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土地の履歴を見て買うのをやめた物件。「地図・空中写真閲覧サービス」が役に立つ

5050(ゴーさん)さん_画像 5050(ゴーさん)さん 第11話 著者のプロフィールを見る

2023/3/17 掲載

こんにちは!春らしい陽気になってきましたね。東京では桜も咲き始めています。今年はお花見ができるのではないかと期待しております。

さて、先日初のセミナー講師を務めました。当日は戸建の投資とその裏にあたる金融戦略について話しました。戸建の投資について、現金で行う方は多いと思いますが、融資も面白いものです。なかなかパッケージ化された答えはないのですけどね。


左から2番目が私です

さて、物価の高騰が続いていますね。そろそろインフレのリスクヘッジについても真剣に考えなくてはならない時期になっていると思います。

具体的には、保有現金を減らし、物件に替えていく戦法を考えています。また、借入を増やしていく必要があると思っています。現金を減らすことはCFの少ないFIRE大家にとってはリスクのある事ですが、仕方ありません。

動かさない現金を持っていても実質的な価値は目減りしていく一方ですから。そして、今世の中に起きていることは、この30年間日本が忘れていた「普通に軽度のインフレが継続する社会」であり、一時的なものではないと思っています。

誰かがNintendo switchを買えば、任天堂にお金が入るだけでなく、その従業員や部材を供給しているメーカーやその社員と家族、購入するまでの流通経路にかかわる人々すべてにお金が流れていきます。

そう考えた場合、お金は使わずに貯めるのが良い、なんていうのが国家経済レベルで良いわけがありません。きっと今後もインフレは継続するのが好ましいし、実際に世界はそのように動いていますよね。

なお、よく質問される「 FIREと保有現金と生活コスト 」については、自分の考えがまとまり次第、またどこかの機会で発表するつもりです。言いたいのは、「 CFだけが指標ではない 」ということです。

一応、会社員を辞めてから6年間も都内で生活しています。パートナーは専業主婦で、子供も2人います。それでも資産は増えているので、一定の信頼性はあるのではないかと思っています。

自分自身は、安定的にFIRE生活をするうえで、多くの人が思っているほどお金はかからないのでは?と感じています。実際に、“経済的理由”でFIRE辞めた人を私の周りで見たことがありませんし。

インフレが進むなら、それに応じた生活を組み立てていくだけです。サラリーマンだって、物価に連動して収入が上がっていくわけではありません。粛々とやっていきます。

■ 土地の歴史を確認できるサイト

さて、ここからが不動産コラムとしての今回の本題です。特に郊外の築古戸建てを探しているとき、なぜか類似の築古戸建てが近隣に多くある事がありませんか? そのエリアだけ、やたら安く売りだされているようなケースです。

そこには何か、理由があるはずです。そんな時、僕は過去の地歴を調べることにしています。参考にするのはこのサイトです。

地図・空中写真閲覧サービス
( 以下の写真はすべて同サイトからの出典 )

これ、全国各地のこの100年くらいの航空写真が見れるんです! 一例として、北関東某市郊外にある一戸建て住宅団地の変遷を画像で紹介します。( 矢印は同じ地点 )

昭和24年 ただの丘陵地帯


昭和43年 住宅地造成工事開始、一部入居


昭和50年 造成と同時並行で4割くらい入居


平成22年 ほぼ現在の形に


こう見ると、同じ時代に一気に建物が増えたのがわかりますよね。これは、開発事業者が大規模に造成して売り出したからです。

これはこのエリアに限らず、昭和40年頃から昭和末期ころに全国の地方都市で起こったことです。いわゆる戦後のベビーブーマー( 団塊世代 )が住宅を取得する時期ですね。

田んぼが造成され、たくさんの家が造られました。この頃は全国的に環境保全運動も盛んでした( となりのトト〇とか、平成狸合戦〇ん〇こ等もこんな背景で作られたようです )

このような住宅地は、同じような若い家族が同じ時期に住み始めるので、ライフイベントが重なりやすくなります。例えば30歳の夫婦が家を買って、その45年後、子供たちは都会に出て家にいた高齢の両親は施設に入ったので、使わない家を売りに出す…。

そういうことも重なるので、同じエリアに似たような築古物件がいくつも売られているというようなことが起こります。ちなみに一戸が早く売りたくて超格安の値段をつけると、それに引っ張られて地域全体が安くなることがあります。

■ 元産業廃棄物の埋め立て地だった家の購入を見送る

上記のように、売りに出るタイミングが重なったことで価格が下がっているのなら建物自体には問題がないのでいいのですが、そうでないこともあります。

例えば、上記の画像をよく見ると、「 山を削り谷を埋めて造成した 」ことがわかります。削った土地を埋めてその家に建てられた家は過去に地盤沈下や自然災害時等に被害が大きかったという事例が見られました。そういう理由で安くなっている可能性もあります。

また、私は検討していた物件が産業廃棄物の埋め立て地に建てられていたことがわかり、購入を中止したことがあります。この時は、その場所で昔、穴を掘ってゴミを埋めている写真を実際に見ることが出来ました。

私の知る限り、プロフェッショナル( 土壌汚染調査会社 )もこういったサイトを利用しています。( 土壌汚染調査のフェーズT「 地歴調査 」でも一部利用されています )。

考えてみれば、今、見えている場所が昔から同じような感じだったと決めつけるのはおかしな話です。例えば、某千葉にある東京を名乗る巨大アミューズメント施設は昭和30年代までただの海でした。

東京裁判で知られる巣鴨プリズンの跡地には、池袋サンシャインシティが造られましたし、淀橋浄水場の上は、西新宿高層ビル地帯になっています。もっとさかのぼれば、戦後すぐの東京は焼け野原でした。

このサイトでは戦災状況も見ることができます( 米軍に撮られている… )。東京でも戦災にあっていないエリアもあって、そこはいまだに古い町並みだったりしますね。

もはや不動産投資とは関係ない話ですが、このサイトを見ていると、炭鉱や漁業の町の盛衰までわかります。歴史をさかのぼることで未来を予想することもできるので、有用なサイトだと思います。

■ 知っておきたいが気にしすぎる必要もない

ただし、特に築古物件を格安で買う場合などは、あまりこだわりすぎるのも良くないと思います。周辺一帯の地盤沈下が激しいときや、何か特別に気なるような事象がある場合に参考にするのが良いのではないでしょうか?

余談ですが、私はこのサイトを見つけた時、自分の関係する土地の歴史を写真で見続けて、一晩楽しみましたw。皆さんもよかったらやってみてください。それでは!

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

5050(ゴーさん)さん

5050(ゴーさん)さん

専業大家
東京在住
宅建士
妻と二人の娘の4人家族

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1977年
    神奈川県綾瀬市に生まれる
    少年時代に宇都宮に引っ越し、以降、宇都宮で育つ

    □2001年(23才)
    大学在学中に宅建の資格を取得。
    大学卒業後、大手コンビニチェーンに就職。
    全く縁もゆかりもない地方に転勤を命じられ朝8時から深夜まで働いても生活はカツカツ。
    週末といっても遊ぶ友達もいない。
    地主との出店交渉を通じて、資産家と労働者の格差を実感する。

    藤山勇司さんの「サラリーマンでも大家さんになれる47 の秘訣」を読み、大家になって40才までにセミリタイアすることを決意する。ただし、貯金はゼロ。

    □2006年(28才)
    物流不動産の投資ファンド運営会社に転職。
    年収は850万円にアップ。
    転勤で引っ越したのを機に、横浜の1LDKを賃貸に出す。

    □2017年(30才)
    前職の先行きに不安を感じ、日系の大手不動産総合ディベロッパーに転職。
    翌年以降年収が1,000万円を超え、労働環境も改善する。

    □2015 年(37才)
    出世競争に敗れ、セミリタイアの夢を思い出す。

    □2016年(38才)
    札幌市の築9年、利回り9.5%、1LDK×10戸で6750万円のアパートを購入。

    □2017年(39才)
    札幌市の築10年、利回り14%、1LDK×8戸で4500万円のアパートを購入。
    埼玉県熊谷市の戸建てを300万円(実利16%)で購入。
    群馬県桐生市に築古、利回り22%の230万円のミニビルを購入。
    年間賃料約2000 万円、返済比40%でCF は1000 万円弱となる。

    会社員をセミリタイア。
    同時並行で所有物件のほぼすべてを売却。(区分5 戸とアパート2 棟)。
    まとまったキャッシュが手元に残る。

    見せ金を使って公庫と信金と実兄から総投資額フルローンを引き、中古戸建てを買う手法をスタート

    加藤ひろゆきさん伝授の「ぶったるんだ生活」をしながら規模拡大。

    8月
    埼玉県久喜市の戸建てを320万円(実利19%)で購入

    10月
    埼玉県加須市の戸建てを348万円(実利18%)で購入

    11月
    埼玉県熊谷市の戸建てを300万円(実利18%)で購入

    11月
    埼玉県行田市の戸建てを350万円(実利19%)で購入
    ※実利の定義:(取得総額+リフォーム費)/年間家賃
  • □2018年
    以降、年間8棟ペースで購入。

    □2022年現在
    ぶったるんだ生活を満喫中。

    宅建業者免許取得済
    一部残っていた札幌のアパートも売却。
    総投資額をすべて融資調達する路線。
    拡大の目安を賃貸業の売上から純資産額の増加に変更。
    5年で倍増を目指している。

    戸建約40戸購入し内10戸は売却。
    賃貸売上は2,000万円強を維持しながら売却による利益を追求。
    宅建業者としての無担保の短期資金も積極的に借入。

    自宅付近から、融資に有利なエリアに法人本店を移動。
    戸建・アパート・マンション・物流・店舗・土地…。ジャンル(新築・中古)や所有形態(賃貸・再販)にこだわらず挑戦していきたい。

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