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新築アパートで見つかった不具合の実例

長嶋修さん_画像 第180話

さくら事務所のホームインスペクション( 住宅診断 )は、中古アパートのみならず、新築アパートにもよく活用されます。

構造も木造・ツーバイフォー・鉄筋コンクリート・鉄骨と多種多様。建築中の現場を必要に応じてピンポイントでチェックすることもあれば、完成後・引渡し前の内覧会に立ち会うことも多いものです。

ご依頼は基本的に買主からが主流ですが、他社の新築を仲介した不動産営業や売主業者からというケース多く、このケースではインスペクションの「 第三者性 」を非常に大切にしています。

不動産会社などとホームインスペクターが癒着しているなどと思われては困るためです。今回はそんななかで、新築アパートの事例を紹介します。

S市に建つこの新築アパートは、地元の中堅工務店によるもの。買主のYさんに対し、仲介に入ったN氏は建物の出来上がりに若干の不安を感じており、複数のホームインスペクション会社を紹介しつつ、引渡し前のチェックをおすすめしたとのこと。

さくら事務所のホームインスペクターが現地を訪れると・・・。

まずは外まわりから。画像1を御覧ください。


画像1

サッシ脇の外壁下地胴縁が、サイディングボードの幅と同じ長さで取り付けられています。このままでは木が雨水を吸い上げてしまい、ほどなくカビの原因となり、腐食やシロアリの浸食が始まるでしょう。

また内外の通気が確保できているか疑問でもあります。この点については全面的に補修をしていただけるとのこと。

次は床下の画像です。


画像2

点検口から侵入すると基礎の立上り部分に、コンクリートを打設時に使用した木製型枠の破片が埋め込まれています。コンクリートの施工が雑で鉄筋が露出しているところもいくつか見られます。

簡単に言えば雑な工事。これも全面的に、必要十分な補修を依頼します。

画像3はユニットバスの点検口を覗いたところ。


画像3

この物件はいわゆる「 準耐火建築物 」なので、壁内部へ火が回り込まないようにするための措置が未処理です。これを「 防火被覆 」といいますが、これでは全く不十分で、万一でも出火すればすぐに延焼してしまうでしょう。

この建物は全般的に欠陥住宅とまでは言い切れないのですが雑な工事が目立ち、指摘箇所は相当数に上がりました。買主のYさんはとても不安そうでしたが、とりあえずはすべての個所について是正をしてもらえることがわかり安心。

仲介営業のN氏は紹介責任を問われかねない状況でしたが、ホームインスペクションをすすめたことでこのような事がわかったわけで、むしろOさんに感謝されています。

建物のチェックは「 引渡し前 」にしっかり行うのが原則です。引渡し前とはつまり「 残金を支払う前 」です。前後では業者の対応スピードの具体的な対処も、まったく違ったことになりがちです。

人間のやることですから、悪意がなくともミスは発生します。何かあるかもしれない、あって当然という意識で、「 引渡し前 」の確認を行うことやが大切といえます。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 長嶋 修さん

長嶋 修さん

不動産コンサルタント
さくら事務所 会長

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不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立、現会長。

以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。

2008年4月、ホームインスペクション(住宅診断)の普及・公認資格制度をめざし、NPO法人日本ホームインスペクターズ協会を設立、初代理事長に就任。

また、TV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。

現在、「東洋経済オンライン」、「Forbes JAPAN WEB」等で連載コラムを執筆中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及。

主な著書に、『空き家が蝕む日本』(ポプラ社)、『不動産格差』(日本経済新聞社)、『5年後に笑う不動産』(ビジネス社)等。

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