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世界の過去のインフレに学ぶ。どんな物件ならインフレに対抗できるのか?

トーマス高島さん_画像 トーマス高島さん 第42話 著者のプロフィールを見る

2022/11/4 掲載

諸物価高騰で、日常生活の中でも紙幣減価を感じる事が増えてきました。それに連れて、「インフレに対抗する為に米国株投資を」や「不動産はインフレに強いから、投資するべき」といった言説が出てきています。

これについてはどうなのでしょうか。

私の考えですが、株式は「 インフレに強い銘柄、例えばコモディティに相関が強い銘柄なら良さそうだ 」になりますし、不動産は「 需要が堅くて割安に買えているものなら良さそうだ。ただし全般的な給与が伸びないので、堅調な賃料は期待できないだろう 」となります。

■ インフレの三つの波

過去のデータから、インフレ時代の推移を見てみると三つの波を伴う事が判ります。

最近のインフレで有名なのは、米国の1970年代です。インフレの指標として代表的な「 ニューヨーク金価格 」で見てみると、インフレが起こる以前の1970年辺りにおける金価格は1オンス辺り概ね35ドル〜40ドルで推移しています。

インフレの第一波が起きると金価格は暴騰して、1975年には1オンス184ドルを付けます。この段階で金価格は5年間で約4倍になった訳です。そしてインフレ第一波の次に、デフレ波が来ます。翌1976年には1オンス103ドルまで金価格は下落する事になります。

デフレ波が過ぎるとインフレ第二波がやってきます。過去のデータから見ると、この第二波こそ一番インフレ率が高く、コモディティの価格が高騰しています。1980年の正月に金価格は、ついに1オンス681ドルを付けます。10年で20倍近い高騰になったわけです。

激しいインフレ第二波の次に、またデフレ波がやってきます。1982年6月の段階で金は、高値から半値近くの314ドルにまで下落します。その後の1983年1月のインフレ第三波で510ドルまで回復、といった経緯です。

金価格以外、例えば原油や東京の不動産も似たようなもので、WTI原油の1970年辺りは1バレル3ドル程度でしたが、1980年以降は1バレル40ドル、大体13倍にまで高騰しています。

東京の不動産ですが、私の祖母( 2019年に100歳で亡くなりました )の遺した手帳にあった1974年の不動産広告の切り抜きによると、総武線新小岩駅徒歩10分の土地30坪の戸建てが、約400万円でした。今の相場は5,000万〜6,000万円位でしょうから、約14倍になったといえるでしょう。

過去のインフレを調べてみて興味深いのは、次のような点です。

1)インフレは途中のデフレを伴いながら、第三波まであった
2)金や原油や東京の不動産など、その後の大不景気に陥った時でも、過去の価格まで下落する事は二度となかった
3)インフレに一番強かったのは、コモディティ。コモディティの中でもゴールド

もちろん、これは過去の教訓ですから、また同じ展開になるとは思いませんが、今後の参考にはなりそうです。



■ 妙味が大きそうな銀と、黄色信号の東京不動産

色々なコモディティを改めて調べると、銀価格の妙味が大きそうに感じます。銀は、1980年に1オンス20ドル、今もまだ1オンス約20ドル前後ですから、出遅れが目立っています。

これはリサイクル技術が上がり生産量が多くなった点や、写真現像に使われなくなった等の需給面の影響もありますが、それでも42年前の価格そのままというところに、妙味を感じずにはいられません。

一方、要注意なのは東京の不動産です。今でも人為的な低金利とイールドカーブコントロールによる操作で、不動産価格自体が高く維持されている部分があるため、過去のように堅調に価格が推移しづらい可能性が高いと思います。

加えて、超過死亡数がかなり増大している点も気になります。共同通信によると、今年の1月から6月までに77万7,000人が亡くなり、その中の超過死亡数は1万7,000人〜4万6,000人と推計されています。

平均寿命も今年以降はマイナスとなりそうですし、出生数も約81万人と予想され、人口減少による不動産の需要低下は、大きなトレンドになってきています。

そんな中でも60u程度の湾岸タワーマンションが1億円を平気で超えている現状があります。しかし、これを買える層は今後、減少していく事は避けられないでしょう。

インフレに給与が連動するわけではなく、購買者の生活自体が苦しくなっていくでしょうし、インフレによる修繕費の高騰等で、物件を維持していく事自体のハードルが高くなります。タワーマンションの大規模改修費が想定の2倍や3倍になる事もあり得る話です。

■ どんな物件ならインフレに対抗できるのか?

では、どんな物件ならばインフレに対抗できるのでしょうか?

私は、以前から書いてきた通りJR山手線沿線の地盤が固いエリアの土地や、それより郊外の場合でも何か光るもの( 陽当たり良好で閑静なのに駅近く、買い物至便など )がある不動産ならば良いのではと考えています。

上記のような不動産を割安に買えていれば、インフレに連動まではいかないまでも大損する事はないだろう、と思うのです。いくら人口が激減していこうとも東京の優良な不動産は限られており、ダブつく可能性は低いというのが私の考察点です。

1)地盤が堅くて、災害の影響を受けにくい
2)買い物や交通機関など、利便性がある
3)陽当たりが良く、嫌悪施設がない

こんな土地を東京で探すと、案外少ない事に気が付きます。しかし、ゼロではないですし、景気状態次第では指値も通りやすくなります。現に私はコロナ禍中の2020年と2021年指値がうまくいき、一戸建てや店舗、区分マンション等を購入しています。

これらは主に、コロナ禍で資金繰りに困った方から購入したものです。売主は納税や事業資金など、何らかの事情を抱えている事が少なくないので、好景気下では難しくとも不景気下になると指値は通りやすくなります。

地盤面と自宅からのアクセスから考えて、私の投資対象エリアは次のエリアのみで、これ以外は原則として買いません。

・JR山手線の地盤良好エリア( 新宿〜池袋 )
・JR中央線の利便性があるエリア( 新宿〜国分寺、出来れば三鷹まで )

千葉の外房等にも物件を所有していますが、これは例えば年利40%超のアパート等で、例外的なものです。あとは東京多摩地域にある自宅周辺に、相場を熟知している観点から多少保有しています。将来性というより、管理がラクなのと今後の転売益を見込んでの保有です。



■ デフレ波では現金が強い

過去の複数のインフレ例を見て思ったことがあります。それは、数回のインフレ波が来る過程では、デフレ波を伴う事が多いということです。このデフレ波の時、現金が強さを発揮します。

その理由ですが、事業の行き詰まりや納税、現金確保等で不動産を売却したい企業や個人はいつでも一定数存在するのですが、デフレ波はそれを買う層が少なくなる時間帯だからと考えられます。

しかし、現金がデフレに強いといっても、不換紙幣( 先進国が発行する紙幣は、ほぼ全て不換紙幣 )は100年で100分の1に減価するのが歴史の教訓です。タイミングを見計らいつつ、適切な使い道を決めていくことが肝心です。

世界の金利は今後、中期的に上昇していき、世界の不動産に混乱をもたらす雰囲気があります。皆様の投資も、うまくインフレに対処できるよう願っています。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

■ トーマス高島さん

トーマス高島さん

東京都在住
不動産投資家

ブログ:
トーマスの不動産投資ブログ


■ 経歴

□197×年
東京都に生まれる

□幼稚園時代から親の仕事関係で住居が転々と変わる

東京以外には神奈川県や千葉県に居住経験

□大学卒業後非鉄金属会社に入社

祖父母介護の為に退社

社会福祉法人勤務・整体院経営・雑貨店経営・不動産会社勤務など様々な職業を経験

中国に数度の短期留学を経験する

□2001年
兼業で不動産投資を開始

株式投資、ベンチャー投資等も行うが、徐々に不動産投資に集約

□2020年
山手線沿線を中心に約50戸を所有

趣味は読書・競馬。好物は酒

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