購入者の立場に立った個人向け不動産コンサルティング第一人者として、テレビや雑誌などで不動産に関するノウハウをコメントしている長嶋修氏。その長嶋氏が語る初めての経済・政策論だという新刊を手にとってみた。
日頃から長嶋氏は健美家のコラムにおいても、不動産投資家にとって不動産市場動向はもちろんのこと、経済・政策の動向にも注目する重要性を説いている。不動産市場とはいわば、政治・株価などの遅行市場であるためだ。
新刊 「 不動産のプロから見た日本経済の活路 」 はまず、章立てを見るとテーマの幅広さに驚く。世界金融恐慌から、アメリカ頼みの資本主義経済崩壊後の世界、日本の政策課題を挙げ、もちろん長嶋氏の専門である不動産についても、現状の課題から政策提言、個人が不動産と上手く付き合うための具体論まで、とにかく網羅性が高い。
反面、ひとつづつのテーマの掘り下げ方が正直なところ若干、浅いように感じる点は否めないが、不動産という立ち位置から経済や政策を斬る視点が興味深い。機会があれば長嶋氏に直接、なぜ著書で主張するような政策が必要で、それによりどういった効果があるのか、もっと突っ込んだ話を聞いてみたいと思わ
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