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全国の路線価、5年連続プラス、1.6% ただしコロナ長期化で反転も 国税庁、減額修正検討

調査/物件価格・利回り ニュース

2020/07/01 配信

21都道府県が上昇 沖縄が最大の上げ幅10.5%
インバウンド、再開発が押し上げ

国税庁が1日、相続税・贈与税を算定するための基準となる2020年分の路線価を公表した。全国の約32万地点(標準宅地)の変動率は前年比で全国平均1.6%プラスとなり、5年連続での上昇となった。訪日外国人客(インバウンド)や都市開発の効果で、大都市圏だけでなく地方の都市にも上昇傾向が波及した格好だ。
もっとも、今回の路線価に、新型コロナウイルス感染拡大の影響はほとんど出ていない。経済活動の停滞が深刻になり景気低迷が長引けば、今後、路線価はマイナスに転じる可能性もある。国税庁は、新型コロナの影響で地価(時価)が大きく下がり路線価より低くなれば、路線価の減額修正という異例の対応をとる考えだ。

写真1のコピー

路線価は、1月1日時点の、主要道路に面した土地1平方メートル当たりの評価額を指す。3月に国土交通省から公表される地価公示を踏まえ、不動産鑑定士の意見なども参考にして算出されている。
今年の路線価を都道府県別にみると、上昇したのは21都道府県だった。
上昇率が最も大きかったのは沖縄で10.5%。インバウンド向け施設を作るため,
土地の需要が増したとみられる。次いで東京が5.0%となり、宮城、福岡がそれぞれ4.8%で続いた。路線価が下落したのは26県。19県は下落幅が小さくなったが、富山は下落幅が広がり、昨年のマイナス0.2%から、今年はマイナス0.3%となった。

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路線価最高は銀座「鳩居堂」前、35年連続
たたみ半畳分の広さで4592万円

都道府県庁の所在地ごとにみると、最高路線価が上昇した都市は38か所だった。最も上昇率が大きかったのは那覇市久茂地3丁目の国際通りで40.8%となっている。
全国1位の路線価は、東京都中央区銀座5丁目の文具店「鳩居堂」前の銀座中央通り。35年連続のトップだ。たたみ半畳くらいのサイズにあたる1平方メートルあたり、なんと4592万円に達した。
一方、税務署別の最高路線価では、今も外国から大勢のスキー客が押し寄せる北海道ニセコエリアの道道ニセコ高原比羅夫線通りが、前年比50%増と、上昇率が全国トップとなった。トップは6年連続だ。

ここで、主要エリアで路線価を押し上げている要因を、少し細かくみてみよう。
東京の路線価で最も上昇率が高かったのは台東区浅草1丁目の雷門通りで33.9%。インバウンドをあてこんだ宿泊施設の需要などが押し上げたと考えられる。

東京では新駅開業、再開発ラッシュ
地方でもLRT導入などが押し上げ要因に

また、東京では再開発ラッシュが続いており、路線価の押し上げ要因になっているとみられる。
たとえば、新駅開業と周辺エリアの再開発は、今後も路線価を押し上げる方向で働くのは間違いない。
今年6月には東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」が開業し、近くには高層の「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」ができた。これに先立つ3月には、JR山手線で約半世紀ぶりの新駅となる「高輪ゲートウェイ駅」がオープン。この周辺でも大規模開発される方向で、高層ビルが建設され、オフィスや商業施設が供給される計画だ。
一方、地方でも、インバウンドの人気が高いところの路線価の上昇率が高い。那覇市や北海道のニセコが好例だ。

都市開発の動向は、地方都市の路線価も押し上げている。たとえば2年後に次世代型路面電車(LRT)開業を目指している宇都宮市は、最高路線価の上昇率が高かった。
こうした傾向の先行きを左右するのは、新型コロナがいつごろ収束するかだ。

コロナが長期化すれば、インバウンドの需要は蒸発したままで、ホテル需要などは、都市部でも地方でも冷めたままになるのは間違いない。日本人が旅行、出張、転勤といった国内移動を控えたままでも、地方にはとくに打撃となるだろう。

加えて海外企業の日本進出が落ち込んだり、テレワーク(在宅勤務)の広がりから国内企業のオフィス需要が低迷したりすれば、都市部の開発熱はストップするに違いない。
コロナの影響が路線価や地価にどう影響してくるのか、今後も注視が必要だ。

取材・文 小田切隆

【プロフィール】 経済ジャーナリスト。長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。ニュースサイト「マネー現代」(講談社)、経済誌「月刊経理ウーマン」(研修出版)「近代セールス」(近代セールス社)などで記事を執筆・連載。

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