区を除いた19区で上昇している。特に訪日客向け需要がおう盛な心斎橋・なんば地区がけん引している。

心斎橋・なんば地区
▲大阪圏の最高地価で上昇率トップ「住友商事心斎橋ビル」

JR大阪駅・阪急梅田駅周辺では、オフィス需要がひっ迫し、賃料が上昇傾向にあるという。ホテル・マンション需要がおう盛な西区や福島区に加え、淀川区でも新大阪駅周辺のオフィス・ホテル需要により高い上昇率を示した。京都市も11.5%と前年の12.5%より上昇幅を縮めたものの、国内外の観光客の増加を受けて2ケタ増となった。

一方、大阪市の住宅地は、1.0%(前年0.6%)上昇となり、多くの区で上昇幅が昨年よりも拡大したものの、東京ほどの上げ基調とはならなかった。「実需は堅調だが、近畿圏も価格上昇により成約数が伸び悩み、駅から遠い利便性の劣るエリアの物件で価格下落の傾向も見られる」(不動産大手)。

名古屋圏は、名古屋市の商業地で7.5%(前年6.5%)、住宅地で2.1%(前年1.6%)とそれぞれ上昇した。商業地では、港区と南区が下落から上昇に転じ、すべての区で上昇した。名古屋駅周辺のオフィス需給ひっ迫に伴い賃料も上昇し、伏見・丸の内・金山地区などに波及している。店舗やホテルの観光需要に加え、マンション需要が競合して中区、中村区、東区、熱田区などで高い上昇率を見せている。

住宅地では、名古屋市中区錦1丁目が1u当たり106万円(前年25.4%上昇)と地価上昇率で全国6位、名古屋圏で1位となった。職住近接のニーズが地価を押し上げた。地下鉄徒歩圏のマンション用地の需要もおう盛。昨年9月に開業した大型商業施設により生活利便性が高まったことで、港区もこれまでの地価下落局面から上昇に転じた。

地価C

12年ぶりの2ケタ上昇となった地方4市を見ると、札幌市の商業地は11.0%(前年10.0%)上昇した。札幌駅周辺のオフィス需要などが堅調なこと、札幌駅北側や北海道新幹線のホームが設置される札幌駅東側の地域での再開発の期待が強まっていること、大通り・すすきの地区での店舗・ホテル需要が引き続き強含みであることが背景にある。住宅地は6.1%(前年3.9%)上がり、中央区やその隣接区で高い上昇幅を見せているほか、割安感のあるエリアでの住宅需要が広がりを見せている。

仙台市の商業地は、10.5%(前年9.9%)上昇した。仙台駅周辺で東口の開発が進むとともに、東北大農学部跡地の大規模再開発計画の進展が商業地の需要を高めている。住宅地は6.0%(前年5.7%)上昇し、仙台駅周辺と地下鉄駅の徒歩圏を中心に、戸建て住宅・マンションの需要が堅調に推移している。

広島市は商業地が5.7%(前年4.8%)、住宅地が2.2%(前年2.0%)とそれぞれ上昇した。商業地は、中心商業地の八丁堀・紙屋町とその周辺でのオフィス・店舗需要に加え、観光需要の増加に伴う容積率緩和を見据えた地区計画や、都市再生緊急整備地域指定による再開発期待が地価を押し上げている。また、広島駅周辺での回遊性・繁華性の向上も寄与している。住宅地は、市中心に近い平坦地や郊外型大型店舗周辺の生活利便性が高いところで需要が強い。

福岡市の商業地は12.8%(前年11.1%)上昇した。規制緩和によるビル建て替え誘導策「天神ビッグバン」が進展する天神地区、地下鉄七隈線の延伸、賑わい創出プロジェクト「博多コネクティッド」によりオフィス・ホテル・店舗といった素地が競合して高い上昇率となっている。住宅地は5.3%(前年4.4%)上昇し、天神・博多エリアへのアクセスが良好なマンション素地に対する需要が強い。

東京や大阪といった大都市圏にとどまらず、地方主要都市への投資マネーの流入が続いている。ただ、基準地価や公示地価は遅行指標であるため、こうした指標から不動産市況の悪化をかぎ取るのは難しい。不動産マーケットは循環的な景気変動にもさらされるだけに、国内外の経済動向に注意をしておく必要はありそうだ。

健美家編集部

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