大東建託株式会社は、居住満足度調査としては過去にない大規模な本格調査を実施し、今回3回目となる沿線ランキング「いい部屋ネット 街の住みここち沿線ランキング2022」を発表。全国版に続き、福岡県・広島県・愛知県・仙台都市圏・札幌都市圏の各版分を公開した。
このうち、札幌都市圏版は11沿線居住の13939名を対象に集計している。札幌都市圏版の内容を紹介しよう。
【総評】
■街の住みここち沿線ランキングトップは、3年連続で地下鉄東西線(宮の沢〜西11丁目)
トップ2は3年連続で、1位は地下鉄東西線(宮の沢〜西11丁目)、2位は札幌市電。3位と4位は2年連続で、3位は地下鉄東豊線(大通〜福住)、4位はJR函館本線(稲穂〜札幌)。5位は、昨年はランキング集計対象外だった地下鉄南北線(大通〜真駒内。
5位に新たにランクインした地下鉄南北線(大通〜真駒内)を含め、昨年に引き続きTOP5は札幌市内の中心部を通る沿線で、札幌都心部へのアクセスが良く、閑静な住宅地の多い沿線が上位に並ぶ結果となっている。
■因子別では、生活利便性・交通利便性・行政サービスなどの評価が高い沿線が上位
因子別では、「生活利便性」「交通利便性」「行政サービス」「親しみやすさ」の評価が高い沿線(地下鉄東西線・札幌市電沿線)が上位にランクインしており、特に「生活利便性」「行政サービス」の両因子では、偏差値65以上の高い評価を得ている。一方、3〜5位の沿線(地下鉄東豊線・JR函館本線・地下鉄南北線)では、トップ2の沿線よりも「物価・家賃」の評価が高くなっている。
■街の住みここち沿線ランキング2022<札幌都市圏版>上位の分析 <総合1〜3位>
○1 位 (偏差値68.0) 地下鉄東西線(宮の沢〜西11丁目)
25m2家賃相場:4.9万円
<居住者コメント>
・都心全体がコンパクトにまとまっているので行政関連、医療関連、娯楽関連、教育関連などあらゆる面で便利。安心した生活を洗練させつつ送ることができる。(女性・55歳・既婚・管理職・西11丁目)
・都心部へのアクセスに地下鉄とJRの両方が使え、新千歳空港へも乗り換えなしでアクセス可能なのが大変便利。買い物などの日常生活に不便を感じることも皆無。(男性・49歳・既婚・無職・琴似)
・街中に近く、穏やかな生活ができる。病院等の施設も整っていて、安心感が強い。(女性・44歳・既婚・専業主婦・西18丁目)
・立地が良く、スーパーが複数あり、活気があるが、夜は静かで住みやすい。(女性・63歳・既婚・専業主婦・発寒南)
○2 位 (偏差値65.8) 札幌市電
25m2家賃相場:4.6万円
<居住者コメント>
・市電、地下鉄の便が良く、スーパー、ドラッグストアも近くにあり便利。大きな病院はないがクリニックが多数ありこれまた便利。中島公園があるので憩いの場も充分確保できる。(男性・70歳・未婚・無職・静修学園前)
・街中に出るのも便利で、24時間営業のスーパーやコンビニもあるため利便性が良い。(女性・53歳・未婚・製造・現場作業職・西線16条)
・交通機関、学校、商店、医院などが徒歩圏にあり生活しやすい。(女性・72歳・未婚・その他・ロープウェイ入口)
・都会でいろいろなお店が近場にあり、便利。(男性・44歳・既婚・技術・研究職・山鼻19条)
・生活圏内に、色々なお店や施設が充実している。(女性・37歳・未婚・事務職・西線6条)
○3 位 (偏差値55.8) 地下鉄東豊線(大通〜福住)
25m2家賃相場:4.6万円
<居住者コメント>
・都心に出なくても買い物には困らない。静かで自然も多い。大きな商業施設もあり若い家族でも家賃相場も安いから住み易いと思う。高齢者施設も病院もあるので高齢者にも住み易い。(女性・59歳・既婚・パート・福住)
・徒歩10分圏内にススキノや大通があるので、生活に必要な施設へ交通費をかけずに行ける。繁華街が近いのに豊平川など自然もあり、閑静な住宅地である。(女性・53歳・未婚・無職・豊水すすきの)
・交通の便の良さ。歩いて行ける範囲に飲食店が多く、スーパーも近場に2店舗ある。住むのに良い場所。(男性・43歳・未婚・アルバイト・美園)
・昔ながらのお店が残っており、地元客に愛されているところが良い。(男性・40歳・既婚・管理職・月寒中央)
■街の住みここち沿線ランキング2022<札幌都市圏版> TOP5の因子別評価
●1位の地下鉄東西線(宮の沢〜西11丁目)は、8因子中5つの因子(「交通利便性」「静かさ治安」「親しみやすさ」「自然観光」「防災」)で1位を獲得しており、いずれも偏差値60以上の高評価を得ている。中でも「親しみやすさ」因子では偏差値70以上の極めて高い評価を得ている。
●2位の札幌市電は、8因子中2つの因子(「生活利便性」「行政サービス」)で1位を獲得しており、いずれも偏差値70以上の極めて高い評価を得ている。
●トップ5の沿線は全て、「親しみやすさ」因子でもトップ5にランクインしている。
●札幌都市圏の沿線は上位と下位沿線の評点の差が大きくなく、全国的に見ても平均以上に評点の良いエリアとなっている。
・「街の住みここち沿線ランキング2022<札幌都市圏版>」は、札幌都市圏の居住者を対象に、2019年〜2022年の4年分の回答を累積し、回答者数50名以上の沿線をランキング対象として集計。なお、偏差値50未満の沿線はランキングに表示していない。
・因子の偏差値が50未満の場合は、因子別偏差値と因子別順位を「-」としている。
・評点は、今住んでいる街(駅)への評価について、大変満足している:100点、満足している:75点、どちらでもない:50点、不満である:25点、大変不満である:0点とした場合の平均値。
・偏差値とは、評点の平均値が50になるように正規化し、評点の数値が評点の平均値からどの程度隔たっているのかを示したもの。表中の偏差値が同じ場合、小数点2位以下が異なる。
・平均家賃相場は、沿線内各駅の徒歩10分・築10年の25平米のマンションをベースとしている。(同社調べ)
■調査概要
「いい部屋ネット 街の住みここち沿線ランキング2022<札幌都市圏版>」
◇調査方法
株式会社マクロミルの登録モニタに対してインターネット経由で調査票を配布・回収。
◇回答者
札幌都市圏11沿線居住の20歳以上の男女、2019年〜2022年合計13,939名を対象に集計。
[男女比] 男性43.1%:女性56.9%
[未既婚] 未婚38.7%:既婚61.3%
[子ども] なし 49.8%:あり 50.2%
[世代比] 20歳代13.9%、30歳代22.9%、40歳代25.1%、50歳代21.5%、60歳以上16.7%
◇調査期間
2022年3月8日(火)〜3月29日(火):2022年調査(回答者数:3,200名)
2021年3月17日(水)〜3月30日(火):2021年調査(回答者数:3,631名)
2020年3月17日(火)〜4月3日(金):2020年調査 (回答者数:4,724名)
2019年3月26日(火)〜4月8日(月):2019年調査 (回答者数:2,384名)
計13,939名
◇調査体制
調査企画・設問設計・分析:大東建託賃貸未来研究所 宗健(所長)、調査票配布回収:株式会社マクロミル
◇回答方法
街の住みここち沿線ランキングは、現在居住している街(駅)についての「全体としての現在の地域の評価」を大変満足:100点 満足:75点 どちらでもない:50点 不満:25点 大変不満:0点 の5段階評価をしてもらい、最寄り駅を沿線ごとに集計し、その平均値にてランキングを作成。
○調査詳細
健美家編集部