マンションの資産価値が一目でわかるアプリ「カウル」を運営する株式会社Housmartは、2019年に台風被害を受けた武蔵小杉エリアの中古マンションの売り出し価格や売り出し件数にどのような変化があったのか調査した。
豪雨や台風被害を受け、近年、不動産取引時にハザードマップを活用し、水害リスクについてお客様に説明することが義務付けられている。今後もさらに不動産購入において、災害リスクは重視されると予想される。
■災害被害による物件価格の下落は一時的
2019年10月、台風19号により神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉エリアは多摩川が氾濫し、大きな被害を被った。一部のタワーマンションでは、地下の電気設備が浸水し停電となり、トイレやエレベーターが数日間停止するなどの事象が起こった。
これにより、一時は「物件価格が下がるのではないか」「売れなくなるのではないか」などの憶測を呼んだ。しかし、現在は中古マンション市場は売出物件数が縮小傾向にあり、物件の平米単価は上昇傾向にある。武蔵小杉においても市況と同じ動きをしており、落ち着きは見せつつも物件価格は上昇している。
この結果から、災害被害による物件価格への影響は一時的で、それよりも市況による影響が大きいことがわかったという。
健美家編集部