事業を通して社会課題解決に取り組む株式会社LIFULL(ライフル)が運営する、日本最大級の不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」は先日、実際の物件問い合わせ数からユーザーの「本気」で住みたい街をランキングした「2023年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング」を発表した。
それに伴い、東京六大学の代表的なキャンパスの最寄り駅に20分以内でアクセスできる駅のうち、同ランキングのTOP100にランクインしている駅数をカウントし、『近くに「借りて住みたい街」の多い大学ランキング』を発表した。
■春からの新生活に向けて、これからが学生の物件探しのピーク!
4月に大学入学を控える人の中には、まさにこれから一人暮らしを始めるために住まい探し始める人もいるだろう。朝早くから授業に出席したり、新しい友人と遅い時間まで交流を深めるために「大学の近くに住みたい」というニーズも多いと思われる。一方で、地方から上京するなど土地勘のない人からは「どこに住むべきか分からない」という悩みも聞かれる。
そこで、東京六大学の最も都心にあるキャンパスの最寄り駅まで20分圏内にある駅のうち、「2023年 LIFULL HOME’S みんなが探した!借りて住みたい街ランキング」(以降、「借りて住みたい街」)TOP100に入った駅がいくつあるのかを調査し、多い順にランキング化した。
■1位は「池袋駅(借りて住みたい街:12位)」「三軒茶屋駅(16位)」など25駅が入った明治大学?
1位は「借りて住みたい街」12位に入った「池袋駅」や16位の「三軒茶屋駅」を含む25駅が20分圏内に含まれる「明治大学(駿河台キャンパス)」、2位は21駅の「法政大学(市ヶ谷)」、3位は19駅の「東京大学(本郷地区キャンパス)」となった。
「明治大学(駿河台キャンパス)」はJR中央線・総武線、丸ノ内線の通る「御茶ノ水駅」、千代田線の通る「新御茶ノ水駅」、都営地下鉄三田線・新宿線、半蔵門線の通る「神保町駅」の3駅から歩ける交通利便性の良さが起因し、なんとTOP100の1/4となる25駅が20分圏内であることが判明した。
続く「法政大学(市ヶ谷キャンパス)」についてもJR中央・総武線各駅停車のほか、東京メトロ東西線、有楽町線、南北線、都営地下鉄大江戸線の4路線が乗り入れる「飯田橋駅」を筆頭に、様々な駅にアクセスしやすい駅が最寄りであることから上位にランクインした。
「東京大学(本郷地区キャンパス)」は徒歩圏内に最多の5駅があるものの、いずれの駅も乗り入れ路線数が少ないため、3位にとどまった。
■大学別:近くにある「借りて住みたい街」の中で賃料の安い駅ランキングTOP3
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☆明治大学(駿河台キャンパス)
1位は30m2以下(※2)の平均家賃が64,243円の「小岩駅」、続いて67,904円の「新小岩駅」、69,662円の「綾瀬駅」となった。「小岩駅」と「新小岩駅」はJR総武線、「綾瀬駅」は千代田線でそれぞれ「御茶ノ水駅」「新御茶ノ水駅」まで一本でアクセスが可能。
☆法政大学(市ヶ谷キャンパス)
1位は明治大学編でも2位に入った「新小岩駅」、2位は「西葛西駅」(70,096円)、3位は「高円寺駅」(75,572円)となった。「西葛西駅」のお隣の「葛西駅」も借りて住みたい街の6位にランクインする上位常連駅。また3位の「高円寺駅」は古着屋やライブハウス、お洒落なカフェなど若者向けのお店も充実している。
☆東京大学(本郷地区キャンパス)
1位は「金町駅」(61,310円)、2位は「北綾瀬駅」(66,275円)、3位は「亀有駅」(66,952円)と下町(葛飾区、足立区)にある駅がランクインした。20分圏内の「借りて住みたい街」19駅のうち、六大学最多の4駅において平均賃料が7万円を下回っており、「比較的安価×人気」の駅が近くにあるのが東京大学の特徴と言えそうだ。
☆早稲田大学(早稲田キャンパス)
1位は「吉祥寺駅」(71,677円)、2位は「阿佐ヶ谷駅」(74,136円)、3位は「荻窪駅」(74,670円)となった。東京大学とは反対に3駅ともに平均賃料が7万円を上回っており、早稲田大学の学生さんは距離と家賃の落としどころを見つける必要性がありそうだ。
☆立教大学(池袋キャンパス)
1位は「和光市駅」(58,423円)、2位は「大泉学園駅」(62,591円)、3位は「川口駅」(63,080円)となりました。埼玉県からもアクセスしやすく埼玉県内の駅が上位に並ぶ中、2位の「大泉学園駅」は東京都練馬区にあり、「東京に住みたい!」という方にはオススメの駅と言えそうだ。
☆慶應大学(三田キャンパス)
1位は「川崎駅」(72,240円)、2位はJR山手線上の駅で唯一ランクインした「田端駅」(84,455円)、3位は「蒲田駅」(85,189円)となった。「川崎駅」は大学別ランキングTOP3の中では「借りて住みたい街」最高位の7位にランクインした人気の駅だ。
※2:平均賃料の抽出条件は下記の「調査概要」参照。
■LIFULL HOME’S総研チーフアナリスト 中山登志朗氏 考察
住まい探しをする学生さんへのアドバイスは (1)賃料が安価 (2)通学時間が短い (3)条件の優先順位付け
『今回のランキングでは、残念ながら6位だった慶應大学でも11駅が100位以内にランクインしており、駅数としては十分ですから、東京六大学は都内どの方面からも通いやすい都心に位置していることがよくわかる結果となりました。
コロナ禍も3年が経過し、ワクチン接種が進んだこともあって“ウィズ・コロナ”で人の移動や交流も本格的に回復し始めています。4月からの新生活も、そしてキャンパスライフも、感染に留意しつつ大いに楽しんでいただきたいと思います。
そのためには通学に負担が少なくて、しかも賃料相場の比較的安価なエリアに自宅を構えたいものです。
学生向けのアンケート調査では、賃料最優先で物件を選んでしまって東京で生活している実感が持てないといった回答がある通り、通学に1時間以上かかるエリアはあまりお勧めできません。賃料が安価でも毎日の交通費がかかれば意味がないので、賃料と交通費をトータルで検討して住む場所を選択すると良いでしょう。
また、大学の学生課などから斡旋された不動産会社を頼ってみるのも一つの方法です。その際には、借りたい物件の条件とその優先順位を予め決めておくことも大切です。』
■調査概要
【調査対象キャンパス】明治大学:駿河台キャンパス、法政大学:市ヶ谷キャンパス、東京大学:本郷地区キャンパス、早稲田大学:早稲田キャンパス、立教大学:池袋キャンパス、慶応大学:三田キャンパス
【調査方法】各キャンパスの最寄り駅まで20分以内の駅の中で「2023年 LIFULL HOME’S みんなが探した!借りて住みたい街ランキング」のTOP100位にランクインしている駅数を算出
【最寄り駅】各大学の公式サイトに準じ、下記を最寄り駅としている。
明治大学:御茶ノ水駅・新御茶ノ水駅・神保町駅、法政大学:飯田橋駅・市ヶ谷駅・九段下駅、東京大学:本郷三丁目駅、湯島駅・根津駅・東大前駅・春日駅、早稲田大学:早稲田駅(都電荒川線・メトロ)・高田馬場駅・西早稲田駅、立教大学:池袋駅・要町駅・椎名町駅、慶応大学:田町駅・三田駅・赤羽橋駅
【平均家賃】LIFULL HOME’Sに掲載されている30m2以下、1R/1K/1DK、築30年以内の居住用賃貸物件
【データ抽出時期】2023年2月13日
◎「2023年 LIFULL HOME’S みんなが探した!住みたい街ランキング」
健美家編集部