駅間距離の短縮と
アクセス向上を叶える新駅
JR西日本と兵庫県姫路市は現在、手柄山中央公園の新たな玄関口としてJR山陽本線「姫路」駅~「英賀保」駅間の新駅、南北を往来できる自由通路の設置を推進中。2026年度の開業を目指し、2023年7月より工事に着手している。
「姫路」駅から「英賀保」駅までの駅間距離は、姫路市内で最も長い約4.6㎞。市内平均2.1㎞と比較すると、2倍以上の距離になることが課題とされていた。
また、両駅の中間付近には、文化・スポーツ施設が集積する手柄山中央公園が立地。市内外から多くの来場者が訪れることから、公共交通でのアクセス向上も課題の一つとなっていた。
これらの課題を踏まえ、JR西日本と姫路市は2016年12月、新駅設置の方向で合意した。
隣接する総合公園と一体化する
スポーティなデザイン
新駅は「姫路」駅から約1.8㎞西に位置。新駅のすぐそばには、姫路市で二番目に大きな総合公園の手柄山中央公園があり、老朽化に伴う再整備が進められ、2025年の完成を目指している。
このことから、新駅のコンセプトは「生まれ変わる公園 の 新たな玄関口」。姫路市が再整備を進める手柄山中央公園の新たな玄関口として、周辺のスポーツ施設と調和する、高揚感を感じさせる外観デザインを予定している。
階段部から一直線に上がる膜屋根は、スピード感・爽快感を連想させるシャープなデザインが特徴。新たに生まれ変わる公園のデザインと調和を図りつつ、視認性の高い駅を目指す。
また、新駅の南北両側には、近隣住民や利用者らの憩いの場となる駅前広場も整備する予定だ。
新駅と自由通路の整備内容は以下の通り。
●新駅
橋上駅舎(鉄骨造/約530㎡)、ホーム(相対式2面/幅員3~5m)
改札内エレベーター/2基、自動改札/3通路、券売機/2台(うち1台はみどりの券売機)
●自由通路
自由通路(鉄骨造/幅員約7m、延長約65m)
大型エレベーター/2基(南北に各1基、自転車搭載可能)
公園利用客や地域住民などから
末永く愛される駅に
新駅の工事はすでに南側からスタートしており、2024年4月からは北側に着手。駅前広場や周辺道路は、2027年度の後半から着工し、2028度末に完成する予定だ。
駅間距離を短縮する駅として、再整備が進む手柄山中央公園の新たな玄関口として大いに期待される、この新駅。公園の利用客や地域住民を中心に、末永く愛される駅になることだろう。
健美家編集部