ギリシャ国債はあたかも破綻を織り込んだかのような利回りとなり、EUの行方はますます混迷を極めています。EUからギリシャが離脱したとしても、ドイツが抜けたとしてもその影響はあまりにも大きく、現行の枠組みのまま協調を続けることが出来るのか。起こりえる未来を予想しづらい情勢です。
スイスが自国の通貨水準を死守しようとのアナウンスはつまり「 ユーロ買い 」であり、そのこころは「 ユーロを支える 」という意思表示なのかもしれません。
一方で米国は、民間の巨額負債を政府が肩代わりした形で、なんと言っても財政が厳しい状況のままであり、これも予断を許しません。
また相対的な安心感から円が買われている我が国も、ご他聞に漏れず財政事情が厳しく、ゆえに増税路線へと向かっているのが現政権の大きな方向性。
よくいわれる、通貨発行権のある国家と家計を比較するような「 債務残高○○兆円 国民一人当たり○○万円 」といったアナウンスは、不安を助長するだけで意味のないナンセンスなものです。とはいえ、このままデフレ経済が継続すれば持続不可能な瞬間がいつかはやってきます。
これまで、景気後退局面で増税を行い、実際に税収が増加した事例...
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