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割高感1位は「泉岳寺」、マンションPER調査。2019年首都圏は投資回収に平均約25年の割高感に。

調査/物件価格・利回り ニュース

2020/05/19 配信

新型コロナウイルスの世界的大流行により景気が悪化に向かい、2020年東京五輪・パラリンピックの1年延長など経済、不動産市況を取り巻く環境が大きく変容している。

ただ、2013年以降の地価上昇により不動産価格もこの7年間右肩上がりで上昇してきた。特に東京23区をはじめとする都市部の新築物件では10年余り前のミニバブル期のピークに達するケースも珍しくない。

そうした中で、東京カンテイはこのほど、2019年新築マンション価格の割高感・割安感を計る指標として「マンションPER」を発表した。毎年算出しており、マンション価格が同じ駅圏のマンション賃料の何年分に相当するかを求めた値である。

「マンションPER=マンション価格 ÷ 月額賃料(12カ月分)」で割り出すもので、PERの数値が小さいほど賃料水準に対して価格が割安、反対に数値が大きいほど割高であることを意味している。

割高

首都圏では、分譲賃料(70u換算)のサンプル数が豊富でPER算出の可能な駅184駅(前年から18駅減少)を対象に調べた。それによれば、首都圏のPERの平均値は、前年から0.60ポイント低下したが、24.36と4年連続で24ポイント台をキープした。つまり、分譲賃料見合いでの価格回収期間に24年余り要することを意味している。

平均賃料が前年比3.5%上昇の25万142円となった一方で、平均価格が7308万円と同0.5%下落したことで回収に要する期間が0.6年短縮された。

◇割高感1位は都営地下鉄浅草線「泉岳寺」

首都圏で最も割高(全国で最も割高)の駅は、都営地下鉄浅草線「泉岳寺」の38.56となっており、投資回収に賃料見合いで38年が必要となっている。

首都圏平均と比較して回収期間に14年以上もかかる結果となった。2位は、東急田園都市線「二子玉川」の37.18、3位が東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」の34.38だった。4位が渋谷(33.54)、5位に広尾(33.34)と続き、上位20位(JR常磐線松戸)までPERは30ポイント台となっている。

賃料見合いで割高感のあるエリアが広く分布し、価格の高騰が都心部に限った現象ではないことがわかった。その中でも強い割高感は、全体の4分の3以上を占めている。

一方、最も割安の駅は、京王相模原線「京王多摩センター」の15.96だった。2位にJR中央線「八王子」の16.67、3位がJR中央線「国分寺」の16.95となった。4位が柏(17.00)、5位に浜松町(17.06)と続いた。

PERの数値が低い要因として、徒歩15分の場所に大規模マンションが分譲された影響から駅近に比べて価格水準が抑えられているのに対して、相場から上振れた賃料設定がされているためだ。

ただし、高水準の賃料事例が発生した影響により、見かけ上、価格が割安に映ってしまうケースも少なくない。例えば、四ツ谷(17.40)や目黒(17.41)、表参道(18.86)、麻布十番(19.67)、池袋(19.82)などがそれに当たる。

特に東京都心では、浜松町(17.06)のように不動産大手の駅近タワーマンションから高額賃料が発生するなどのケースがある。

柏や稲毛海岸(19.00)、梅島(18.67)、京急蒲田(19.18)、葛西(19.53)、鶯谷(19.54)は都市部〜近郊外に位置しながらも値ごろ感のある販売価格に設定されていることで割安感が出ている。購入層の反響が鈍ることなどを懸念して賃料見合いで強気の価格設定が難しいためだ。

東京五輪・パリンピックの延期で気になる東京湾岸エリアを見ると、勝どき(17.35)では、賃料水準に大きな変化がない中で、選手村物件の価格が2000万円以上も低下するバイアスがかかり表面上の割安感が強まっている。

今後の見通しとしては、高輪ゲートウェイの開業によって商業・生活の場としての利便性が高まり賃料水準も切り上がってくれば、隣接駅の白金高輪や品川の相場賃料を参考に30ポイント前後まで抑えられて割高感が解消に向かうようなケースも想定できるとする。

割安

◇一転、前年よりも割安感が増したエリアも

ちなみに2018年との比較で割安感が強まった駅の1位は、東京メトロ千代田線「乃木坂」でPERが35.82から21.50まで低下した。つまり投資回収までにかかる時間として14.32年縮んだことになる。

2位は東京メトロ日比谷線「神谷町」(23.13)、3位がJR山手線「浜松町」(17.06)となり、それぞれ13.84年、8.65年と縮めている。販売価格が低下したのに対し、不動産大手の一部タワーマンションで48万円超の賃料事例が多数発生していたり、特定物件によって月額賃料が10%以上上昇したことが主な要因となっている。

賃料が10%以上上昇した駅として、池袋や八王子、三鷹、青葉台、品川シーサイド、大井町、八丁堀を挙げている。これらのエリアでは、前年のPERから4〜8ポイント近く低下している。

これらのデータを考慮すると、首都圏では値ごろ感のある販売価格になっていない。今後は、新型コロナにより景気がどこまで落ち込むか、どこで反転するかによるところが大きい。こうしたデータなども参考にしながら次の投資戦略を練ってみるのもよいかもしれない。

(取材・文、鹿嶋淳一)

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